Jun

シスター・プリンセスのJunのレビュー・感想・評価

シスター・プリンセス(2001年製作のアニメ)
3.3
キャラクターを前面に押し出したコンテンツとは相性が好かったのか、この頃は荒唐無稽なスラップスティック・コメディが多く制作されていたような印象を覚える。現実から乖離した作風は一種のファンタジーのようにも捉えられ、一時代を築き上げていた。原作となる誌上連載やゲームユーザーの理想と掛け離れたストーリー、不安定な作画が目に付く当作品は放送当時、お世辞にも評判の良いものではなかったと思うが、私は存外好ましく感じている。ベタだけど主人公の心の成長を主題としたアウトラインや落とし所(約束と掛けた伏線回収)は、少なからず魅力的に映った。(作画の面でメモ書きを右から左に走らせる咲耶の姿や、燦緒の手が異空間に溶けて消えているのを見つけたときは流石に笑ってしまったが…笑)

個人的に好きな回は、どこまでもカオティックに劇が突き進む第6話「お兄ちゃんは王子様♥」。トチ狂った世界観が十分に生かされた好エピソードだと思う。
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