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スポーツ用品店の息子、樹多村光は、バッティングセンター&喫茶店「クローバー」の月島四姉妹と幼なじみ。しっかりものの長女・一葉(いちよう)。明るく素直な次女・若葉(わかば)。ちょっぴり無愛想な三女・青葉(あおば)。元気いっぱいの四女・紅葉(もみじ)。 光は若葉に頼まれて、スイミングスクールまで自転車で送ることに。学年で一番可愛いくて、男子に人気のある若葉。そんな若葉と仲が良い光は、すれ違う同級生たちから羨ましがられる。その中には、学年で一番喧嘩の強い赤石が!赤石から逃げようと、光は同級生の中西たちがやっている草野球に飛び入り参加をする。しかし、赤石は光を追いかけ、相手チームにピッチャーとして乱入。名門リトルリーグに所属していた赤石が光へ本気の勝負を挑む! 夏のある日。若葉は、光と夏祭りに行く約束をして、キャンプに出かける。数日後、光が何気なくつけたテレビでは高校野球が流れている。攻守交替の合間に聞こえるニュース。耳を疑う光・・・。身動きできない光をよそに、テレビでは高校野球が再び流れる。
中学3年生になった樹多村光。中西や赤石、青葉も同じ中学に入っていた。野球部には、女子ながら男子顔負けの実力でエースとして活躍する青葉と、キャプテンとなりチームを引っ張る赤石がいた。そして、青葉に付きまとう3年生ピッチャーの千田。 4年前。若葉にどんな男が好きなのかと聞かれた青葉は、「160キロのストレートが投げられる男。」と答える。若葉は、光なら実現できるかもしれないと言い、そして「奪っちゃダメだからね。」とも。同じ頃、光と中西は草野球でピッチャーの青葉と対決することに。その光景を見つめる赤石。勝負に勝った青葉ではあるが、光の野球のセンスを認め始める。一方、光は青葉と同じトレーニングを毎日欠かさず続けるようになるのだった。
季節は秋。野球部では引退が近い、赤石、千田たち3年生が高等部の野球部を気にし始めていた。高等部の野球部は、昔中西と揉め事を起こした巻原たちが牛耳っており、悪い噂ばかりが流れている。お調子者の千田は、そんな巻原たちに取り入ってもらおうと、ゴマすりに奔走するのだった。 光と中西は、小学生のときの友人と久しぶりに草野球をすることに。マウンドには光、キャッチャーは中西。ピッチング練習で数球投げた後、中西は光にライトの守備につくように言う。光の投げる球は、草野球のレベルを遥かに超えているためだった。そのピッチングに一目置かれ始める光。 その頃、高等部の校長室では、不敵な笑みを浮かべる二人の姿が・・・。
通学の電車で鉢合わせになる光と青葉。光の姿を見つけたとたん、青葉は他の車両に移ってしまう。車中、友人とお喋りをしていた青葉は、何気なく眺めていた窓外に強盗らしき姿を見つける。動体視力の優れた青葉だけが気づいたようなのだが・・・。 光の話をする中西と赤石。二人は光の野球の才能を認め、野球をさせようとする。赤石は、光だけでなく、中西も野球を始めるよう促すのだった。 月島バッティングセンターに、無愛想な男が現れる。ホームランを連発するバッティングに、周囲の客は唖然となるのだった。 そして、高等部を見学する一行にその男の姿が。
年末。両親が旅行に出てしまい、光はひとり家で過ごす事に。月島家では、病気の紅葉と看病をする青葉を残し、清次と一葉は田舎に帰る。 大晦日でも光、赤石、中西はトレーニングを続けていた。休み中だからということで、高等部のグランドで練習をする3人。その光景を笑いながら眺める高等部の監督。 紅葉にお粥を作ろうと、慣れない家事をする青葉。うまく作れずに悩んでいると、光が買物袋をさげてやってくる。 手際よく料理をする光。3人で年越しをすることに。 明けて元旦。赤石に連れられ、正月からトレーニングを始める光。 そして、桜に色づき、季節は春へと変わっていく・・・。
4月。星秀学園高等部に入学した光、赤石、中西。高等部の野球部では、新監督大門の方針で、野球留学生とテストに合格した者のみが1軍、それ以外を2軍として分けられていた。2軍は部室がなく、プレハブを拠点としているので、「プレハブ組」と呼ばれていた。光、赤石、中西の3人はプレハブ組に所属することに。一方、千田は1軍のテストに合格し、鼻高々としている。また、1軍には、校長代理の娘で美人と評判の志堂理沙が、プレハブ組にはデーブこと大久保がマネージャーを努めていた。 そして、中等部では、3年生となった青葉が野球部のキャプテンに指名され、チームを引っ張っていた。 プレハブ組監督の前野から、1軍昇格をかけた練習試合があることを聞かされる光たち。 練習中、前野監督から全力投球をするように頼まれ、1球だけ投げてみせる光。その速球を見た前野、赤石、そして、青葉は光に期待を寄せはじめるのであった。
