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WOLF'S RAIN
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WOLF'S RAIN

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WOLF'S RAINの作品紹介

WOLF'S RAINのあらすじ

絶滅したはずの孤高の獣、狼。だが彼らは、その姿を時折人間に変えて人の眼を惑わせながら生き伸びていた。「楽園」を探し求めて行き倒れたキバ。荒涼とした街角で少年窃盗団を束ねながらも孤立するツメ。街に溶け込み飄々と暮らすヒゲ。偶然か必然か、三人はとある街で邂逅し、新たな狼の物語がその幕をあける。

WOLF'S RAINの原作

信本敬子

WOLF'S RAINの監督

岡村天斎

WOLF'S RAINのキャラクターデザイン

川元利浩

WOLF'S RAINの主題歌/挿入歌

スティーブ・コンテ

坂本真綾

『WOLF'S RAIN』のエピソード情報

咆哮の街角

絶滅したはずの孤高の獣、狼。だが彼らは、その姿を時折人間に変えて人の眼を惑わせながら生き伸びていた。「楽園」を探し求めて行き倒れたキバ。荒涼とした街角で少年窃盗団を束ねながらも孤立するツメ。街に溶け込み飄々と暮らすヒゲ。偶然か必然か、三人はとある街で邂逅し、新たな狼の物語がその幕を開ける。

哭かないトオボエ

純粋さ故に傷つきやすい心を持った幼き狼、トオボエ。彼は街を放浪した末に、ひとりの少女と出会う。少女が差し伸べた温かな手に、トオボエは人間に対して一筋の希望を見出していた。同じ頃、警察の研究所から脱出したキバとヒゲは「楽園」への道標となる「月の花」の香りに誘われるまま、研究所へと舞い戻る。

Bad Fellow

「花の娘」チェザが、貴族ダルシアに囚われてしまった。楽園への手がかりを失ったキバは街を出ることを決意し、ヒゲと共に出口へと向かう。途中、二人は、仲間たちに裏切られたツメと、仲良くなったはずの少女から拒絶されたトオボエに偶然出会い、追いすがる人間たちを振り払って、街を脱け出す。

荒野の傷跡

フリーズシティを発ったキバ達。しかし楽園の明確な位置や手掛かりは掴めず、四人の足並みは揃わない。口論の末、ツメは一人群れを去る。トオボエはツメを説得し連れ戻そうと捜しに行くが、その先で地中に埋もれていた地雷を踏んでしまう。やがて爆発の衝撃で覚醒した自動戦車が、キバたちに襲い掛かかってきた。

堕ちた狼

荒野を抜けたキバ達は、海上に浮かぶ鉱山跡の街に辿り着いた。そこにかすかな花の香りを感じ取った四人は、誘われるように街に入る。そこで彼らは、人間と暮らす狼、ザリが率いる群れと出会った。だが、彼らは「楽園を目指している」と語るキバ達を嘲笑するばかりか、楽園など存在しないのだと断言する。

受け継ぐもの

誇り高き狼が、一生を人間のために労力となり働き尽す。そんな狼達の姿を目の当たりしたキバは、真っ向からその生き方を否定する。早くこの街を出ようとする四人だが、重傷を負っているキバはまだ動くことが出来ない。そして、仲間達のために食料を探しに出かけたヒゲが、街の人間達が仕掛けた罠にかかってしまう。

花の少女

楽園への旅を続けるキバ、ツメ、ヒゲ、トオボエの四人の頭上に、ダルシアの飛行船が姿を現わした。ダルシアによって研究所から攫われ艦内に囚われていたチェザは、あたかも四人の存在に呼応したかのように、自ら地上へと飛び降りる。一方、チェザを追う奪還隊とシェールもまた、着実にその距離を縮めつつあった。

眠りの歌

チェザ捕獲を企む奪還隊から逃れようと、空中都市からの脱出を試みるキバたち。しかし、街中も含め空中都市を囲むあらゆる方角に奪還隊の見張りが配置されていた。逃げ道を探す途中、ヒゲとトオボエは、両目を黒い眼鏡で隠した不気味な老婆を目撃する。幽霊とも思われたその老婆はチェザと同じ真紅の瞳をしていた。

