tipsy806さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

そりが合わない人との付き合い方として、ドギマギし、たじろぎ、そして驚いたのに妙に納得して落ち着いた。
大自然の田舎の中、毎日毎日これがずっと続くかと思うと嫌気がさすのだろうとわかるし、確かに自分の行動
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さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

3.4

マイク・ミルズの奥様、ミランダ・ジュライの作品ってことで鑑賞。
あの作家がどんな映画を作るのかと思ったが、流石小説家。
こんなすっとこどっこいな親の元に産まれちゃったらどうしたらいいものか。
よくぞ道
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四月物語(1998年製作の映画)

3.5

4月の最終日に。桜吹雪が舞う世界で初々しい松たか子に出会う。この監督の世界だなぁ。
赤い傘も雨も、春の中のアクセントになる。4月ってどうしてこうも新しい初々しい気持ちが似合うのでしょう。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.1

こういう食べ物系や丁寧な暮らし的な話は見ていた気持ちがいいので好きなのだが、期待値に届かずそんなにはまらなかった。筍が食べたくなる映画。

異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

3.4

本は読んでいるが映画にしてみるとイメージが少し変わる。
今の時代、人の性格に名前がついていたりするものの、昔はそんなものはなく生きやすいのか生きづらいかのかどうなんだろう。大衆に適合できない人間はやは
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エゴイスト(2023年製作の映画)

4.0

恋から母という存在を交えた愛の話へ変わり「エゴイスト」という題名が意味するものが紐解かれるとともに、その意味を考えてしまう。
鈴木亮平は違和感なく浩輔で、宮沢氷魚は美しい。こんなにも赤裸々な描写を大活
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

3.3

映画「アフター・ヤン」がこの映画に影響されてできたとゆうので再鑑賞。懐かしい。
岩井俊二監督のフィルターを通した世界は、どこか儚くなんだか愛おしい。登場する若者たちは、この世界に存在している実感が欲し
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.7

AIの記憶と記録と共に愛と喪の探求をする。この映画が教えるのは、未来私たちが経験するかもしれない状況。それはなんとも名付けようのない未知の感情ではないかと思った。
互いを思いやり共に暮らす当たり前だけ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.1

原作未読。
楽しめなくもないんだけど好みが分かれそう。日本人から見たらツッコミが入ってしまうハリウッド的トンデモ日本だったし、登場人物が多くてよくわからなくなってきたけど、そんなの気にするような作品で
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母性(2022年製作の映画)

3.0

「見返りを求めない愛、見返りを求める愛。女性は誰しも持っていると思われている母性も、はじめからきちんとした形ではないのだろう。子供達に対する感情は母性なのか、責任感なのか、実際どうなんだ。子供を産んだ>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.0

踊り、歌、戦い、人種差別、最初から最後までメーター振り切り状態。全てにわたってやりすぎだけどそれが爽快です。長時間でも飽きず、というか、飽きる暇さえなかった。ずっと見せ場!ダンスがとにかく最高だが、そ>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.7

再鑑賞。ずっと見直したかった作品を。
抑圧された5人姉妹の自由への旅立ち。5人もいる彼女たちなのに何となく一つのものに感じられてしまうのがゾクっとする。
孤独や閉鎖感が常に存在し何か危うい感じがずっと
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.5

漫画が原作のようですね。今泉監督が作る雰囲気にハマっている私としては少し物足りなさあり。
誰に対しても分け隔てなく接するちひろさん。さまざまな事情を抱え生きる人たちの心に影響を与えながら、本人自身も変
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バビロン(2021年製作の映画)

3.7

ララランドイメージで甘い世界観に惹かれたまま見ると危険。1920年代ハリウッドの異臭にも満ちた破壊的な世界にぐわんぐわん連れていかれます。
トーキーへと移り変わる時代に取り残される元スターや映画関係者
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

3.3

小説は以前読了。
不安定な生活環境で暮らす不安定な少女の情緒を描く話だったような…と見てみたら、この世の中への応援のような内容でもあった。閉鎖社会、そこに暮らす人々の葛藤など。
この映画は何と言っても
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

3.1

親は何度も何度も同じ気持ちをなぞっているんだろう。
地域との関わり方などの問題が起きたりしている中、解決策があって良い方向へ進むとかきれいな感じでもなく、ホント日常のぞかせてもらった、そんな映画。

TOKYO TRIBE(2014年製作の映画)

2.6

ドラマ「エルピス」から鈴木亮平が気になりメラ役の彼見たさに鑑賞。
ラップミュージカルなのか。最初は退屈でどうしようかと思ったがなんとなく後半になるにつれてわかった感もあったけど、やりすぎ感が強くてごち
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はい、泳げません(2022年製作の映画)

2.9

コメディかと思ってた。泳げなかったことでトラウマを抱える大学教授が、水泳を通して自分を取り戻す物語。
泳げない男と泳ぐだけしかできない女の対比は面白いと思うのだが、トータル的に乗り切れなかった。話は悪
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.8

