豊かな表情に、弾けるエフェクトなど、TRIGGER印なアニメーションが存分に楽しめた。
ディズニー的なスラップスティックコミカルを主としながら、その延長にひたむきな力強さも感じる演出が熱かった。
長寿アニメのプロットぽく、終盤まで個々の登場人物たちに大きな成長はないけれど、台頭してくる科学に押され落ち目な魔法や魔法学園の疲弊など、魔法自体が魔法の力ではどうにもならない割とシビアな問題に直面している設定が面白かった。そしてそれにアッコたちが正面からぶつかって、悩み抜き、魔法の力以上に自分の意志と胆力で突き進むのがひたすら眩い。
「憧れ」を強いモチベーションとして師弟にライバルに、王道をゆきながら「なぜ魔法なのか」と展開していく様子は、そのまま「なぜアニメなのか」という問いに対する回答でもあるようで、まさしくアニメーションという魔法に魅せられる作品だった。