大門が選手の将来よりもチームの成績を優先してきたことを聞き、追い出そう、と言い放つ赤石。 中等部に視察にきた大門は、青葉のピッチングに目を付け、バッティングピッチャーとして1軍の練習に連れてくる。青葉が酷使されていることを聞きつけ、1軍の練習場に向かう光、赤石、中西。練習場で大門と対峙して、事実上の宣戦布告をする3人。 最初は打ち込まれる青葉だが、次第にエンジンがかかり1軍の打者から三振を奪い取っていく。そんな青葉の実力を目にし、打つ気になる東。東が打席に入ると、青葉はキャッチャーに赤石を指名する。東をツーストライクまで追いつめるも、ファールで粘られ、息が上がる青葉。勝負を決めにかかった渾身の一球は場外ホームランを打たれてしまう。 帰り道、青葉を送る光。光は、青葉が光のために1軍打者の弱点を探ろうとしていたと知る。若葉と赤石の言葉を信じたいという青葉。「あいつが本気になったら日本一の・・・」
光と赤石は月島バッティングセンターの前で紅葉と出会う。赤石は、紅葉が若葉と似ていることに驚く。 青葉は投げ込みの疲れからか寝坊をする。夢の中で、光に若葉を取られ悔しかった頃を思い出す。起きた青葉は、紅葉が光と公園に行ったことを聞かされ、不機嫌になる。光への悪口を並べる青葉に、「青葉と光は似ているんだ・・・」とつぶやく一葉。 公園では、紅葉が赤石の酒屋の常連とキャッチボールをしている。その姿を見ながら、若葉に思いを馳せる光と赤石。 卓球部の部室を勝手に改造し、1軍の室内練習場としてしまう大門監督と、それを認める校長代理。互いの思惑を語る二人。大門は、プレハブ組から1軍にあげるつもりはないと言う。 1軍との練習試合のスターティングメンバーが発表される。前野監督、赤石は光に期待する。そして、その他のメンバーも光に期待を寄せるようになっていく。 1軍の実力、周りからの期待にプレッシャーを感じた光は、青葉に会いにいく。光の投球を受け、意見を求められた青葉は、「まぁまぁ」と答えるのだった。
1軍とプレハブ組との試合。1軍の先発は千田。プレハブ組の3年生は力んで三者凡退に倒れる。1回裏、光がマウンドにあがる。光は青葉のメモを参考に1、2番を打ち取る。3番にヒットを打たれ、4番の東に打順が回るものの、赤石の鋭い牽制でランナーを刺し、1軍の攻撃が終わる。2回表、光、赤石がそれぞれホームランを打ち、プレハブ組が3点を先制する。ベンチに戻った千田は1軍をクビとなってしまう。2回裏の1軍の攻撃は東から。真っ向勝負を挑んだ光は東にホームランを打たれてしまう。だが、ショートに入った千田の好プレーもあり後続を断つ。3回表、1軍はエースの神川がマウンドにあがる。多彩な変化球に三者凡退に終わる。 その裏。バラツキのある投球ではあるが、要所を力のある速球で押さえる光だが・・・。
光は、ムキになった神川のストレートを打ち返し3塁打を放つものの、疲労の色が濃くなる。得点のチャンスだったが、神川の好守によりプレハブ組は無得点に終わる。 4回表は東の打順から。2打席連続でホームランを浴びる光。1軍に逆転される。 神川の投球にプレハブ組は簡単に打ち取られ、光は休む時間が取れない。疲労がピークに達し投球が乱れ始めた光は、コントロールを捨ててスピードに専念すると赤石に伝える。今まで以上の球速に手が出ない1軍の打者たち。そして迎えた、東の3打席目・・・。 巻原たち3年生の自分勝手なプレーで窮地に追い込まれていくプレハブ組ではあるが、東と三木はプレハブ組の実力を認め始める。
プレハブ組と1軍との試合は7回裏を迎え、3対5と1軍がリードをしている。 疲労から投球が崩れたかに見えた光ではあったが、コントロールを捨ててスピードに専念し始めてからは立ち直り、1軍打者を3者3振にする。だが、プレハブ組の3年生は、自分が1軍に上がる見込みがないことに不貞腐れ、やる気のないプレーでチームの足を引っ張っていた。1軍エース神川を攻略できず追い込まれていくプレハブ組。しかし、前野監督のひと芝居にやる気を出しはじめる3年生たち。そして、選手への的確な指示で同点のチャンスを生み出す。打順は光。サイクルヒット達成となるヒットを放ち、ついに同点とするプレハブ組。 9回裏、5対5の同点で1軍の攻撃。先頭打者にヒットを許した光は、東と4度目の対決をすることに・・・
