アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 44ページ目

ジンクス! あいつのツキをぶっとばせ!(1982年製作の映画)

4.6

リップ・トーンが死んでからのブラック・コメディぶりがマジでイカれてて爆笑。どう見ても生きててすぐにでも動き出しそうなリップ・トーンを死体と言い張り連れ回すご都合主義的狂気の素晴らしさ!
後半の遺書を頼
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愛と殺意(1950年製作の映画)

2.0

苦境に追い詰められた人物の動作その全てが嘘臭くて仕方ない。
ベッドに寝そべりながら男のタバコを奪って投げ捨てる仕草が全くエロティックでないのにも驚き。

少林寺拳法(1975年製作の映画)

3.4

序盤は千葉真一がいい子ちゃんすぎて興冷めするが、一人でヤクザを半壊させたあたりからイカれた面が隠しきれなくなって良い。カタワになってグレた誠直也をボコって改心させるくだりは無茶すぎて素晴らしい。
最後
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無法者の掟(1948年製作の映画)

3.0

ギャングに支配された街に赴任した裁判官が正義心を胸に不正と戦っていく…とまんまウエスタンやないかい。

オリーヴの下に平和はない(1950年製作の映画)

3.8

ネオリアリズモどこ吹く風のカリカチュアライズされた演出に驚く。悪党に支配された人々の振る舞いの戯画ということか?
やけにカメラ目線のショットが多いのはイマイチだが躍動感溢れるカメラワークは健在。ラフ・
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われら女性(1953年製作の映画)

2.5

アンナ・マニャーニの5話がダントツ良い(というか他が凡)。

ローマ11時(1952年製作の映画)

4.1

『苦い米』同様、画面内外を行き来する人の動きが極上。
職を求めてやってきた階段を埋め尽くす女達の井戸端会議が面白すぎる。二人目の女がトラウマ再発して泣き出したので「面接官にぶたれた」と噂が流れるのには
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Cops and Robbers(原題)(1951年製作の映画)

3.0

オチの逆転は微笑ましくて好みだが後半の人情に振り切りすぎたドラマにはやや冷めた。

血みどろの入江(1970年製作の映画)

3.5

サスペンスどころかサイコスリラーですらない、最早ハードコアポルノ。
むちゃくちゃなハイペースで死人が出るのを繰り返していたら、誰が誰を殺してるのか全然わかんなくなってワロタ。オチも痺れるくらい酷い。
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ヒドゥン(1987年製作の映画)

4.1

開始5分で車椅子の男を轢き殺す圧倒的ヴァイオレンス。アルドリッチ『ロンゲスト・ヤード』より凄い。
銃撃戦がキレてる、というより銃を撃つ時のショットが全編カッコいい。エイリアンらしく棒立ちでバンバン撃ち
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気のいい女たち(1960年製作の映画)

3.8

初シャブロル。
仕事明けに夜の街で遊ぶ女達と醜い男たちの饗宴。男が全員とにかく気持ち悪い!
特にプールで絡んでくる男2人がヤバい。「ああこういう悪ふざけで死ぬ人多いよな…」とハラハラしてしまう。殺人シ
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ALI アリ(2001年製作の映画)

3.5

ボクシングだけでなく社会や制度と戦う男モハメド・アリの映画。ひたすら目的に向かって前進していく、非常にマイケル・マン的題材。
ジョージ・フォアマン戦でスタジアムに入る時の高揚が良い感じ。

スーパーマン(1978年製作の映画)

3.7

片田舎を舞台にした少年時代のロングショットの数々が健康的なアメリカ映画を思わせてたまらない。中盤のヘリがビルにひっかかる事故の造型と緊迫感の作り方も上手い。

レックス・ルーサーの脅迫からスーパーマン
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

3.6

MS戦がそんなに面白くないので世評ほどハマれなかったが十分面白い。
ギギの超然としていながら年相応の弱さを見せる精神のアンバランスさが歴代ニュータイプヒロインの系譜に沿っており、それをねちっこい描写で
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

2.6

時折東映特撮みたいな作劇とテンションになるので笑ってた。こういうの万国共通なのかな?
あまりにも長いがそれ以前にザック・スナイダーの編集感覚のズレによるのか、タイムスケジュールが完全に狂っているので本
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悪魔のいけにえ/レジェンド・オブ・レザーフェイス(1995年製作の映画)

3.7

登場人物全員知能指数が低すぎる。フリーメイソンじみた裏の組織の話もクソ田舎のキチガイたちの誇大妄想なんじゃないか?と思えてくる。

クソ狭い室内でショットガンを構えても緊張感ゼロのままファミリー内で仲
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悪魔の人形(1936年製作の映画)

3.2

自分の復讐が済んだらあっさり裏切って研究まで破壊しようとするライオネル・バリモアが普通に最悪で笑ってしまった。そりゃ殺されそうになるわ。ラファエル・オッティアノがモーリン・オサリヴァンを殺そうとするく>>続きを読む

ハズバンズ(1970年製作の映画)

