翼さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

翼

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マトリックス(1999年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

1999年、幸か不幸か、私は中学二年生時分にこの作品と出会う。妄想渦巻く中二の脳内にマトリックスの哲学的で退廃的な世界観がスルスルスルっと取り込まれてまーこじらせた。いろいろと罪深い作品。
進化したA
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グレムリン(1984年製作の映画)

3.0

        かわいくて
        頭が良くて
        いたずら好き
        そして知的で
        危険。


このキャッチコピーとバランス考えた人マジで尊敬する。

エターナルズ(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

面白かったかと問われるとよくわからん。とりあえずアベンジャーズがどうのという看板はおろした方が楽しめたとは思う。

スターウォーズ形式で冒頭にあらすじが流れた時点でイヤな予感がした。「あ、これ情報処理
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.0

面白かった。
作品の99%は音声と主役のしかめっ面のみ。通話機の向こうの音声のみの情報で観る人の脳内に情景や事件が展開され、受話器の向こうの人物像が形成されていく。
こういったワンシチュエーションドラ
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

こんなに華やかなスウェディッシュ北欧の世界観なんだけど、なんか味付けは日本の村ホラーな印象。ニコニコしてるんだけど陰湿な、金田一少年の事件簿の序盤のゾクゾクが2時間半続く感じ。思いっきり脅かしにきてる>>続きを読む

LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

レゴって説明書通り再現しても面白いし、グッチャグチャに混ぜて新たな組み合わせも面白い。どちらの遊び方も全肯定してくれるその思想を反映した素晴らしい映画だと感じた。
いずれにせよレゴとは創造。ブロックを
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人生の特等席(2012年製作の映画)

2.7

近年のクリントイーストウッド作品にあるまじきスカッとジャパンみたいなエンディングなんだけどとにかく物足りない。やっぱり私はイーストウッド監督作品が好きなのだな、基本は胸糞エンドでその中の一縷の望みに縋>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.2

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クレイグボンドには悉く幸せが似合わない。ヴェスパーとのバカンス然り、冒頭のイチャイチャタイムは死亡(しかもかなりエグめ)フラグしか感じない。
007に安息の場はいらないってことかな。チャイルドシートを
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007 スペクター(2015年製作の映画)

3.5

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独断で無茶するボンドと「007、どこにいる!?」と振り回されてキレまくるMの、こち亀で言えば両津と部長のシンプルなフォーマットから組織戦に変化。敵は秘密結社、味方もMI5と統合だ〜とかダブルオーユニッ>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.0

MI6本部が襲われ、頼みのボンドも衰えが始まり、敵も粘着質なマザコンときて、終始薄暗い曇天のイングランドを思わせるモヤモヤした雰囲気。だからこそ、アストンマーティンと猟銃で戦うオールドスクール007が>>続きを読む

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

4.0

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ヴェスパーの報われない死やゴミ捨て場に放置されるマティスの死に様は悲惨だけど、スパイの最後なんてそんなもんだと、ボンドが覚悟を固めて行く過程を視聴者も追体験していくようだった。報われない想いや仲間の死>>続きを読む

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

3.6

ダニエルクレイグって中年のマッチョのおっさんのくせになんか可愛いんだよな
「金髪のジェームスボンドなんて」と揶揄する奴らを黙らせるに充分なアクションだった。いやもうアトラクションて感じだったけど。
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.9

何故かMOTHER2にブルースブラザースが出てくる。ゾンビに封鎖された街に捕えられていて、その街からはゾンビの妨害で脱出できないのだが、ブルースブラザースを救うと彼らの明るく楽しい演奏でゾンビの陰気さ>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

4.7

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外向きは人徳があり人気者だが、家庭では多忙を理由に仕事に逃げてきた寂しい老人像をクリント・イーストウッドが見事に演じきる。彼の監督作品及び彼が演ずる老人役は、実在するような人物描写が本当に巧み。グラン>>続きを読む

コンテイジョン(2011年製作の映画)

2.6

中国発祥の伝染病、国際的パンデミック、動画配信者の台頭と風説の流布、を、『2011年に制作』していたという一点のみ評価できる。
だって、事実は小説よりも奇なり。現代のコロナ禍においては感染に関する知識
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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.3

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ライバルっていいなぁオイ!!と思わずにはいられない、1970年代を駆け抜けたニキ・ラウダとジェームス・ハントの史実。
好敵手と呼べる相手が見つかる確率って天文学的な現象なんじゃなかろうか。時代と、環境
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.2

人生のベストムービーの一つに『RENT』を数える私は、必ず本作を劇場で観なければならなかった。良かった…サントラでこれからあと何十回元気もらえるだろう。

全員ベニーのラップとミミの歌唱のような贅沢な
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HERO(2015年製作の映画)

2.4

HEROにおいては「テンポの悪さ」は致命傷。
メインキャストたちの軽快なやりとり、テトリスのようにスムーズな業務疾走感が売りだが、キャストが増えただけで再現しようにもどうも胡散臭い。ドラマシリーズを踏
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HERO(2007年製作の映画)

