mochiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ドラえもん のび太の魔界大冒険(1984年製作の映画)

4.3

素晴らしい作品だった。雲の王国と並んで今まで観たドラ映画で一番。しっかり怖いところがいい。ダークな作風を序盤でしっかり示唆して、それを回収していく作風が良い。
この作品の素晴らしい点は科学と魔法の一般
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オアシス(2002年製作の映画)

3.5

ただひたすらに辛かった。暗い映画好きなんだけど、この映画は苦手でした。ただ苦手と思ってしまう聴衆に対して、罪悪感を持たせるという戦略だと思うので、その点で非常にうまくいっている映画だとは思う。障碍者の>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002年製作の映画)

4.4

泣ける。オトナ帝国も素晴らしいが、この映画も素晴らしい。シロは異世界への入り口を示してくれる存在なのね。確かに世界の見え方は動物の間で違うので動物にしか可能ではないことは確かに世界にあるのだろう。
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ好きなわけではないけど、考えれば考えるほど深みの出る、いい映画だと思う。
phantomというのは、ウェディングドレスを作成した相手である母親が早く死去してしまったこと、そしてその母親の仕
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

3.5

ジム・ジャームッシュ4作品目の鑑賞。新しいものばかり観てきてイマイチハマれなかったので、最も評価の高い本作を観てみたが、やはり僕にはジム・ジャームッシュは理解できないと思った。彼特有のオチのなさと言う>>続きを読む

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.2

ジャケの雰囲気と家族がテーマということを聞いたことからレンタル。家族の謎を解き明かしたいと思って色々観てるが、これは良作。20代の監督がこれを作り上げたというのは驚くべきこと。この映画を見て、やはり家>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

4.5

大好き。いい映画だった。SF×ドラマって感じで、こういうの求めてたわ。
リアリティは正直あまりないかな。人間がここまで先鋭化された社会を作ることは合理的に正しくても無いと思う。合理性なんて吹き飛んでし
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ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972年製作の映画)

3.5

初ルイス・ブニュエル。巨匠だけど観たことなかった。単純に俺の頭が悪すぎて、話が理解できなかった。ブルジョワジーを風刺したいのはわかるんだけど、どういう仕方でどういう側面を風刺しているのかはわからなかっ>>続きを読む

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.3

エイゼンシュテインの代表作。今まで観た無声映画で一番良かった。無声映画ならではの音楽の使い方が素晴らしい。「英雄ポロネーズ」が流れるが英雄はいない。「展覧会の絵」のプロムナードが流れるが、展覧会の華や>>続きを読む

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。読めないストーリー展開が売りの映画だと知っていたので、色々推測しながら見たけど、見事に外してしまったので悔しい。パルプフィクション的な時間軸を超えた見せ方が上手い。
この映画の面白いところ
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.9

「気狂いピエロ」に雰囲気等似てる気がした。アラン・ドロンがカッコ良すぎる。
主人公の行動が納得できる点が多く、脚本家の都合があまり見えてない点は素晴らしい。こういうのを「生を与えられた登場人物」という
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アビス/完全版(1993年製作の映画)

3.6

モンスターパニック映画を期待して観たが、違った。どちらかといえば、「未知との遭遇」に近い。これは単なるジャンルの違いなので、マイナス評価にはもちろんならない。
映画本編自体は、170分あるけど飽きなか
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これがロシヤだ/カメラを持った男(1929年製作の映画)

3.2

帝政ロシア期ではサロン風メロドラマが人気を博していたため、ソヴィエト連邦になってからそれに対する対抗策としてアヴァンギャルド・前衛映画が作られたが、その代表作。ゴダールがベスト映画にあげている。
監督
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.2

この映画好きだわ。こういうのでいいんだよ。家族は挑戦する人を応援し、挑戦に疲れた人を癒す存在であってほしい。そしてその関わりの中で一人一人が変わっていく。パパがミスコンに嫌悪感を示すのも、勝利至上主義>>続きを読む

機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)

3.2

いろんな人からおすすめされたから観たけど、少し残念だった。元々アニメシリーズにしようとしてただけあり、話が壮大。無理やり2時間にまとめているので全体的に掘り下げが浅すぎるし、話の展開が早すぎる。だから>>続きを読む

