志麻凛

その着せ替え人形は恋をするの志麻凛のレビュー・感想・評価

その着せ替え人形は恋をする(2022年製作のアニメ)
3.8
今作をひと言で表すのなら
『想い出という名のペアルック』


(概説)
コスが好きな海夢と日本人形を制作する若菜がある日出会い、若菜の腕を用いて海夢のコスを手伝うこととなる。「ヌル女2」の黒江雫や「サバこま」のりずキュンなどなど。そこに、コスプレイヤーのジュジュ様、そしてその妹の心寿も関わる。コスプレという概念を深めていく、恋愛作品。


(所感)
まず、作中に登場する作品の設定が細かくて好印象。海夢がコスプレするキャラの概要があるからこそ、コスプレ姿に味が出ます。

また、「フラワープリンセス烈!!」の相関図の書き込み用が凄い。アニメで映った途端、思わず画面に見入ってしまった。後で止めて見てみましたが、やはり凄かったです。このフラワープリンセス烈を筆頭に、今作に出てくる架空の作品をアニメで見たいと思いました。

今作は、そんな作品をベースに海夢がコスプレする為の衣装を若菜が制作する。その過程が見ていて面白い。

2話で、女性に免疫が無い若菜が、露出度高めになった海夢を直視出来なくなっている描写。初めて参加するコスプレイベントで、衣装の欠点が見つかりそれを次に活かそうとする描写。それらの描写を見て、コスプレの裏を知らなかった私にとって、新鮮なものが多かった。この作品を通して、コスプレイヤーさんに対する見方が大きく変わった。私自身はコスプレをしないけど、コスプレというものの深みをもっと知りたいなぁ。

最後に恋模様。
徐々に海夢が若菜の事が好きなことに気付いていく所。その展開が、王道のラブコメらしくて好きです。そして、最終回に海夢が振り返った際に、若菜と2人でいる時のシーンのみが浮かんでいることから、もう付き合っちゃえよ!となりました。2期情報は暫く来なさそうですし、単行本を読んでみようかな?
志麻凛

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