tipsy806さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.4

映画館で見逃してやっと鑑賞。クリムトも知らなかったガガ様演じるパトリツィアが寄生虫のようにグッチ一族に取り憑き全てを壊す。怒りと失望をめちゃくちゃに爆発させながらも愛情を示すという行為の難易度。相当ぐ>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

時間を遡っていくという意味では「ボクたちはみんな大人になれなかった」に似ていた。出演者もかぶってるし。

時間が遡る毎に切なさが増していき、出会いのシーンが不思議にも一番切なかった。起きた事柄を描きす
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.0

本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの小説。かなり期待してしまっていて映画館にも行こうか迷った作品だけに、私の期待値には届かなかった。
5人の親の愛情は素晴らしいと思う。だが、肝心な母親の愛が、彼女のこてこて
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.7

予想以上に人が話す言葉に耳を傾ける作品だった。モノクロがさらに聴くという事に集中させてくれるが、それゆえかちょっと眠気が訪れたのが自分的に無念。子供の発する言葉って時にぐさっと刺さるくらい深いですよね>>続きを読む

JOINT(2020年製作の映画)

3.3

ヤクザではない主人公が裏社会で犯罪を犯しもがく。まるで闇金ウシジマくんような日常で、私からしたら程遠い世界だなーって見ていたのだが、だんだん決して他人事ではないなとなってくる。表と裏ってあっさり繋がっ>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

3.2

新興宗教にハマった家族を描く作品。救いであるうちはいいけれど、縛られたり洗脳されたり、争いの元になったりしてしまったらもうどうしようもない。両親が怪しい宗教の信者で、小さいころからその環境にいれば違和>>続きを読む

女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.2

タイトルそのままの話であった。この物語を真剣に受け取ると様々な問題がありそうだけど、エンタメとして受け取った方がよさそう。1年くらい前に「正欲」という、性的な魅力を感じる部分が一般的なものとは全く違う>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

1966年のウルトラマンをシン・ゴジラのスタッフが制作した作品。世界観的に大人向けかな。
ウルトラマンの好き度で意見が分かれる作品だと思うが、昭和特撮が散りばめられたりとオマージュ満載でそれなりには楽
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さがす(2022年製作の映画)

3.7

「岬の兄妹」が強烈な印象すぎた片山慎三監督。失踪した父親を捜す娘の話かと思っていたら、全く違う次元の世界へ連れて行かれた。実際にポン・ジュノ監督のもとで修業をしていたこともあってかちょっと近いテイスト>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.6

人間は血中アルコール濃度を0.05%に保つと調子いいって仮説を検証しようとのみまくる高校教師たちの話。 
人生にお酒を!という気持ちは私もめちゃくちゃあるのですが、この実験は、飲むのをやめられない自分
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ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.3

本作で描かれていない、彼女が大学院生にも関わらず結婚していた事の背景について。行き違いや感情のもつれって厄介。
正直彼女側の心情が理解できてなくて、どういう状況でこういうことをしたのかなんなのか、憶測
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.4

何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤、運命的な恋愛を交えて切なく描く。冒頭の照れ臭さとドキドキ感からの逆転。経験したかもしれない状況、つい口に出してそうな言葉、無理だとわかってもどこかで続>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.9

いつもはしゃいでバカやってるけど、時折淋しそうな表情を見せる佐々木。同じ体験なんかしてないのに過去の青春を絶妙に思い返させるものだから、かけ離れた自分にも刺さりまくっちゃって一気に引き込まれた。
最初
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.4

不倫映画。どこまでが妄想でどこまでが現実かわからない面白い脚本だった。黒木華演じる妻の器の大きさ(言い方があっているのかわからぬが)と比べると、情けない夫、柄本明の慌てぶり。
妄想と現実と漫画がが交錯
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.4

ドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る」の映画版。気持ちを押し殺す辛さや家族を持ちたい気持ち、友達への伝え方の難しさ。映画同様、どういう反応が人を傷付けるのかという所もきちんと描いている。なんとなく理解で>>続きを読む

エデンの東(1954年製作の映画)

3.5

有名な映画ですが、ちゃんと見たことがなかったので鑑賞。神を人間に置き換えることで生まれる家族の確執について。善は時に悪意にもなり暴力的に誰かを傷付ける、という皮肉を感じる。
弟も辛いが、この兄もかわい
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.4

この恋愛模様の構図ったら。恋心が独占欲へと変わる時って、高校生でも大人でも張り裂けちゃいますよね。
熱い恋心は恐れを知らない状態で暴走し、エキセントリックな方向へひらいていきます。若い恋愛に爽快感では
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.3

老人の資産を巻き上げまくるなんて。家族の知らない不意をついてビジネスにされてたらたまったものではないわ。簡単に逆転が起きる状況。こういう事が実際あったら老後こわいよなー。ラストもそうなっちゃいましたか>>続きを読む

エヴォリューション(2015年製作の映画)