カリガリ博士(1920年製作の映画)

3.8

古典。世界最古のホラー映画の一つらしい。現代のホラーやどんでん返しの文法を作ったんだろうなあという感じ。結構結末驚いたし。無声映画の白黒だからこその不気味さがある。

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

3.5

オシャレ映画かと思ったら結構話が重かった。思い出や、思い出の品を消したいと思うのは美化された記憶があるからで、自分の記憶が美化されたものだと気づいたら、逆に解放されるんだな、と思った。
トリコロールの
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

ちょうどいい難易度と非常に精巧な物語の配置。主人公の見た目が、ファシストのイメージとぴったりだった。ラストのくだりがあることで、単なる恋愛サスペンス映画ではなく、あくまで主人公の内面性をメインテーマと>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

3.9

シンプル。王道でもこれくらい質が高ければ全然面白い。というかむしろ王道を作った映画なのだと思う。長回しが結構あって(回想シーンやソ連での様子など)それが抒情性を生み出していると思う。

8 1/2(1963年製作の映画)

4.5

冗長な面もあるが、これは凄すぎる映画。
映画監督が作ろうとしている映画が、まさにこの映画のことなのだ、ということが分かってから一気に面白くなる。本来演者自身と、映画の中の役は完全に区別されていて、映画
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

3.5

めちゃくちゃ疲れた。カットインが激烈に生じるようなカメラワークをしているので、目に入ってくる情報を整理するのが大変なようにしている気がする。加えて、ホテルでのシーンとか人が多いので、情報量も多いからき>>続きを読む

永遠と一日(1998年製作の映画)

3.4

うーん。難しすぎてな。ゆったりしてるけど緊張しっぱなしの不思議な映画だった。時間の中に存在してたらこれから起こることと今まで起きたことが混在するから、永遠性を獲得することはできない。だから本当の永遠性>>続きを読む

あこがれ(1958年製作の映画)

3.7

普通にいい映画だった。
別れてほしいと思っていたずらしてたけど、いざほんとに別れてしまうと、自分たちのしてたことをひどく責めたくなる。それよりも後に起きた出来事で、過去の出来事を評価するのはアンフェア
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エレファント(2003年製作の映画)

3.6

全然いい映画だけど、期待値が高すぎたかな。構成とかはよくできてて面白いし、一人一人を描くことで悲劇性もちゃんと増してる。履歴を持った個人が一瞬で殺されるのは、現実に即してて良い。あと実際黄色タンクトッ>>続きを読む

ランド・オブ・プレンティ(2004年製作の映画)

4.4

いやーもう最高。ヴィム・ヴェンダースの映画4本目だが今のところ1つとしてハズレがない。現代の家族と社会の関係性を描くのがこんなに上手い人いないと思う。
自分の持つ主義主張はなかなか変えられないが、他人
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.8

難しい……頭脳が追いつかない。結局人間はノスタルジーを抱えて生きるしかない。ノスタルジーは個人的感覚だから真の聖人には必要ないものなのかもしれない。しかしながら逆に、ノスタルジーこそが人を宗教に向かわ>>続きを読む

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

3.8

キューブリック臭はかなり薄いけど、それでもキューブリック特有の映画技術が表れてるように思えた。この映画の凄いところは、海兵隊にとっての「日常としての戦争」を描こうとしているところだと思う。特別なイベン>>続きを読む

アワーミュージック(2004年製作の映画)

3.6

むずすぎ。ゴダールの死生観と音楽観がわからなかった。なぜ「アワーミュージック」というタイトルなのかも不明。
ただ、勝者と敗者の分析はなるほど、という感じ。戦いの敗者は勝者が持つよりも深い内容を事実に対
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夏の終り(2012年製作の映画)

3.1

深いんだか深くないんだかよくわからない作品。極めて文学的な表現に終始しているので、そこは好みが分かれるところ(ちなみに私は嫌いではないです)。3人の演技もとてもよかった。ただ面白いかと言われるとそこま>>続きを読む