疑惑

本格的に楽園を目指そうと、決意も新たにした四人とチェザ。しかし空中都市では、依然として奪還隊による捜索が続いていた。様子を探るキバとチェザは、街中で繋がれたクエントの愛犬ブルーと遭遇する。するとチェザは吸い寄せられるようにブルーに近づき、手を伸ばして言う。「あなたにも狼がいる」と…。

Moon's Doom

チェザ奪還隊の執拗な追跡から逃れるため、キバたちは空中都市を抜け、死の森へと入っていく。光もなく、すべての生き物たちが命を失った森の中で、チェザは枯れ始めてしまった。光と水を求めて森を彷徨う狼たちの前に、怪しげなフクロウが舞い降りる。フクロウの言葉に導かれ、狼たちは森の洞窟へと足を踏み入れていく。

消失点

死の森を出たキバたちは、外れの街に辿り着いた。チェザが同行するようになって初めて迎える満月に、いつになく血が騒ぐキバたち。その夜、銀色の月の下で、荒廃した地上を純白の月の花が覆い尽くし、楽園に続く一本の道がチェザと狼たちの前に示された。だが、そんな彼らの前にダルシアの飛行船が降りたって…。

Don't make me blue

ダルシアの猛攻を受けたキバたちは、傷を癒すため廃工場の中に潜伏していた。チェザを奪われてしまい意気消沈していた彼らの前に、一匹の黒い狼が姿を現した。彼女は、かつてクエントの飼犬だったものの、チェザとの出会いをきっかけに狼の血に目覚めたという。キバたちは警戒するが、ヒゲだけが彼女の肩を持とうとする。

男たちの哀歌

ダルシアに奪われたチェザを取り戻すべく、キバたちが西をめざしていた頃、ハブとクエントは空中都市の麓に偶然居合わせていた。別れた妻を追うハブと、狼を追うクエント。彼らは次の街へ移動するため、有り金をはたいて今にも壊れそうな車を購入する。道すがら、ハブはシェールとのいきさつを語り始める。

没落の城

キバたちは、ダルシアの城へと急いでいた。だが吹きすさぶ大雪は一向に治まる気配はなく、小柄なトオボエやブルーの顔に疲労が色濃くなっていく。見かねたヒゲが先導するキバを止めようとするが、キバはその声を聞かずひとり群れを離れてしまう。同じ頃、再会したハブとシェールたちもダルシアの城に向かっていた。

灰色狼

ジャガラ軍の猛攻で大破したダルシアの城。かつての威圧的な殿堂は崩れ去り、廃墟と化したその場所で、ツメ、ヒゲ、トオボエ、ブルーの四人はキバとはぐれてしまう。今までの旅を振り返るツメ。キバやトオボエとの出会い。住み慣れたフリーズシティからの脱出。楽園へ向けての旅。それは果たして運命なのか…。

夢の旅路

狼たちを楽園へと導く花の娘、チェザ。満月の夜に一度だけキバたちに楽園への道を示したもののダルシアに妨害され、挙句に今度はジャガラ軍に捕えられてしまった。トオボエは、幾度も危険な目に晒されるチェザを案じる。そして彼は、かつて人間の老婆に飼われていた頃の記憶を辿りながら自らの旅路に思いを巡らせていく。

花の香り、狼の血

チェザやキバたちとようやく打ち解けたブルーが、ジャガラ軍にとらわれてしまった。チェザと出会ってから、貴族の抗争に巻き込まれてばかりのキバたち。強大な力を誇るジャガラ軍に、狼だけでは太刀打ちできない。この事実にヒゲは大きな不安を覚え、楽園に辿り着くことはできないのではないかと危惧する。

人、狼、月の書

定められた人生のレールの上を順調に走り続けてきたハブ。彼が唯一自分の意志で選んだ道が、シェールとの結婚だった。夢を追うシェールの瞳に、自分が失った輝きを求めたが、いつしかその輝きは失せ、ハブは彼女をも失った。何より大切なものに気付いたハブは、荒涼とした世界を奔走する。たったひとりの女のために。