4.5

親友の葬式帰りの男3人がただひたすらダラダラする映画。オッサンが自由であることはこれほどまでに切なく厳しいものなのか。
三人で路上を歩くと決まって喧嘩するかじゃれ合うかしているので通行人が全員怪訝な表
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謎の下宿人(1944年製作の映画)

3.7

警官を追う長回しから新聞を投げ込むために走ってくる馬車の躍動までオープニングが絶好調。
夜のロンドンのノワールチックな造形、下宿先の婦人がレアード・クリーガーの指紋を取るくだりの影のかかり方などツボを
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猫とカナリヤ(1939年製作の映画)

3.1

クライマックスで屋敷内の隠し通路で殺人鬼と追いかけっこするという構図がフーパー味があって良い。

激突!(1971年製作の映画)

3.8

明らかにフィルモグラフィーの中で浮いてるというか、こんないかにも職人チックなサスペンスの小品を撮れていたのが後になって意外に思えてくる。
60分(ガラガラヘビを飼っている店のくだりまで)で息切れしてし
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

2.1

タイ・シェリダンが勘違い童貞で痛々しいのはギリギリ許容できる(にしても顎クイはしねーだろ)が、オリヴィア・クックが怒りつつも結局優しく導いてくれる都合の良い女ぶりなのは気持ち悪すぎる。
シェリダンはオ
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ことの成り行き(2018年製作の映画)

2.6

いじめっ子が高圧的でヤバい奴という役割だが大して強くないので肩透かし。リベンジポルノの恐怖の魅せ方も弱いと思う。

線上のフェア・プレイ/フェアプレー(2014年製作の映画)

3.3

概ね端正で良く撮れていると思うが、主人公がどう思って走っているのかという感情表現が薄いので、結局好きなことと社会に翻弄されることの板挟みになっている演出が弱い。
足の毛を剃るときはもっとフェティッシュ
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ファイト・ガール(2018年製作の映画)

3.1

めちゃくちゃに短気な少女がキックボクシングに出会って家庭内不和と対峙していく…というよくある話だが少女のキレっぽさがただ事でないので中々面白い。
サクサク話を進めていく軽快さは買えるが、そのために人物
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ジャックポット(1974年製作の映画)

3.7

二晩連続で強盗にあうので笑ってたらラストのあまりの切なさに息を呑んだ。セリフの間と切り返しが余韻を完全に消し去ってしまう。
エリオット・グールドの笑顔の明るさに引っ張られていただけに余計に効く。

戦火の馬(2011年製作の映画)

4.5

カミンスキーベスト。イギリスの田舎の風景、砲火、夕日、雪、全編驚異的な美しさ。足首の泥を刮ぐと見事な白い毛が現れるなど徹底して視覚効果を繊細に演出している
特にジョーイが戦地を駆けるシーンには参った。
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インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

2.3

クソ安いCGのような画面の質感にはうんざりするが他のシリーズと比べて圧倒的に悪いというほどでも。

猛獣大脱走(1983年製作の映画)

3.7

見世物として徹底された俗悪ゴア描写が良き。
チーターと車のチェイスは玉突き事故からの爆発炎上でバンバン人が死ぬのがとてつもない快感。

諜報員(1947年製作の映画)

3.5

金庫破りが失敗してしからのテンションが素晴らしいが、そのまま「モスクワ行くぞ!」→帰宅してハッピーエンドの流れが信じられないくらい豪腕で我が目を疑った。

春の驟雨(1932年製作の映画)

3.0

男と出会う→捨てられて妊娠→職場からも追い出されるなど流れが速すぎて完全に置いていかれた。
ショットの信頼に完全に応えるヒロインの可憐さ。

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

2.8

こんなに窓を光らせる必要あるか?と冷めてしまった。ラストの橋上での人質交換のバックライトも圧力どころか色気もないし。カミンスキー老いたり…と思わざるを得ない。
ベルリンの大学生が話に絡んでくる必要性も
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BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント(2016年製作の映画)

3.0

いくら無法者揃いとはいえ、随分あっさりと仲間を多種族に売るんだなあ。
現実世界に幻想の生物が紛れてくるのならもっとアクションの芳醇さがほしい(『パディントン』や『ピート』のように)。宮殿で飯食ってると
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リンカーン(2012年製作の映画)

1.5

現実を変えるために奔走する政治家の姿が主題なのに、実際に奴隷制や戦禍がミクロレベルでどう影響しているのかはろくに映らない。リンカーンが暗殺されるシーンすら映さないので意図的なものとは思うが、それが効果>>続きを読む

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.7

ローレン・ハットン初登場時の切り返しが抜群。映画を女優に引っ張らせるにはこれが必要。
階段にシーツ敷いて寝転がるのを横のスペースから身を乗り出して話しかける?構図が訳分かんなくて凝視した。立ちバック時
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ユニコーンを追え(2019年製作の映画)

2.6

天才プログラマーの役者の呆けたような危うさに大分頼ってる。
企業RTAをやるならもっとデタラメな勢いが欲しいところ。投資家をサウナで詰めるとこなんてもっと過激にやれたんじゃないか?