1軍との試合を終えたある日。光と千田は中等部の練習試合を見にいく。ピッチャーの青葉は、相手打線を完璧に抑え、わざと打たれるくらいの余裕を見せる。試合は青葉の好投で星秀学園中等部が勝利をする。試合からの帰り道、光は雑貨屋であるものを見つけて立ち止まる。 一方、千田は自宅の前で従姉妹の小金沢みどりと出くわす。千田から練習試合での青葉の好投を聞かされたみどりは、青葉に興味を持つ。そしてとある日。みどりは練習帰りの青葉を待ち伏せて、「一打席で良いから勝負を。」と野球での勝負を申し込むのであった。 中西は偶然、理沙に仕えて買い物につきあっている光を見かける。その話を聞いた青葉と千田は、光が1軍にあがるために理沙に取り入っているのではないかと疑う。そこに、理沙と光がやってきて・・・
甲子園への切符を掛けた夏の地区予選が始まる。大門監督率いる星秀学園は、初戦、2回戦ともに圧勝する。4番で大活躍した東は、記者の取材を受けるなど周りから騒ぎ立てられるが、そんなことよりもプレハブ組の光のことが気になって仕方がない。 地区予選で快進撃を続けている1軍。しかし、東と三木だけは大門監督の采配に次第に不信感を持ち始める。 光のことが気がかりな東は、試合の合間を縫ってプレハブ組の部室を訪ねる。しかし、部室に光たちの姿はない。そこで偶然であった青葉から、プレハブ組が別の場所で秘密の特訓をしていると聞かされる東・・・。 一方、光たちプレハブ組は山奥の廃校で厳しい特訓の毎日を送っていた。光の努力を認め、チームとしてまとまっていくプレハブ組であった。
地区予選、ベスト8を掛けた試合。星秀学園は大門監督の不条理な采配で負けてしまう。スタンドで観戦していた青葉は、東の兄・純平と知り合う。弟とはまったく似ていない純平に驚く青葉。青葉を家まで送った純平は一葉に出会い、一目惚れをする。その日から足しげく喫茶クローバーに通う純平であった。 プールに出かけた青葉に忘れ物を届けるよう頼まれた光。届けに行った先で、光は青葉に付きまとうボクシング部の男に絡まれてしまう。そこに千田も加わり・・・。
夏の大会が終わり、普段の練習に戻る星秀学園野球部の1軍。一方、光たちプレハブ組は他校と練習試合をしているようだが、その戦績は5戦5敗。それを知った校長代理は、今がプレハブ組を追い出すチャンスと、前野監督にクビを宣告する。しかし、前野監督は逆に、大門監督と互いのクビをかけて試合をしようと提案する。前野の挑戦をあっさりと受ける大門。 以前から大門と不仲であった三木が、ついに転校することになる。三木は、「勝ったら全員で抱き合える野球をやりたい。」と別れ際に東に伝える。それを聞いた東は・・・ 1軍との試合の四日前。選手が一人足りないプレハブ組に青葉が合流する。普段は穏やかな前野監督だが、一転して厳しい練習を課すようになる。前野に名監督の片鱗を感じはじめる光たち。 そして、試合前日。三木や兄・純平の言葉に心を動かされた東は、ついに行動に出る。練習後、東は大門にあることを告げるのだった。
いよいよプレハブ組と1軍との試合。1軍のスターティングメンバーに東と三木が居ないことに驚く光たち。 試合が始まり、マウンドには光。1軍の1番から3番までの中3トリオに3連打を浴び、ノーアウト満塁のピンチに見舞われる。が、その後の打者を3者三振にとり、ピンチをしのぐ。光は、立ち上がり方を知らないだけだという赤石。 前野の提案を受けて、この試合にクビをかけたはずの大門だが、実はそんなつもりは微塵もなかった。校長代理と口裏を合わせる大門だが、そこに突然学園の理事長ががやってくる。 試合は6回まで0点の投手戦となる。そして、7回裏のプレハブ組の攻撃は、1番の青葉から。 青葉はチーム初となるヒットを打ち、すかさず盗塁を決めて得点のチャンスをつくる。次の打者の千田が打った打球はセカンドとライトの間にフラフラとあがり・・・。
プレハブ組と1軍との試合は、プレハブ組の勝利に終わった。試合に負けた1軍は解体され、校長代理と大門監督は学校を去り、大門が連れてきた野球留学生たちもバラバラになって去っていった。 秋季大会の準決勝の試合。マウンドには光、そして、1塁の守備には東の姿が・・・。大門が去っても、東は星秀学園に残ることを選んでいた。しかも、樹多村家に居候することになり、光と一緒に生活をすることに。東が加わったことで他の選手が刺激され、より練習に熱が入るようになっていく。 そんなある日。光は青葉から東の兄・純平の話を聞かされ、東が甲子園に拘る理由に気づくのだった。