オアシスの夢

ダルシア城での混乱の中で、キバだけが仲間達とはぐれてしまった。ツメ、ヒゲ、トオボエは必死に捜しまわるが、砕け散った城の残骸の中にキバの影は見えない。やがて三人は、城から脱出し雪原に倒れていたクエントの姿を目撃する。同じ頃、キバは見知らぬ泉のほとりにいた。彼はそこで一匹の雌カラカルと出会う……。

CONSCIOUSLY

キバを捜し続けるツメたちは、漂流の民・モン族と出会う。人と動物が共に暮らすその村は穏やかで、モン族と共にいたいと言い出すトオボエ。そんなトオボエを残して、ツメたちは砂漠の骨の地と呼ばれる場所にキバを捜しに行く。その頃キバは、心地よい夢の世界の中で、楽園のことも仲間のことも忘れかけていた。

戦いの狼煙

あらゆる街を次々と占拠していくジャガラ軍。そんな中、生き残ったオーカム卿の部隊は、半壊したドーム都市の近くに集結していた。彼らは元チェザ奪還隊の隊長に率いられ、ドーム都市に駐屯していたジャガラ軍に攻撃をする。そこに、キバたちが参戦し、人間と狼の混合軍によるオーカム卿の弔い合戦が始まった…。

流星の破片

ジャガラ卿の城を目指し、流氷の上をひた走る四人。視界が激しい吹雪によって悪化していく中、四人は大量の骨が転がっている氷原にやって来る。その時、脚に怪我をしたまま走り続けていたトオボエが海の中に落ちてしまう。次の瞬間、トオボエの血の臭いをかぎつけた巨大な何かが、海中から姿を現した!

黒い街の鼓動

ロストシティに到達した四人は、通風口からロストシティのドーム内に潜入した。ジャガラの城を探して、二手に分かれる四人。ヒゲとトオボエは、腹ごしらえと情報収集を兼ねて繁華街の方に向かった。だが、城を見たヒゲは、トオボエを残して突然走り出してしまう。その頃、ジャガラは城の中で狼の到着を待っていた…。

罠の匂い

ロストシティの城下町を歩くブルーとシェール。二人は、ジャガラの城が見えていない様子で、不自然な笑顔を浮かべている街の住人たちに会う。その時、二人の前に一匹の猫が現れ、この街の奴らは死人だ、と告げる。その猫に案内されて、ブルーとシェールは街の古本屋を訪れた。そこでは街の地図が売られていて…。

過ちの記憶

絶え間なく襲ってくる頭痛のため、動けなくなってしまうヒゲ。ヒゲはブルーとともにロストシティを出ようとする。その頃キバは一人、チェザを求め傷ついた身体でジャガラ城の中をさまよっていた。そしてガラス球の中に囚われたチェザの前にジャガラが立つ…。

月光炉

貴族たちによって行われる、ジャガラ城の仮面舞踏会に行ったダルシアとシェール。ダルシアとジャガラは、仮面を外して対峙する。その時『月の書』の記述に従って、ジャガラの部下の錬金術師たちによる儀式が始まっていた。月光炉の中で、月の石に集まる月の光の力。世界は凍り始め、楽園が開かれようとしていた…。

魂の行方

ジャガラとの死闘を終えたキバたちは、ブルーがヒゲを待っているはずの場所へと急いだ。しかしそこに彼女の姿はなかった。落胆を隠せないヒゲだったが、チェザや皆に励まされ、再度楽園へと向けて群れは結集し、出発する。同じころ、ジャガラ城の崩落からハブとシェールもまた命からがら逃げ出していた。

悔恨の銃声

険しい雪道の中を、ジャガラ城の交戦で負った深い傷を抱えて一行は進んでいく。そんな中、重傷を負い意識を失っていたクエントが目を覚ます。しかし、いまだ狼を受け入れることができないクエントは、ブルーたちと別れて、一人吹雪の中を歩き出す。そして、ある人物と対面する……。

HIGH TIDE , HIGH TIME

終わりゆく世界の静寂を破る銃声。失われたものを悼み歌う花の娘が、始まりの樹にいざなわれ楽園への道をひらく。極光に覆われゆく空の下、始まりの山の頂を目指す楽園を求めしものたち。だが月の石よりうまれた獣がその前にたちはだかる…。

