抹茶マラカスさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ザ・コール [緊急通報指令室](2013年製作の映画)

3.7

ギルティにも似たような救急通報室のセンターの話ではあるが、別にあれと違ってワンシチュエーションではなく被害者視点も普通に出てくるので単純にいつ殺されるかわからない中でのサスペンスになる。
ちょっとずつ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.1

ランティモスに欲しかった何が起きるか分からない不穏さを排除して、特段の衝撃のない凡作に感じた。極めて理知的に発達段階を踏襲したものを見せながら現代社会に疑義を呈したが、それにしても美術や街がしょうもな>>続きを読む

ラスト・リペア・ショップ(2023年製作の映画)

4.2

短編ドキュメンタリーノミネート。
金管、木管、ピアノ、弦楽。それぞれの楽器の修理職人たちの話を聞くかたちのドキュメンタリーだが、単に楽器を直すお仕事ものというよりも、その人たちがどういう歩みを経て楽器
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映画 ギヴン 柊 mix(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ブルーリンクスさん、ギヴン以外もどんどんお願いしますよ!!
あんまり復習せずいったので、柊って誰だっけ、死んだ幼馴染って誰だっけ、程度の入りだったんだけど、ちゃんと分かるように説明してくれる。
柊と玄
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

3.4

中学生の頃、いわゆるオタクな友人たちはみんな西尾維新を読んでいた。クビキリサイクルとかね。その辺の友人たちと接点を持ちつつ、けいおんを修学旅行の間もリアタイしようとするような彼らの趣味にはちっとも触れ>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 自由の代償 HDリマスター(2007年製作の映画)

3.4

うーん派手に終わったけども、って感じ。
いかんけんやっぱり停戦で終わるのがまるで無印SEEDと進展がないというか、シン・アスカという人物にとっての物語としては完結はしたけども彼を主人公として描けてない
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機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 運命の業火 HDリマスター(2006年製作の映画)

3.8

鈴村さん嫌われてない…?というぐらい可哀想である。総集編の中でさえ丁寧にステラの地獄を見せておいての退場でシン・アスカ=新作の主役ポジの座を完全に奪われてしまった。どう考えてもアスラン・ザラの映画だし>>続きを読む

ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト(2002年製作の映画)

3.6

次元が取材を受けてルパン一味の出会いを回想する…という建て付けでルパンにしては珍しく進行形でない形で進む。
ルパンと対立する五ェ門、次元、立ち位置は変わらない不二子たちもだが、何と言っても「警視庁の」
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ルパン三世 お宝返却大作戦!!(2003年製作の映画)

3.7

ルパン三世は大盗賊なれど、今回は他人の盗んだお宝を元の場所に戻す話。最終的にはそれは大きな盗みのためではあるんだけど、いろんな手法で元の場所に戻すのは、ルパンという盗人ではあるが善人っぽさが残るという>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション それぞれの剣 HDリマスター(2006年製作の映画)

3.4

1作目と同じような感想になってしまうが、そもそも団結したアスランとキラが仲違いというか、違う陣営に入ってってしまうのでまたやってんな感がある。互いに近視眼的で、お前ら2人とも間違ってるでーとしか思わな>>続きを読む

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 砕かれた世界 HDリマスター(2006年製作の映画)

3.4

うわーせっかく覚えたのに全然主人公変わったと思ったらやっぱりアスランが主人公扱いだった…
SEEDの件から2年後の世界らしいのだが、SEEDで大局的には何も解決してないよね?と思った通りに再び世界が戦
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ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

4.0

マシュー・ハイネマンが次に捉えたのはグラミー賞を獲得したジョン・バティステ。
彼の音楽活動、交響楽を再生させる試みを撮っていくのかと思いきや、彼のパートナーの白血病が再発し2度目の骨髄移植を受けること
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.6

ジェシー・アイゼンバーグ初監督作。
親と子のシンプルな諍いというか、互いをリスペくしあうようになれるまで、というシンプルにしてベタな話。シンプルなんですが、それ故によく出来てはいる。

リスペクト「僕
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 鳴動の宇宙 HDリマスター(2020年製作の映画)

3.6

まとめにかかったなーというのが第一印象。そりゃそうなのだが。50話分のおしまいのところだけの映画なのでもうそりゃ当たり前。丁重に準備してきたフレイをしっかり殺したり、死ぬべき人を屠っていきながら第三勢>>続きを読む

Lift/リフト(2024年製作の映画)

3.2

依頼人、完全なる報復のF・ゲイリー・グレイと聞くと期待したくなるが、メインブラックインターナショナルのF・ゲイリー・グレイだと思ったらこんなもんだなって感じのケイパーものである。
鮮やかな手腕を見せる
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 遥かなる暁 HDリマスター(2019年製作の映画)

3.8

1本目の総集編映画よりもキラとアスランの対立というか構造的な軸にしっかり焦点が当たって一本の映画として仕上げたい意気を感じた。
中立国オーブについての描写が少なくは感じてなんだっけ?とはなってしまった
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マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.8

NHKのドキュランド、というドキュメンタリー放送企画にて前後編に分けて放送。
ウクライナのマウリポリにロシア軍が侵攻し、各国の記者が退避していく中で残ったAP通信の記者が撮影した映像で描かれるあまりに
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 虚空の戦場 HDリマスター(2019年製作の映画)

