このレビューはネタバレを含みます
ストーリーをなぞれば胸クソ悪いバッドエンドのはずなのに、何故か爽やかに感じられる畳み方をする。グラントリノの運転席のタオの表情に、愛すべき偏屈クソジジイの生き様から受けた恩恵を感じるからだろう。
あんだけ悪態付いた爺さんなのにあんなに愛されることに違和感がないのは、それほど緻密な心情描写があるからこそ。その割に息子夫婦はコテンパンに嫌われ役にしたりと、イーストウッド監督は茶目っ気のメリハリがある。正にウォルトのような愛すべき爺様になったんだろう。
モン族の伝統に振り回されるイーストウッド老、萌えた。