WOLF'S RAIN

毒に蝕まれし狂える獣が花の娘を欲する。彼女の盾となり、闇の力に蹂躙されゆく狼たち。楽園に向かって彼を送り出す遠吠えを背に受け疾走するキバは、始まりの山の火口の縁を越え、眼下の暗闇の中に…跳んだ。

『WOLF'S RAIN』に投稿された感想・評価

荒廃した世界で「楽園」を求めて彷徨う狼たちの旅を描いている。

当時、ちょっとした興味本位で観てみたが、結果として初めてアニメで泣くことになったという思い出深い作品。

知名度は高くないように思うが、骨太のオリジナルアニメであることに間違いはない。

やっぱり製作者の気合いが入ったオリジナル企画はいいなぁ…と強く感じる。

OP曲のstrayは力強く疾走感があり、ED曲のgravityは繊細で美しい心に響く名曲。

要はOPやEDが良いアニメは中身も最高だよ理論です。

世界観やキャラクターが非常に丁寧に創られている良い作品なので、もっと多くの方に見て頂きたいおすすめ作品。
2003年制作のアニメオリジナル作品。

オオカミが絶滅したとされる世界で、オオカミたちはオオカミ人間(時として人間に姿を変えるオオカミ)として人間社会の中で息をひそめるようにして生きており、そんな閉塞感にみちた人間社会から「楽園」を目指して旅に出る4匹のオオカミの物語。

ノイタミナ以前のフジテレビの深夜アニメで、フジテレビも番組制作にお金をかけられ、動画配信などに頼ることもできなかったので、作り手の熱量も今とは違うのだと思う。岡村天斎監督、脚本はドラマ『白線流し』など手掛けた信本敬子さん、音楽は菅野よう子さん、とオリジナルでいいものを作ろうという意図が感じられる。

今とは違いゆとりある放送期間だったようで、昨今の作品に比べると展開はゆっくりめで静かに進む。一つ一つのエピソードを噛みしめながら観ることができるので、昨今の作品にはない味わいもあるように思える。

一方で、主に敵サイドの設定の説明不足やあえて残したのかもしれない未回収の伏線のせいで、観ていてもやもやした感じがする。

世界の終わりを思わせる世界観からのセカイ系的展開、
『エヴァンゲリオン』のようなあえて未回収の伏線、
今となってはあまり好まれない要素だと思う。まだ大人向けアニメにアングラ感がある当時の悪しき流行が取り入れられているともいえる。

とは言え、オオカミの戦い、人間とオオカミの切り替わりの演出、菅野よう子さんの劇伴、などクオリティが高い作品であることは間違いない。
(完走につき再投稿)
3.6
0
監督が岡本天斎、音響監督は若林和弘、音楽菅野よう子、脚本信本敬子。。本気の布陣。

絶滅したはずが、実は人に紛れて存在している狼たちが「楽園」を目指す物語。
寡黙な主人公キバ、馴れ合いを良しとしないツメ、バランサーのヒゲ、怖がりで幼いトオボエの4頭が、さらわれた花の少女チェザを追いかけていく。

作画はこの狼たちの描写、動きがさすがボンズで見応えがある。
人→狼の変化の表現が独特。
主人公のキバが何とも魅力があるのだけど、どうもツメのキャラデザだけは最後まで慣れなかった。時代なんだろうけど、角刈りなんだもん笑

退廃的な世界観には謎が多いが、原作が無いので解釈を視聴者に委ねる部分が大きい。
画面の色調が暗くてストーリーもシビアだし、全体的にダーク。
多少強引な展開もあるが、最近のアニメには無いテンポと、この雰囲気がいい。

ただ見始めて思い出したんだけど、そもそも犬が酷い目にあう作品が苦手なんだ。。
特にラスト4話。
この4話は何故かTV放送はなかったらしい。
狼たちの世慣れない感じが不憫で、愛おしくならざるを得ない。
すっかり感情移入してしまったのでしんどかった。。
最終回に救いは僅かにあったけども。
僅かすぎて帳尻が合わんよ。
とはいえ良作であったのは間違いないと思う。内容は全く違うけど「ガングレイヴ」を観た後みたいな充足感があった。
過去の名作の掘り起こしって大事。