湯っ子さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

隣の女(1981年製作の映画)

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スーパーのお寿司と南蛮漬けwith缶チューハイの夕飯を食べてすぐに布団に倒れこみ、泥のように眠り…あれ?私歯磨いたっけ…とのろのろと起き出した午前2時。テレビをつけたらこの映画がかかっていました。開始>>続きを読む

イロイロ ぬくもりの記憶(2013年製作の映画)

3.9

シンガポールに住むある家族。夫婦は共働きで妻は妊娠中、やんちゃなひとり息子が悩みのタネ。そこへやってきたフィリピン人メイドとの日々を描く。
飾りや甘さをいっさい排除した演出で、大人も子供もこんなにあり
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アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

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フランスのセーヌ川に浮かぶデイケアセンター、アダマン号。この船がほんと素敵。ゆっくり開く窓から光が差し込んで、アダマン号の1日は始まる。やってくる人々が自由に発言し、自分を表現できる場所。
想田和弘監
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大人のためのグリム童話 手をなくした少女(2016年製作の映画)

4.2

グリム兄弟による原作を知らなかったので、最後までこの物語がどんなふうに転がっていくのかとハラハラドキドキしながら観た。鑑賞後、原作を調べたら、大きな筋は同じだけど、ちょっとずつ、今の時代の価値観にしっ>>続きを読む

できごと(1967年製作の映画)

3.7

美人で思わせぶりな若い女、屈託なく彼女に恋する若い男、虎視眈々と彼女を狙う中年男たち。
若者もおっさんたちも、誰も彼女がどんな人間かとか、何を考えてるかとかには興味ない。
おっさんたちが若い女を求める
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

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切り絵風の映像が美しかったけど、お話をちっとも面白いと思えなくて、ほとんど眠りの世界でした。この監督作品は初めて観たのですが、レビューしているのはリピーターだったりファンの方しかいなさそう。私には合わ>>続きを読む

奇跡(2011年製作の映画)

3.8

なんでだろ、小学生がわーっと走っていくのを見るだけで、うれしくてしょうがなくなるんだよな。
是枝監督おなじみのドキュメンタリーっぽい撮り方、だけどお話は児童文学の趣。どこまでも子供が中心で、大人はこの
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.5

ときめいたしエロかったし泣いたけど、好きな話じゃなかった。なんかキレイすぎるし嘘っぽい。
劇伴がなく、揺れるカメラで丁寧に人物の感情の機微を描く演出には惹きつけられるが、意外とセリフに語らせすぎる。役
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三姉妹(2020年製作の映画)

3.8

タイトルとジャケットから、女の人生いろいろ…みたいにジワるホームドラマかと思いきや。
いやいや、思ってたのと違った。なんだかずっと不穏な空気が流れていて、不快な人物たちを見せられて。
韓国でキリスト教
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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今日から公開ってことも今日知ったし、特に観に行こうと思ってなかったけど、前情報なしに宮崎駿作品を観られる機会は最初で最後なのかも…!という衝動に突き動かされて行ってきました。

ハヤオの映画は、一度観
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スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

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どこまでも広がる橙色の荒野と澄んだ空の美しさ、その中に佇む一軒家はまるでアート作品。
どこを切り取っても素晴らしい画と、不思議に響く音楽。ただ、主人公の兄妹がとにかくギャンギャンうるさくて、苦痛のあま
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どついたるねん(1989年製作の映画)

3.7

子供のまんま大人になったみたいな主人公で、この人と関わるなら一発二発殴られてもへっちゃらじゃないと無理。人生を全て拳に賭ける男、これがロマンでなくて何だというのだ。


<よだん>
ハタチくらいの頃、
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Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

3.8

こんなことしちゃだめなのはわかってます。
でも、私の中の女の子が、すげー楽しそう、こんなめちゃくちゃなことしてみたい、って言っていたし、仲良しの友達と一緒にいて、ふたりならなんだってできると思った瞬間
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.8

道に倒れて誰かの名を呼び続けたことがありますか、と、かつて中島みゆきは問いかけた。
そして今、私は問いかけよう。窓から裸で飛び出して、フルチンで逃げたことがありますか、と。

なにかとお行儀の良さを求
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

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今になってみて、メキシコ戦の9回をリアルタイムで観られたのはラッキーだったな。ちょうどその時間だけ職場でテレビが見られたの。
あの場面で打てる大谷、もう彼は別次元。
打てない打てないだった末に、最高の
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O嬢の物語(1975年製作の映画)

3.0

昼寝ならぬ夕方寝をしてしまったので、夜中になかなか寝つけなくて。TLに流れてきた作品の「似ている作品」の中で、大昔に原作を読んだ本作を発見。どんな話だったっけ?とwikiってみたら、この作品が書かれた>>続きを読む

逃げきれた夢(2023年製作の映画)

4.2

若い子と話す時の自分って微妙なのよ。まず嫌われたくないし、偉そうと思われたくないし、理解ある大人と思われたい。だけど、聞き上手な子が相手だと、つい気持ち良くなってアドバイスみたいなこと言いたくなっちゃ>>続きを読む

散歩する植物(2019年製作の映画)

3.7

若い人なら、青白くて細くて繊細な。
歳を取った人なら、枯れて滋味深くて恬淡とした。
植物っぽい人に憧れたことがある。というか、今も憧れはあるかも。ぜったい自分はなれないし、なりたいわけじゃないけど。
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.9