校長代理は星秀学園を去ったが娘の理沙は学園に残り、野球部のマネージャーを続けていた。ある日のこと。理沙は千田を呼び出して告白をする。突然のことに動揺する千田であったが、実は理沙は映画のオーディションの練習をしているだけであった。 努力の甲斐があり最終選考まで残った理沙。最後の選考は、野球の実技が重視されるということで、光を相手にピッチングの練習を始める。 練習中の青葉に、再び勝負を挑みにきた小金沢みどり。断る青葉に付きまとい、自宅のバッティングセンターまで付いてきてしまう。そこで、バッティング練習にきていた理沙と一緒になって・・・。
冬のある日、樹多村家と月島家で若葉の母親の実家、朝見家を訪れていた。アルバムを見ながら若葉が生きていた頃をそれぞれ思い出す、光と青葉。翌日、若葉との思い出が残る木を見に、裏山を登る光と、その後追う青葉。ようやくその木を見つけた光は、あることに気づき、青葉へ問いかける・・・。 春休み、練習帰りの光たちは、「あさみ みずき」という少年に出会う。名前に聞き覚えがあるが思い出せない光。 東と月島バッティングセンターに向かう途中、その少年に再び出会う。後をつけられているのではと、疑う光たち。問いただそうとしたとろに青葉が現れ、突然その少年は青葉を抱き上げる。何事かと呆気にとられる光たちであった・・・。
星秀学園高等部に進学をした青葉。朝見水輝も星秀学園に入学をしていて、女生徒の注目の的となっていた。水輝は青葉の従兄弟ということもあり、月島家に居候をすることに。青葉と一つ屋根の下で暮らすことを気にする光や東たち。 青葉は野球部に入部する。女性でありながらも、その年入部した中で一番の評価を受ける。しかし、公式戦への出場は出来ない。 水輝に突然告白される青葉。動揺し、水輝のことを意識するようになる。しかし、水輝は、青葉と光の関係が気になり、光のことを意識するようになる。
青葉と水輝が付き合っていると、学校で噂が流れる。怒る青葉ではあるが、水輝は満更でもない様子。 青葉の入部、東の加入で更に熱気を帯びるようになった野球部。赤石は東に、転校しないで残ったことに後悔がないのかと聞くと、「樹多村と俺が居て、甲子園に行かれなかったらお前たちのせいだろ。」と答える。 練習試合をする星周学園。マウンドには青葉。1点取られたら交代することを条件に投げ続けて5回まで無失点に抑える。その後に代わった光が1点とられるものの、新生野球部は危なげなく勝利する。 水輝は青葉を映画に誘い、一緒に観に行くことに。どこか上の空の青葉を心配する水輝。帰り道、偶然会った光と口論する青葉。その後、普段通りの元気な青葉に戻る。光に少し嫉妬をする水輝・・・。
小金沢みどりが青葉を訪ねてくる。また勝負の申し込みかと身構える青葉だったが、今度はチームに加わって欲しいというお願いでやってきたという。みどりの所属する里美女子高校が女子野球の強豪、桜花女子大学と練習試合をするという。強豪相手に良い試合をしたいということで、青葉に助っ人を頼みにきたとのこと。しかし、青葉は、星秀学園の部員であるという負い目からその話しを断ってしまうが・・・。
みどりの頼みを聞いて里美女子高と桜花女子大の練習試合に助っ人として参加した青葉。青葉はセンターを守ることに。初回から連打を浴び、里美女子高は3点を奪われてしまう。打っては、エース・沢口の前に凡打を重ねる青葉たち。このままではコールド負けというピンチの中、青葉がマウンドに。 青葉は桜花女子大の後続打者を抑え、ピンチを凌ぐ。以降、好投する青葉。そして、攻撃では、相手投手を心理戦で追い込み、次第に点差を詰めていく。最終回の攻撃。逆転のチャンスでバッターボックスには青葉。ジャストミートした打球は・・・。
去年の夏の甲子園でベスト8まで進んだ強豪、竜旺学院の練習試合を観に来た光たち。そこで竜旺学院に転校した星秀学園1軍の久保と再会する。星秀学園1軍ではサードを守っていた久保は、竜旺学院では補欠に成り下がっていた・・・。同じく星秀学園から転校した三木とも再会。三木は公立校の弱小野球部に所属していたが、充実した毎日を送っているようだった。グラウンドでの再会を約束する、東と三木。 竜旺学院は圧倒的な強さを見せ付けていたが、その中でも三島敬太郎のプレーに見入る光と東。人の名前を覚えない東が、シニアリーグで1度だけ会った三島の名前を覚えていた・・・。 そして、夏の地区予選始まった・・・。