2.8

ギャスパー・ノエ監督の奥さんの作品。これは一種のおとぎ話なのでしょうか。海で過ごしている時間が長そうなのに、全員色白なのがやけに不自然だなと思っていれば、隔離された島で行われている少年達への実験の話だ>>続きを読む

おとなの事情(2016年製作の映画)

3.4

予想つくのにこんなゲームを始めてしまったのは月蝕の魔力か。男女7人がスマホを公開し合いそれぞれの秘密が暴かれていく自業自得ブラックコメディー。いやこれはホラーかな。取り繕うところが見てて痛々しいな。ラ>>続きを読む

モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.7

これも実話かー…。9.11の黒歴史。行き過ぎた愛国主義なのだろうか。
この様な話は氷山の一角で、私たちが知らない、知らされていないだけで、数え切れない同様の事例が世界中にあるのでしょうね。ああ恐ろしい
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.5

映画をストーリーで見るのは二流という言葉を思い出した。どういう精神状態で観ていればいいでしょうか。悲しく生々しくて狂ってる。唖然とし余韻が長いです。
自動車事故で頭蓋骨にチタンプレートを埋め込まれた主
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すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.0

息子の落馬事故をきっかけに不幸の連鎖がはじまる。とんでもないサイコ家族の登場で最悪の事態に展開する。が、人の行き過ぎた正義が、どのような狂気を呼ぶのかという問題を考えた。親は子供や孫は可愛くて仕方ない>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.7

まずこれが実話をもとにされていることと、一般人がスパイになる驚き。あの2人がいなかったら第三次世界大戦が起こっていたかもしれないと思うとこわいし、凄いことをを成し遂げている。実話のスパイものはアクショ>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

3.5

場所がウクライナということと、反戦映画なこともあって再鑑賞。広大な地平線まで続くひまわり畑の下は、戦争の犠牲になった兵士や捕虜、農民が埋まっているという。 
太陽のようなジョバンナだからこそのラストの
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.3

これ原作小説があるのか。甘く切ない恋心にやられる短い夏。どうしても「君の名前で僕を呼んで」と比べてしまうので点数伸び悩むところではあったが、恋と死と切なさと眩さとうまく描いている。 
誰しもが他者に少
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桜のような僕の恋人(2022年製作の映画)

3.5

ストーリーは難病ものの王道といえばそうだけど、その病気を変に強調し過ぎることなく、人を愛する気持ちが全面に出ている流れだった。
彼女、あんなすれ違い辛すぎだったろうに泣。

しかしこの病気はテレビなど
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.8

相変わらずゴッサムシティは腐っていて、それが普通になりつつある。陰鬱なムードで正義と悪の境界は曖昧だし、ヒーロー映画には見えないし、3時間もあるのに派手なアクションシーンは少ない。だがこの暗い画面から>>続きを読む

リスペクト(2021年製作の映画)

3.3

以前に観たアメイジング・グレイスにはこういう背景があったのかとしみじみ。人種差別、女性差別、父親の抑圧、夫の暴力、望まぬ妊娠、そういったものの中で彼女が自己を見い出す。こんなに早くに出産しているなんて>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

3.7

小説は未読。いろんな意味で現代の闇が入りまくっている映画だった。
元誘拐犯と被害者が15年後に再開。特別な絆の二人に外野の人間がとやかく言いすぎてイライラしていたのもつかのま、実際私だって人の噂やニュ
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

2.7

極度の潔癖症で人と関わることができない青年と視線恐怖症の女子高校生の異色の?ラブストーリー。寄生虫にコントロールされ恋愛感情を持たせられるという設定だが、この寄生虫の設定がイマイチふわっとしていてる。>>続きを読む

人数の町(2020年製作の映画)

3.2

居場所がない人々が集められ、不思議な世界に連れていかれるディストピア設定。
三大欲求は満たされるがそれでいいのか?というような状況が気持ち悪い感じ。もう一捻り欲しいが、何事も数であるということに今の日
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.3

恋愛感情と家族への愛情を理解していく事で、自分に対して素直になっていく様が新鮮。父親の再婚、生みの母親との再会、病気で夢を諦める彼。この年齢的にはなかなかの出来事であるが、今泉監督の視線は温かく淡い淡>>続きを読む

総理の夫(2021年製作の映画)

3.3

原田マハの小説。原作は未読。日本初の女性総理大臣とその夫の話だが、何も総理に限った話ではなくて、世の働く女性の多くが直面する問題なのでしょう。真の男女平等って難しい問題である。

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

3.3

電気も無い村なのに、我々が失った別の意味での豊かさが溢れていました。私から見ると不便な生活と思ってしまうのだが、それを不便と思わず受け入れる村人の力強さ。それ故に様々な事に対する感謝も深い。幸せとは何>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.3

尋常じゃない速さで時間が進むビーチに閉じ込められた人たち。こういう系の映画を久々に見て、ちょっとありえない展開に置いて行かれそうになりつつ鑑賞。
一生を凝縮したかのような物語構成で、次々起こる事件と容
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