3.5

初代をなぞるようにガンダムに巻き込まれて乗り込むことになったキラ・ヤマト、そして敵対勢力に入っていたかつての友石田彰の対立構造を軸にガンダムですね、っていう感覚。
やはり大人たちというよりも子どもたち
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.2

ジミー・チンとエリザベス・チャイ・バサヒリーの監督コンビによる劇映画への挑戦は、それまでもドキュメンタリー映画で積み重ねてきた一線を超えてしまっている人たちの狂気を描く、という共通項を持って見事に達成>>続きを読む

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

3.6

北朝鮮から脱北を狙う家族に密着したドキュメンタリー。再現映像を用いないことで緊迫感をもたらしつつ、国境を秘密裡に超える当事者を捉える映像としては難民映画祭の「シャドーゲーム」なんかを思い出す。

逃避
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バービー(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

まいった、全く面白くない。
2001年宇宙の旅パロディは好きだし、男のものとされてきた映画史を取り戻す意味も感じて良い出だしだったが、まあギャグのセンスが全く合わない。バービーランドが視覚的に合わなけ
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ルパン三世VS名探偵コナン(2009年製作の映画)

3.5

ルパンとコナン、夢の共演は結構な強引さ。
ルパンの狙うお宝を管理する国の皇族が死に、代理で日本に来た皇女が蘭とそっくりで、となっていく。
序盤から完全に入れ替わりサスペンスの要素をチラ見せし続け、し続
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

近未来、シアーシャ・ローナン&ポール・メスカルの下にやってくる男。旦那だけ宇宙に移住できるよ?そこの決断が迫られていく中でしれっと時間を飛ばしてくる。
基本夫婦の日常なんだけど、達者な二人だから見てい
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STILL:マイケル・J・フォックス ストーリー(2023年製作の映画)

3.8

BTTFでお馴染み、マイケル・J・フォックスの半生をインタビューしたドキュメンタリー。
高校を中退して進んだ演技の世界、「ファミリータイズ」「BTTF」の大ヒットといった懐かしのハリウッドスターあの頃
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BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-(2024年製作の映画)

3.1

谷口悟朗、ワンピースに続いてのフジ系仕事の請負でまたもやのクオリティだった。テレビアニメ「エスタブライフ」が見せた世界観の良いところを脱ぎ去ってまた1から世界を説明して、要素のありすぎるキャラクターも>>続きを読む

雪山の絆(2023年製作の映画)

3.6

ウルグアイの航空機がアンデス山脈に墜落。そこかは70日ほどを生き延びた人たちの映画。知らなかっただけで度々栄華されていたものをジュラシックワールド2を任されたバヨナが撮った。
生き延びるために結構なこ
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

4.3

フランス領バスクからスペインの方のバスクへバカンスに来た一家。自分が何者であるかが定まらない中でそこでの触れ合いを通して自分が何者であるかを手に入れていく、という感じ。基本的に何者であるかを自不満で決>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.7

本映画には地震のように見える大災害の描写があります。それ自体はメインではなく舞台設定ですがタイミングがタイミングなので気を付けてください

年初に韓国エンタメが公開されるのは定番になってきました。大災
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さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター(1978年製作の映画)

4.0

こいつはすごい。
この後続編を作るという事実が冷める面はあるが、総集編だった第1作と違ってオリジナルで進んでいく大和への葬送曲は怒涛の死人の量を出しながら華麗なアニメーションで彩られる。ヤマトの発進シ
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

2.9

私語はノットエレガントだ、とエレガント先生に注意させておいてその後の本編もちっともエレガントではないウンコ出る出ないサスペンスというとんでもない技を使ってきた。下品コメディになるんかい。
アーニャ自体
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機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)

3.3

テレビシリーズの総集編かと思った。性急なとこが数多くみられた感じがして、終わってみれば平和な学園生活の流れで学友からニュータイプと名家の娘として相対し、そしてそこからの話になるとは分かるんだが、だった>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.8

トイレ側が作っているだけあって綺麗で多様なトイレが描かれ、その対比として役所広司の毎日は単調でミニマムに見える。でもそんな日々でも積み重なっていけばちょっとずつ変化していくのだ。影が重なったら濃くなら>>続きを読む

ベリー・ビッグ・ショット(2015年製作の映画)

3.1

麻薬の話なんだけど映画の話。
映画のフィルムのケースの中に麻薬を隠せばいい感じで空港のチェックを逃れられるぞ!ということでボスからくすねた麻薬を隠すためにダミーの映画を撮ろうとする。
映画のズブの素人
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L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

4.1

出世街道を走りたいガイ・ピアースと昔ながらの悪徳めなラッセル・クロウと麻薬捜査のケヴィン・スパイシーの警察映画。
クラブだっけ、バーだっけ、ダイナーだっけ、そんな感じのところで起きた大量殺人を追ってい
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NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

3.9

ロルカン・フィネガンは『ビバリウム』に続いて人間の衣食住による気持ち悪さを追求してきた。実に嫌な気持ちになる。ノミだらけの犬が見えたエヴァ・グリーンがフィリピンから来た家政婦に信頼を寄せていくことでホ>>続きを読む

吸血鬼(1932年製作の映画)

3.2

1932年の映画ですよ、90年前の映画がスクリーンで見れる事実にまずは感謝を。
勝手にユニバーサルモンスター的な吸血鬼をアート面から描いたのかと思っていたが、全然そんな感じじゃなくて鎌を持って立ってる
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