星秀学園は初戦を圧勝し、2回戦へ駒を進める。 練習中、フィールディングがうまくない光のプレーにケチをつける青葉。「あいつに言われるのは慣れているよ」と、昔を思い出す光。光をけなす青葉と、「光ならできる!」と励ます若葉。光は、若葉に励まされると、大抵の事が実現できていたと思い返す。 2回戦の相手は、参能高校。データ野球の参能は、星秀学園の弱点を突いて、1点を先制する。その後も執拗に攻め続ける参能だったが、光の本気の投球に後続を絶たれる。だが、参能の監督は、更なる秘策を用意していた・・・。
星秀と参能は5回を向かえ、1対0で参能がリードしていた。参能は執拗にバント攻めを続け、光のスタミナを削ろうとしていた。だが、光の豪速球はバントすらさせない程の威力で、参能の打者を次々とアウトにしていった。打線も、中西のホームランなど、データ野球を覆すプレーで逆転、突き放していった。光の投球はマスコミに注目されはじめ、取材を受けるほどになっていた。 そして、遂に竜旺学院との試合を迎える・・・。
竜旺学院との試合の前日。光、吾妻、赤石、千田、中西とそれぞれが試合に備えて気持ちを高めていた。そして、ベンチに入れない青葉は、応援の準備をするのだった。 試合当日。有楽町では、志堂理沙が出演した映画の舞台挨拶が行われていた。挨拶もそこそこに、携帯のワンセグで試合を見る理沙・・・。 後攻の竜旺学院は、マウンドにはエースの松島、ファーストは4番・志摩野。三島の名前がスターティングメンバーに無いことを知った光と東は、チャンスを見出していた。松島の落ち着いた投球に3者凡退の星秀。そして、マウントには光。初球から豪速球が決まり、3者3振で竜旺学院の攻撃を終わらせる。どよめくスタンドをよそに、さも当然の表情で観ている青葉。2回表の星秀の攻撃は、4番・東から。東は、あっさりとホームランを放ち、星秀が先制する。その裏、光は打席に4番・志摩野を迎える・・・。
東の2打席目。竜旺学院のエース・松島は得意の変化球で東と勝負をするが、痛烈な2塁打を打たれてしまう。そして、投げては光が5回までで8奪三振の好投。監督をはじめ、竜旺学院の面々は光と東の実力に圧倒されてたが、控えでベンチに居る三島と及川は、そんな試合を楽しんでいた。 試合は投手戦となり、1対0で星秀学園がリードのまま、7回の表の星秀学園の攻撃。光、東の実力に嫉妬し苛立っていた志摩野が、守備で無謀なプレーをして負傷交代をする。代わって守備に付くのは三島。打順も志摩野の代わりで4番を努めることに。 そして、光と三島の対決。三島はあっさりとホームランを放ち、竜旺学院は同点に追いつく。 9回、竜旺学院は松島に代えて2年生の及川をマウンドへ。及川の前に無得点に終わった星秀学園。試合は9回裏となり、光は、打席に再び三島を迎える。
光と三島の2度目の対決。光はコントロールを捨て、スピードに専念をする。三島は、前の打席でバックスクリーンに完璧なホームランを打ったものの、この打席では、光の球威に押されていた。そして、三島の打った打球はピッチャーライナーとなり、この勝負は光に軍配が上がる。後続打者を打ち取り、試合は延長戦へと突入。9回からマウンドに立つ竜旺学院の及川は、多彩な変化球と豪速球という付け入る隙のないピッチングをし、星秀学園の攻撃を無失点に終わらせる。 10回裏。スタンドで観戦していた青葉は、光の異変に気づく。光は、三島との2度目の対決で捕ったピッチャーライナーの球威が強く、左手がしびれて思うように動かせないでいた。そんな中、得点圏に走者を背負い、一打サヨナラ負けというピンチで、打席に及川を迎える・・・。
練習からの帰り道、光と東は、若葉そっくりの女性・滝川あかねと会う。工事が終わり次第、樹多村家の隣に越してくる予定だと言う。若葉が生きていて、まるで成長したかのような姿のあかね。光は、若葉との過ぎた日々を思い出す・・・。
夏祭りが近づき、かすかに聞こえてくる太鼓や笛の音。若葉の命日が迫り、想いを馳せる、青葉や一葉、紅葉。 夏祭り当日、光は若葉の墓前に近況を報告しにいく。今年は甲子園へ行かれなかったことなどを話し終え、立ち去ろうとしたその時、光の目の前にあかねが現れる。 光とあかねは、成り行きで一緒に夏祭りをまわることに。はしゃぐあかねに、若葉の姿を重ねる光。その姿を見かけた青葉は、「死んだ人間も年をとるのかな」と若葉と瓜二つのあかねの容姿に驚く。そして、赤石、一葉、紅葉なども、同様に衝撃を受け、絶句する。