3.5

HEROの魅力ってとにかくテンポ!
「そんなわけあるか!」というご都合主義を全部置き去りにできるくらいの潔い展開主義。
個性はあるけど嫌味のないカメラワークで間の面白さを逃さない。ココが笑いどころです
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.3

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ストーリーをなぞれば胸クソ悪いバッドエンドのはずなのに、何故か爽やかに感じられる畳み方をする。グラントリノの運転席のタオの表情に、愛すべき偏屈クソジジイの生き様から受けた恩恵を感じるからだろう。
あん
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ネイビーシールズ(2012年製作の映画)

3.3

SEALs監修とあってとにかく装備と兵器がガチ。追い詰められる過激派が可哀想なくらい最強装備の特殊部隊員は、ただ登場するだけで大喝采の仮面ライダー新フォームみたいな楽しみ方。
ストーリーなんてあってな
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

3.4

小学生の時に何故か授業で見たのであらすじはなんとなく覚えていたけど、親父になってみると全然違う映画になる。
36歳、家のローンと小さい子供もいて、収入源のトウモロコシ畑を潰してまで野球場を作るという暴
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42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)

3.7

黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンが差別的な扱いにブチギレてしまわないかとヒヤヒヤ見守り続ける映画。それもそのはず、彼の素の性格は決して紳士とは言えないが、ブランチ・リッキー会長による野>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

テロって、どんなホラーよりスリラーより怖い。狂信者には倫理も理由も何にもなくて。ただ「アッラーは偉大なり」の一言で暴力も破壊も殺人も、人として心が制御する道徳全てを超越できる。神の名の下に無敵の人過ぎ>>続きを読む

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

まず、ゾンビ映画として非常によく出来てる。平穏と狂気の間際、日常に微かな非日常が混ざり込み、次第に侵食されていく時間帯の妙技。
アレ?って些細な違和感がだんだん加速していって、ニュースで、路上で、「異
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

敵も味方もフィジカルエリート。技もなくただ体当たりとぶん殴りあうだけでダメージも無し。壁に向かってスーパーボール叩きつけて壊そうとしてるような虚しさ、終わりのなさのバトルは凄いはずなのにどこか白けてし>>続きを読む

ロッキー・ザ・ファイナル(2006年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

何故スタローンは、エイドリアンのいない「ロッキー」を撮ろうとしたのか。
ロッキーを終わらせる為だと思う。試合前に弱気になったり迷ったりするロッキーに説教して喝をいれる彼女の存在は6作通じてそのままこの
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

仲間は「お喋り黒人」に何度も生還している「デスゲーム経験者」に「仲違いしている父親」と、90年代ハリウッドファンにはたまらなすぎるドドド定番の恥ずかしいくらい王道の構成。金曜ロードショーで放送される『>>続きを読む

ロッキー5/最後のドラマ(1990年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

5作に渡りドン底からのアメリカンドリームを体現するため、あの手この手で凋落させられるロッキー。今回の要因は経理士(笑)天下のロッキーバルボアも税金には勝てなかったよ
トミー・ガンを育成するマネージャー
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

ゲストとしてアーティストの来訪を歓迎し「ようこそお越しくださいました、こちらがあなたのお部屋です」と物置小屋へ案内できるだろうか。それも悪意なく、当然のように。犬を犬小屋へ誘導することに疑問を抱かない>>続きを読む

ロッキー4/炎の友情(1985年製作の映画)

4.4

公開が1986年、正に冷戦最中のソ連ヘイト、プロパガンダ的な作風だな〜と訝しげに観ていた。冷酷で不気味で科学力を持つソ連と、愛国心たっぷりのアメリカの象徴の戦い。ドラゴが謎のコンピューターや薬品でケミ>>続きを読む

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年製作の映画)

1.7

ロッキー全作踏破のお口直し的な寄り道。一作目も観てないのに、邦画の怖いもの見たさで飛び込み鑑賞。
せっかくの三重スケープゴートで複雑な設定なんだけど、刑事モノの肝心の見せ場となる紐解くフェイズに爽快感
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ロッキー3(1982年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

スタローン脚本はバカ丸出し(褒めてる)で分かりやすくて良い。成金ジムの訓練では緩くて負け、アングラのアポロ出生のジムで叩き直して勝つ。ほんとバカでもわかる脚本が最高!最アンド高!

eyes of t
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ロッキー2(1979年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

昏睡から目覚めたエイドリアンの「勝って」からのカタルシスがヤバ過ぎる。アドレナリンドバドバ分泌されてくのがわかる高揚感。フィラデルフィア薄汚れた下町から子供たち連れてランニングして例の階段の上でみんな>>続きを読む

ロッキー(1976年製作の映画)

3.8

公開から45年。こういった大作って意外と観る機会失うと観ないもので、その機会をくれてありがとうアマプラ。
さて兎にも角にもイメージが先行している「ロッキー」という映画。モノマネでコントで、誇張され消費
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.1

ストーリーをなぞればなんちゃない普通の女の子のいけてない中学生活と、高校生活への憧れの話。
ホントにただそれだけなんだけど、優しいケイラが傷ついてしまわないかハラハラドキドキが止まらない。共感生羞恥?
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