ネビルの勇気が反撃開始の口火を切る瞬間が良かった。文句なしのMVP。ヴォルデモートの率いる軍勢が、闇の魔術師たちがホグワーツに向けて放つ攻撃魔法の光の束が、皮肉にも美しく映っているのが印象的。
どん詰まりの状況で、ハリーとハーマイオニーがふいに踊り出すシーンが良かった。この世の果てみたいな荒野を進んでいくビジュアルも好み。
このレビューはネタバレを含みます
教会のミサに参加しながら、銃声の合図を頼りにストップウォッチを用いてレース場で走るライバル社の車のタイムを計測する行動。テスト走行をしていた自社のレーサーが目の前で事故を起こした直後に自分を売り込みに>>続きを読む
冒頭の原子炉爆破シークエンスは、CGを用いたビジュアルも含めてマン監督の新境地。また、銃撃戦アクションのイメージが強いマン監督作品としては珍しく、殴る蹴るの肉弾戦を見ることができる。その見せ方も、カメ>>続きを読む
脱獄と投獄の反復を同じように見せないよう腐心しているところは、同監督の『ラスト・オブ・モヒカン』において隊列への奇襲の見せ方を変えていたことを思い起こさせる。
また、『ヒート』、『マイアミ・バイス』>>続きを読む
本作の元となるTVドラマシリーズ『特捜刑事マイアミ・バイス』は未見。
序盤で主役のふたりが仕事をしている最中の背後に綺麗な街の夜景が入り込んでいるカットを見ながら、羨ましくも癪に障る不思議な気持ちが>>続きを読む
マイケル・マン監督の『コラテラル』は、タクシー運転手の男に降りかかる一夜の出来事を描いた素晴らしい作品だった。その捻りの効いた脚本を手がけたのが、スチュアート・ビーティー。そんな彼が『コラテラル』の次>>続きを読む
夜の街を行くタクシーを捉える“俯瞰風景”が、広い街の只中にある人物の人生の一片を切り取る。
タクシー運転手を営む男には夢があり、日々の暮らしの中で自分を癒す術も持ち合わせている。仕事柄、あらゆる道を>>続きを読む
劇中のショーにおける音楽(というか歌)をバックに流しながらシーンを紡いでいく手法がこれまでのマイケル・マン監督作品には見られなかったもので、これがいやが上にも観る者の気分を高揚させる力がある。圧倒的な>>続きを読む
ファーストカットが映った1秒後には、「これは麻袋を頭に被せられている人物の主観視点だな」と理解することができる。その後のカットで実際に麻袋を被せられた人物が車に乗せられている姿を見せられる前にも関わら>>続きを読む
刑事、そして犯罪組織のボス。ふたりによる逃走と追走の果てに訪れる一騎打ち。人気のない空港の滑走路に近い場所での最終決戦。このラストのお膳立てを観ながら、「これは下手な撃ち合いをして長引くことなく、一瞬>>続きを読む
アクションでは、作中で2回ある「長い隊列への奇襲」シーンが良かった。序盤の奇襲シーンは、見通しの良くない森の中で、中盤を過ぎたあたりの奇襲シーンは、やや開けた場所。戦闘が始まるまでの呼吸も異なっていて>>続きを読む
藤本タツキによる同名の原作漫画を読んだとき、音の出ないメディアならではの“静謐さ”に自分が感じ入っていたことが分かるアニメ映画版だった。つまり個人的な好みの観点からすると、今回のアニメ映画版は音楽が雰>>続きを読む
心霊ドキュメンタリーを手がけていた撮影チームが、ひょんなことから行方不明者の捜索に関わることになる。さらに、その行方不明者を捉えた映像には不可解な物が映り込んでいた……という形式のモキュメンタリー。>>続きを読む
原作漫画は既読。本作に繋がるNetflix配信のドラマ版は未見。序盤こそ、成人を超えた西片と高木さんが中学生時代の初々しいやりとりをそのまま引き継いでいるような雰囲気に抵抗を感じたのは事実だ。しかし、>>続きを読む
『メタルギア』シリーズや『DEATH STRANDING』などを制作したゲームクリエイター、小島秀夫監督のドキュメンタリー。『DEATH STRANDING』制作時の様子と、小島監督が語る自身の生い立>>続きを読む
部屋の中を移動する人物たちを捉えるカメラは、決して人物の動きに合わせて移動をしたり左右上下に振れたりすることはない。部屋のあらゆる箇所に置かれた複数台のカメラが切り替わることにより、観客は人物たちの動>>続きを読む
スティーヴン・キングによる原作小説は未読なのだが、特殊な設定による場面転換(絵面としてはかなりユニーク)や過去パートの挿入の仕方はキングの小説っぽい。善と悪、光と闇という分かりやすい二者の戦いを描いて>>続きを読む
小さな町が抱える大きな秘密を相対的な視点をもって仰々しく描こうとしていない点は、いまの目から見ると新鮮さを感じる。『トゥルーマン・ショー』の監督作品として見ると、「閉じた世界の崩壊」によって映画を締め>>続きを読む