光や青葉の周りでは、あかねがどれだけ若葉に似ているかという話題で持ち切りとなる。それぞれに、「若葉は小5のまま」と同じように突き放したことを言う光と青葉だが、二人とも、内心あかねのことは気になっていた。 地区大会で星秀学園を制し、甲子園へと進んだ竜旺学院は、三島、及川の活躍でベスト4まで駒を進めていた。 9月。滝川家の工事が終わり、樹多村家の隣に引っ越してくるあかね。近所ということもあり、あかねは樹多村家や月島家と接するようになる。光とあかねが近づくことを面白く感じていない青葉は、あかねに対して刺のある態度で接してしまう。ある日。青葉は暴漢に襲われそうなあかねを助ける。お礼を言うあかねの姿に、若葉の面影を見出す青葉は・・・。
秋季大会が始まり、初戦を難なく通過する星秀学園。春の甲子園を目指し、気合の入る光と赤石。 暴漢から助けてもらったお礼をしようと、あかねは青葉にプレゼントを用意する。青葉のような妹が欲しかったと呟くあかねを複雑な心境で見つめる光。 あかねと光は、青葉にプレゼントを渡そうと自宅を訪ねる。そこであかねは、亡くなった若葉のことを知る。若葉への思いの為か、青葉は若葉に似ているあかねには素直になれず、素っ気無い対応をしてしまう。 試合前日、光と東は月島バッティングセンターで練習し、最後の調整をしていた。その帰り道、喫茶クローバーに寄った二人に青葉が料理を振舞うという。光は断るが、東はナポリタンを注文して・・・。
光は、年越しそばで人手の足りない「そば処滝川」の手伝いをすることに。出前に行った月島家で、その事を光は青葉に罵倒される。青葉には、光とあかねの距離が縮まることが面白くない。 光、赤石、中西の3人は初詣に出かける。そこで、純平と一葉がスリに遭い、光たちが追いかけることに。光は、スリを追い詰めたところで反撃に遭い、逆に危険な状況に追い詰められてしまう。が、間一髪、光を救ったのは・・・。 一方、月島バッティングセンターでは青葉と東がバッティングに汗を流していた。女子野球への道を勧める東に、青葉は・・・。
あかねの書いた絵がコンクールでグランプリとなり、夏の甲子園のスクリーンに映し出されることに。光に、絵のモデルが青葉だと言われても、素直に喜べない青葉。青葉は、甲子園と女子野球との間で思い悩んでいた。 あかねは、自分がどれほど若葉に似ているのか、赤石に問い詰める。赤石から、若葉が光を好いていたを聞かされ、納得するあかね・・・。 バレンタイン。光の周りでもにわかに騒がしくなってくる。野球部部室で、もらったチョコの数などを話している光と東、赤石。そんな和やかな会話の中、東から思わぬ告白があり、二人は衝撃を受ける。 学校からの帰り道、青葉と偶然一緒になった光は、チョコの話題となる。そして、そこにあかねも加わり微妙な空気となる・・・。
女子野球代表セレクションを受けることに決めた青葉。会場までの車中には、里見女子高校の松山や小島、そして、みどりの姿も。自分と同じ女子選手たちに囲まれ、青葉は車中を楽しんでいた。 会場に着いた青葉は、以前対戦した桜花女子大の尾崎と沢口にも出会う。ホームランを打たれた記憶が蘇り、悔しさに唇をかみ締める青葉・・・。 セレクションの実技となり、青葉はブルペンで投球を始める。豪速球と切れのある変化球に、青葉は周囲の選手たちの注目を集める。以前よりもレベルアップしている青葉を悔しそうに見つめる沢口。 セレクション一次選考が終わり、これから結果の発表というとき、竜旺学院の志摩野の従姉妹・志摩野恵からある提案がなされる・・・。
練習中、東の打った打球が足にあたり、入院してしまう青葉。 青葉は、女子野球セレクションを途中辞退することになってしまう。 東はその事に責任を感じてしまい、練習に全く気が入らない。 そして、毎日青葉を見舞いに病院へと足を運ぶ。 青葉と一緒にセレクションを受けた小金沢みどりは、補欠ではあるが合格していた。 純平は、一葉を浜辺に連れ出し二人きりとなる。 思いつめた表情の純平は、ようやく話しを切り出し、一葉にあることを伝えるのだが・・・・・・。 青葉が入院してしばらく経ったある日。 光は、野球部の部室から青葉のグローブとボールを持って、青葉が入院する病院へと向かう。 光が病室を訪ねると、青葉は眠っていて・・・・・・。
甲子園春の大会で活躍する竜旺学院。 及川、三島がチームの中心となり、竜旺学院史上最強チームと言い放つ寺田監督。 東は、大門と道端で偶然出会う。大門は、黒駒実業で野球部の監督をしているという。 星秀学園に居た頃と変わらず、強引なことを続けている大門を批判する東。 赤石の取り計らいで、光とあかねは二人で歌舞伎を見に行くことに。 光と一緒に居たときの若葉の笑顔が一番だった、という赤石を、複雑な思いで見る光・・・。 あかねとのデートを終えた光は、赤石の家に向かう。 赤石にデートの顛末を話した後、光は赤石にあかねからのプレゼントを渡す・・・・・・。