何だかこういう極限のことをしている理由とかって、人類の言語レベルでは表現できない気がしてきた。
山に関して詳しく知らない私でも、後半のエベレスト難易ルートに挑むに至るまでは見ていて体に力が入ってしまう
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.6

東映創立70周年記念作品というだけあってさまざまな点で豪華であることは一目瞭然。
数々の戦いは結果のみでほぼ描かれず、それでいて168分という長さに身構えていたが思ったより長くかんじず。今までのような
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.4

かっこいいオープニングで表現されている通り、アニメと言うより動く漫画みたいで序盤で興奮。
余計なところは省き、強調するところは綿密に描かれ、特に試合シーンは音も含めて圧倒的臨場感。これまでのアニメと段
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The Hand of God(2021年製作の映画)

3.5

監督が生まれ故郷のナポリを舞台に自らの少年時代に思いを馳せる。
親戚みんなで出かけたクルージングでの奇妙な間や静寂、海の音に部屋に差し込む光と風。自由奔放すぎる女性と突然の悲劇から突如余儀なくされる大
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

感想書いてなかったので今更ですが…。
田舎町で起きる事件のSF映画。序盤から何が起きたのかわからない不気味な静寂が恐怖を増大させ、凄く吸引力があり夢中で鑑賞。面食らった感じです。
空を見上げるのが好き
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英雄の証明(2021年製作の映画)

3.1

善意の行いで世間から称賛を得た主人公が、SNS上でヤラセだと疑われ嘘つき扱いに。主人公には気の毒だが、彼の態度にも良くないところもあったことが明らかになったりして、一筋縄ではいかない人間の欲の深さよ。>>続きを読む

スタッツ:人生を好転させるツール(2022年製作の映画)

3.3

弱さは自分と世界をつなぐ接着剤。
2人の会話がユーモアを交えながらで面白かったし、ためになることもあった。ただ響く人とそうじゃない人に分かれるだろうなって感じがしました。

愛なのに(2021年製作の映画)

3.7

女子高生と大人の恋愛模様がメインかと思いきや、後半になるにつれいい意味でおかしくなってくる。変な方向に行きそうなところを、会話の面白さと構成の巧みさですり抜け、これは愛なのか?いや、愛なのかも、の間を>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

3.7

室町時代にロックや激しいダンスやパフォーマンスをやるというぶっ飛んだ内容であった。能楽が自由自在な動きのアニメーションで演出され、そこに呪い、異形、友情、踊り乱れるロックが加わり、とにかく画面から伝わ>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

3.7

潜入捜査ならではの途切れないビシビシの緊張感の中やりとりが続く。映画なのだが実際もこういうことが起きていたわけで、世界にはどれほどこういう物語があるのでしょうね。スパイものだけど、敵味方を超えた男と男>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.6

コロナ禍の背景での豪華な孤島ミステリー。ザ・エンタメ!って感じでした。前作の方が脚本や古典的な雰囲気が好きだったかな。

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.2

三島由紀夫の本を好んでよく読む私。この映画を見るのを本当に楽しみにしていました。三島由紀夫が東大生たちと弁論を交わす姿はとても魅力的であり、ヒートアップした学生の挑発的な言葉にも感情的にならずにさらり>>続きを読む

ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.0

再鑑賞。
時代的にも土地柄においてもこの愛を育むには困難が多く、出逢った二人の気持の置き所がない。甘い季節のうちはよかったけれど現実に直面するこの辛さ。二人の男の愛とブロークバック・マウンテンの景色が
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レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い(1994年製作の映画)

3.8

再鑑賞。見入ってしまった。
スザンナをめぐるそれぞれの想いが痛いほどであったし、物語を飲み込むレベルにブラピがかっこいい。馬の乗り方が抜群に上手くてまたかっこいい。
重厚でかつ切なく心に刻み込まれる物
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聖なる証(2022年製作の映画)

3.2

またざわつく映画に出会った。キリスト教の衣が着せられている男性による女性抑圧の話。4ヶ月も食べずに生きている少女は神に選ばれた奇跡の存在だとかあがめられているけれど、実際の所はどうなのかという所。それ>>続きを読む

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.5

近年のヤンキー映画ってイケメン大渋滞ですよね。
普通のヤンキーものだと思っていたけどタイムリープなのか。タケミチが急にケンカ強くなったりするような話しではないのが良くて、ヘタレなりの奮闘に応援したくな
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.9

マフィア映画特有の家族や老いといったテーマを追求し、スコセッシが魅せる3時間半。さらにこれだけの俳優が揃うと、それだけで画面が貫録いっぱいになる。命のやり取りは面白く、絆と裏切りに釘付け。最新技術で時>>続きを読む

トムとジェリー(2021年製作の映画)

3.1

小さいころ、トムとジェリーが大好きでよく見ていた私です。実写と融合したトムとジェリーになるとは思っていなかったが、アニメならではの動きは健在で相変わらず全力で画面いっぱいに暴れまくる。アニメと実写の境>>続きを読む