火の鳥の5の情報・感想・評価

２５世紀、月面の研究施設の爆発に巻き込まれたレオナは人工頭脳の埋め込み手術によって蘇生するが、手術の影響か、爆発以前の記憶をなくし、人間が無機物に見えるようになってしまう。レオナは、人間の姿をした一人の女性チヒロと出会い一目ぼれする。しかし、チヒロはロボットだった。レオナの旧友ランプは、レオナの記憶をよみがえらせ、彼だけが知っている「永遠の命」の情報を手に入れようとするが・・・。

一気に近未来。 人類は地球を捨てて宇宙へ。 ヒナクそっくりのレイコ。 猿田彦そっくりの猿田博士。 死に際のレイコに裏切り者と罵られるレオナ。 行政官ランプのもと、医師ニールセンは、レオナの脳の50%を人工頭脳に置換して生き返らせる。ロボットの心を持つレオナには、人間がスクラップ、ロボットが人間に見えるようになり、旧型ロボットのチヒロ61298号に恋をする。 フェニックス計画。 月面クレーターにヒカリゴケを群生させた不死鳥を調べ、永遠の命の秘密を探り、地球を復活させようというもの。 レオナが真っ先に廃棄物処理施設へ向かったのは、恐らく移植された人工頭脳の一部か全てが、一度はあそこへ捨てられたからなのだろう。 望んだ運命に従え。 レオナは何を望んだのか。 「もう、あなたは死ぬことを許されない。」 こんな恐ろしいことがあるか。

何故未来編ではなく復活編なんだ？

主治医 移植手術 運命 捨てられた少女 ランプ フェニックス 永遠の命 ロボットの心

地球が滅亡して宇宙に脱出した人類の話。 人工脳の手術をしたら、ロボットの心を持ち、ロボットに恋しちゃった。。

現代にも通じる問題ばかりを主題とする、手塚治虫氏の慧眼に驚くばかり。 (1) 人工知能を脳に（半分）移植したゆえに、心までもがロボットになったレオナ。他者によって過去を再生「させられる」ということは、想像以上の暴力行為なのではないか。 (2) 《運命》とは何か。十分明晰に表象できない過去の記憶に導かれることをいうのか。

復活編！ 原作では地球での単独事故だけど、地球を脱出した人類という設定と、研究施設での事故という設定が追加になっている。 ランプがいかにもランプらしいキャラで良い感じ。 チヒロがとても可憐で美しい…。

今度は近未来か 「裏切り者」ってセリフが気になる ふたりのキスシーンが妙にエロティックです(わたしだけ？)

事故により人工脳を移植した結果、人が異形に見え、逆にロボットを人間と錯覚してしまう男の話し。 70年代で考えていたことも驚き