春になり、星秀学園の野球部に新入生が入ってくる。 光たちは3年生となり、最後の夏を目指して一層練習に気合が入る。 光は、青葉から変化球を教わり、短時間で吸収していく。 その事を面白く思っていない青葉に、「お前が俺の体を借りて投げていると思えばいい。」と言う光・・・・・・。 純平と一葉のこともあり、喫茶「クローバー」はアルバイトを募集することに。 なんと、早速あかねが応募してきて、即日採用されることに。 翌日、光とあかねはフリーマーケットに出かける。 光は、変化球を教えてもらったお礼にと、青葉にTシャツを買うのだが・・・・・・。
青葉に女子日本代表の監督から、日本代表合宿に参加して欲しいと連絡が入る。 入院したことで諦めていた、女子日本代表へのチャンスが巡ってきて、思い悩む青葉。 あかねの働きぶりは、喫茶「クローバー」の客の間で評判となる。 そして、月島家の面々にも馴染むようになり、あかねと青葉は本当の姉妹のように接するようになる・・・・・・。 一葉は純平に、結婚の条件として、星秀学園が甲子園に行くことを挙げる。 それを聞いた純平は、星秀学園の練習に乗り込み、熱血指導を始める。 腰を痛めてしまった前野監督は、純平を打撃コーチとして迎え入れることに・・・・・・。
東雄平の兄・純平が星秀学園野球部の打撃コーチとして加わり、練習がより賑やかになる。純平、青葉の指導で、着実に実力をつけていく星秀学園野球部。 青葉は当初、あかねに反感をもっていたが、次第に距離を縮めて、キャッチボールを一緒にしたり、家に泊まらせるほどの仲になる。2人で居るときの話題は、光のことばかり。あかねが光のことを褒めると、青葉は光を悪く言う。それは、生前の若葉と青葉の会話とそっくりであった・・・。 光、そして、若葉の誕生日。光はいつもと同じように、若葉の墓参りに出かける。墓前で若葉の父・清次と出会い、あることを話す・・・。 あかねは光のために、半日がかりで誕生日ケーキを作る。喜んで食べる光。が、食べ終えて満腹のところに、青葉もケーキを持ってきて・・・。
星秀学園野球部は、合宿入りを前にして、1日練習を休みとする。夏の大会を前にして、それぞれの決意を固める部員たち。特に光、東、赤石、中西、千田たち3年生にとっては最後の大会ということもあり、一段と強い想いを持っていた。光と赤石は、高校入学前によく二人でピッチング練習をした場所に訪れて、若葉への想いを馳せていた。 そんな中、青葉のもとに、女子野球日本代表セレクションで一緒だった、尾崎が訪ねてくる。女子野球ワールドカップを控えた尾崎は、心残りとしていた青葉との対戦を果たすためにやってきたのであった。尾崎からの申し出を青葉は快く受けて、一打席勝負で対決することになる・・・。 そして、それぞれの決意を秘めて、星秀学園野球部は合宿へと入る。
いよいよ夏の大会の開会式を迎える。東純平と青葉は、星秀学園野球部で1軍の監督をしていた大門と偶然出会う。今は黒駒実業の監督をしており、順当に行けば2回戦で星秀学園と対戦することになっていた。大門は以前と変わらない横柄な態度で純平たちに接してきたが・・・。 一方、芸能界入りをして野球部のマネージャーを辞めた志堂理沙が、学校で写真集の撮影をしていた。グラウンドで練習をする野球部を眺める理沙。映画に数本出演するなど、それなりの活躍をしているようで、高飛車な性格は相変わらずであったが、野球部への思い入れも変わらず持っていた。野球部の練習を邪魔するような提案をしたマネージャーに激怒する理沙であった。 星秀学園は1回戦をコールドで勝利。そして、大門率いる黒駒実業の対戦校は、都立瀬名。都立瀬名は、星秀学園で大門と対立した三木がキャプテンを務めていた・・・。
三木が所属する無名校・都立瀬名が、大門率いる黒駒実業を接戦の末に破り、星秀学園と2回戦で対戦することに決まる。 光は、以前、星秀学園野球部に所属していた三木と対戦することに不安を感じる・・・。 そして、試合当日。 星秀学園のピッチャー、光は順調な立ち上がりで、初回を無失点に抑える。 その姿をスタンドから見つめる竜旺学院の三島と及川・・・。 都立瀬名の投手は三木。毎回のようにランナーを背負うものの、それを物ともせずに粘り強いピッチングで星秀学園を無失点に押さえる。 三木は、チームメイトから絶対的な信頼を得て、実績の無い学校のチームとは思えない程の力を発揮させていた。 そして、両校とも無失点のまま、試合は終盤に突入する・・・。