みなさん書いておられるけど、ものすごい情報量!面白くて退屈しないのに瞬間的に睡魔に襲われるのは、脳みそが処理しきれないからか。

スパイダーマンのこともヒーローもののこともよく知らないけど、ヒーローも
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

3.8

スパイダーマンってほとんど観たことないんだけど、最新作のあまりの評価の高さに気になって前作を。
なるほど、おもしろかった!たくさんのスパイダーマンが出てくるのも楽しい。スパイダー豚?がヒョウタンツギみ
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ひらいて(2021年製作の映画)

4.1

原作未読。
愛ちゃんは可愛くて頭が良くて要領が良くて、たぶん中学校までは何の葛藤もなく生きてきたんじゃないだろうか。誰よりも秀でていたはずの愛ちゃんは、高校3年生になってやっと、誰よりも遅れて思春期を
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なっちゃんはまだ新宿(2016年製作の映画)

3.5

え〜私も岡田好き〜。「欲しがり奈々ちゃん」の店長、「恋の豚」のカズくんと同じ系列っぽい。だけどあまりにも制服が似合わなすぎて、10年くらい留年してる同級生が、単に歳食った余裕でモテてるように見えた。1>>続きを読む

メタルヘッド(2010年製作の映画)

3.7

良くも悪くも、男の子だねえ〜って思った。乱暴でカッコつけで寂しがり屋で。
それは主人公の少年はもちろん、キリストっぽい見た目のメタル野郎ヘッシャーも、少年の父親も同じ。すぐ物壊したり暴力振るうのはウザ
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.1

最初観た時はお決まりのウトウトもあり、よくわからないけど好きかも、って印象。その後細切れになりつつ2回ほど観て、もっと好きになった。
画が美しくてカッコよくて、とぼけたニヤリ笑いが散りばめられてて。音
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.7

ついに観た!
いい加減悲鳴うるさいんだけど、からの駆け抜ける終盤、からの〜、おお…これがかの有名なチェンソーぐるぐるダンス…と、噛み締めるまもなくエンドロール。
恐怖の館の手作り感が、作り手(レザーフ
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恋のいばら(2023年製作の映画)

3.8

ティナもほのかもかわいいけど、白川和子さんが本当にかわいかった!認知症のおばあちゃんをちょうどいいリアリティで、ちょっとファンタジックなエピソードもまじえて描いてるのが大好き。
3人のシーンがキラキラ
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猟奇的な彼女(2001年製作の映画)

4.0

人気作だけど観たことなくて、内容もほとんど知らず。なんとなく再生したら、ナニコレおもしろ〜!このやりすぎなコメディ感とかお話があっちこっちに行く感じ、だけどもたまにメロウに泣かせにくるの、ちょっとクド>>続きを読む

わたしのお母さん(2022年製作の映画)

1.8

母と娘の複雑で繊細な確執を描いた作品、のような顔をしているが、終始一本調子で、どこを取っても同じ。金太郎飴のような映画だった。
仕切り屋で鈍感な母親(石田えり)。だけど、そこまで嫌うか?たとえ嫌いだと
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マクベス(2021年製作の映画)

3.2

戦でバンバン敵を倒し、罪のない子供まで殺してきたのに、どうして王の暗殺であんなに罪の意識にかられるのかがよくわかりませんでした。古代から繰り返されてきたであろう権力を巡る策略のお話の原型なのかな。有名>>続きを読む

ステイ・フレンズ(2011年製作の映画)

3.8

美男美女がわちゃわちゃしててテンポが良く、ロスやNYの観光気分も味わえて、脇役も魅力的。観てる間ずーっと楽しい、例えるならディズニーランドみたいな映画だった。
原題は“Friends with ben
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

映画を観ることで、自分とは全く違う立場にいる人の経験や感じたことを共有できることがある。是枝監督は観客にそれを求めているのかもしれない(フォローしている方の是枝作品レビューからヒントをもらいました)。>>続きを読む

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

3.8

パキスタン出身のコメディアン・クメイルとアメリカ人大学院生エミリーのカップルからして、名作ドラマ「マスター・オブ・ゼロ」を想起したけど、こちらは実話なんだとか。
パキスタン人の両親との宗教や結婚観をめ
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ボーイズ・ステイト(2020年製作の映画)

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面白かった!
テキサス全土から集まった少年たち1100人が擬似選挙を行い、州政府を一から構築する。
激しい舌戦や選挙戦に勝つための戦略、党内の内輪もめや足の引っ張り合い。だけど利権やらカネやらが絡んで
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夜間もやってる保育園(2017年製作の映画)

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やっぱりさ、子供は人類の宝だよ。元気いっぱいの子供たちの様子を見てるだけで泣けてきた。
スーパーでぐずってる子を見るとかわいくてかわいくて、だけど若いママはしんどそうなこともあって、なんか声をかけてあ
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チャチャ・リアル・スムース(2022年製作の映画)

4.0

いのさんのレビューに「男性版セイント・フランシス」とあり、気になってた作品。開始早々、こりゃ間違いなくそうだぜ!と心でガッツポーズ。だって主人公の初恋の女性がケリー・オサリバンなんですもの。

大学を
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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パパと娘、ふたりで過ごす夏休みは、退屈さも特別な時間。繊細な描写、心地よいバカンス感にウトウト…ほんのちょっとした場面に(たぶん)意味が込められてるっぽい映画なので、きっと私はたくさんのヒントを見逃し>>続きを読む