翼

マトリックスの翼のネタバレレビュー・内容・結末

マトリックス(1999年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

1999年、幸か不幸か、私は中学二年生時分にこの作品と出会う。妄想渦巻く中二の脳内にマトリックスの哲学的で退廃的な世界観がスルスルスルっと取り込まれてまーこじらせた。いろいろと罪深い作品。
進化したAIに対抗する為、ソーラー発電出来ないように暗雲で空を隠した人類と、ヒトが発する電気信号を電源養分として摂取する為に人類を畜産する機械という超グロ設定。モーフィアスが乾電池をヒトに例えるシーンのヤバさを当時は分かってなかった。たくさん映画観た後にもう一度観ると超面白いやーつだ。

ネオが救世主として覚醒するロジックが興味深い。
ネオは救世主と明言されないけど、トリニティが受けた「あなたの愛した人が救世主となる」って予言によってネオが覚醒するって話だったのね。モーフィアスはネオの可能性に賭けてて(彼氏への要求高いクソ重メンヘラみたいに見えてくる)、トリニティは盲信するモーフィアスが認めたネオを信じたい。つまりモーフィアスとトリニティの望みが救世主ネオを生んだ、みたいなロジックになってる。すっかり忘れてたけど超面白いなこれ。
ワイヤーアクションの走りで不自然な姿勢のアクションは終始キモいが、プログラムでダウンロードしたスキルだから動きが不自然なのかと捉えてしまえば逆にエモい。

エンディングがrage against the machineてのがまた良い。バンド名がそのままマトリックスの命題というね。ベースリフやば。
翼