星秀学園野球部は、夏の大会地区予選を順調に勝ち進み、3回戦を突破する。光は、コントロールを犠牲にしてでも球威を上げることに拘っていた。試合を重ねるごとに球速が上がっていく、光の投球。相手チームの打者は、光の球に手出しが出来ずにいた。また、赤石や千田たちも各々練習の成果を発揮して快勝し、チームは盛り上がっていた。そんな中、あかねが試合を見に来ていないことに気がつく赤石・・・。 あかねはクローバーでのアルバイトを休んでおり、ベスト8をかけた試合にも姿を現さなかった。あかねのことを心配する青葉。そこで、赤石からあかねが入院していたことを知らされる・・・。
青葉と赤石は、準々決勝での勝利を報告しに、あかねを見舞っていた。あかねは、光が見舞いに来ていないことを気にする青葉に、決勝戦が終わったらデートをする約束をしたと明かす。その言葉に動揺する青葉と赤石・・・。 準決勝の相手は、僅差を競り勝って勢いに乗る、西倉高校。初回、先頭打者の千田がソロホームランを打ち、星秀が試合の流れをつかむかと思いきや、後続を難なく絶たれてしまい、嫌な雰囲気となる。その裏の西倉の攻撃で、すぐに同点に追いつかれてしまい、試合の主導権が西倉へ移ってしまう・・・。
光は1人であかねを見舞いにいく。光は、あかねが決勝戦の当日に手術であることを聞きだす。決勝戦の後に約束していたデートを延期するあかね。そして、光に青葉には本当のことを伝えてほしい、と言う。 光は、青葉を若葉の墓参りに誘う。若葉の墓前で、光はあかねの手術の事を青葉に伝える。そして、手術が成功するよう若葉に頼めと言う・・・。 竜旺学院との決勝戦の当日。光と青葉は、二人して朝早く目覚めてしまう。光は、試合前にもう一度フォームを見てほしいと青葉に頼む。マウンドには青葉、キャッチャーは光。青葉のフォームを見たいから、と光は青葉の投球を受ける。普段とちがい、青葉はコントロールが定まらない。と、青葉が昨晩あかねと電話で話したという・・・。 そして、竜旺学院との甲子園を掛けた試合が始まる・・・。
星秀学園と竜旺学院との地区大会決勝戦当日。試合に先駆けて、あかねの手術が始まる。青葉は球場ではなく、あかねの手術を見届けるために病院へと向かう。 試合が始まり、先攻は星秀学園。竜旺学院先発の及川の巧みなピッチングに、星秀は三者凡退に倒れる。その裏、マウンドには光。初球、いきなり暴投すれすれだったが、球速は156キロ。どよめくスタンドを他所に、150キロ越えを連発する。立ち上がりに制球を乱し、ボールが先行するが、投げながら補正して打者三人で攻撃を終わらせる。両チームの投手が好投し、試合は投手戦の様相を呈してくる。そんな中、光と三島の初対決では、三島の意外な策に周囲は驚かされる・・・。 両チーム無失点のまま、試合は終盤の7回を迎える。ヒットで出塁した東を一塁において、打席には赤石。気合いの入った赤石が振り抜いた打球は・・・。そして、あかねが目を覚ます。
7回裏。1点を追う竜旺学院は、ツーアウトで4番・三島。ファーボールになっても構わないこの場面で、光は三島へ真っ向勝負を挑むことにする。青葉はそんな光の様子を見て、試合前に光と交わした約束について純平に話す・・・。勝負は、空振り三振で光の勝ちだが、青葉は、光のことを嘘つきだと言い、素直に喜ぼうとしなかった。 試合は1点差のまま最終回に進み、竜旺学院の攻撃。光はランナーを2塁に置くものの、ツーアウトまでとる。打席には3番・仲代。仲代が打った打球は、平凡な内野ゴロだったのだが・・・。竜旺学院は同点に追いつき、試合は延長戦へと突入する。 延長に入っても、光、及川の好投は続き、1点を争う展開が続く。12回表。敬遠の東を1塁に置いて、バスターを仕掛けた赤石だが、ゲッツーという最悪の結果を迎え、星秀に嫌な空気が流れる中、打席に光が立つ・・・。
星秀学園と竜旺学院の試合は、延長12回表。光の活躍で、星秀学園が1点を勝ち越す。いよいよ甲子園を意識しだす星秀ナイン。しかし、これまで連投をしてきた光には疲れがみえはじめる。どうにかツーアウトまではとるものの、同点のランナーを1塁に置いて、打席に迎えるのは4番・三島。光は、三島と勝負をすることに。残された最後の力を振り絞り、光は158キロの速球を連発し、三島も負けじとホームランと紙一重の打球を打ち返す。二人の行き詰まる攻防の末、迎えたフルカウント。光は渾身の1球で勝負に出るが・・・。