紀元前・中国の秦国。天下の大将軍を目指す飛信隊隊長・信は、 数々の武功をあげ将軍の一歩手前五千人将となった。 更なる武功のため総大将・桓騎の下、趙国にある黒羊丘攻略に挑む信率いる飛信隊。 だが樹海に囲まれた戦場に戸惑う飛信隊を趙軍副将・紀彗の側近らが密かに狙っていた。 波乱の黒羊丘攻略戦の幕が開く!!
趙軍副将・紀彗のふたりの側近・馬呈(ばてい)、劉冬(りゅうとう)の巧みな戦術に翻弄される飛信隊の苦戦により、開戦早々に不利な戦局に追い込まれた秦軍。危機感を覚えた総大将・桓騎は、自ら状況打破のために動くが、この動きに反応した趙軍総大将・慶舎(けいしゃ)も自ら精鋭部隊とともに打って出る。その頃、飛信隊の斥候として先へと進んでいた副長・羌瘣(きょうかい)の小隊は、樹海地帯の中で予想外の光景を目にする。
趙将・慶舎と紀彗が率いる軍に阻まれ、秦軍は前線を押し上げることができないまま夜をむかえる。前線を大きく後退した場所に置かざるを得なくなった秦軍。そのことで斥候に出た羌瘣の小隊は趙軍側に取り残されることとなってしまう。しかし、羌瘣は逆にこの状況を利用し、密かに敵将を狙うのだが……。一方、敵の策略に嵌り追い込まれることになった責任を問われた信は、軍師・河了貂(かりょうてん)と共に明日以降の反撃を誓う。
樹海地帯の中央にある巨大な丘を巡り、両軍による陣取り合戦が始まった。 飛信隊は信が宣言した「中央丘横まで軍を進める」ことを最低条件に戦いを進めてゆくが、そんな飛信隊の目の前に、流れる川の対岸に陣取った敵軍が立ちはだかる! 河了貂は、師である天才軍師・昌平君も「無手」と断言する橋も舟もない渡河の戦いを攻略するため、作戦のとなる重要な役割を最古参の副長・渕に任せる。
河了貂、そして隊長・信からの信頼に応えるため奮闘する渕と別働隊の活躍により、川の浅瀬で猛攻に晒されていた信たちも対岸への上陸に成功。飛信隊の反撃が始まった。 一方、激しい攻防が続く中央丘の陣取り合戦は、桓騎軍の副官のひとり・黒桜率いる隊が、対する紀彗軍を相手に大いに前線を押し込んでいた。 しかし、黒桜隊が総攻撃を仕掛けようとしたそのとき、敵軍前線に将軍・紀彗がその姿を現し……!?
怒涛の反撃で馬呈・劉冬軍から戦いの主導権を奪い取った飛信隊は、勢いに乗り、黒羊の戦局を大きく動かすべく、中央丘を狙った次の攻撃に打って出る。 飛信隊の活躍により、戦いを有利に進める絶好の機会に恵まれた秦軍。この好機に、秦軍総大将・桓騎の動きに注目が集まる! 一方その頃、劉冬との戦いで重傷を負った羌瘣は、樹海地帯にあるとある集落で目を覚ましていた――。
思いもよらない桓騎の行動により、飛信隊は、立て直した馬呈・劉冬軍と再び激闘を繰り広げることとなった。 中央丘の各戦場では相変わらず膠着状態が続いており、慶舎は桓騎を追い詰めるため今回の戦いの“標的”の一つ・飛信隊を壊滅させようと動き出す。 一方、樹海地帯の集落で怪我の手当てを受ける羌瘣は、“長”である混バァから紀彗が城主を務める“離眼城”で起きた悲劇について話を聞いていた。
部隊を率いて出陣した慶舎の急襲とこれに呼応して素早く包囲へと布陣を切り替えた馬呈・劉冬軍によって、絶体絶命の危機に立たされる飛信隊。これにより秦軍は大きな打撃を受けるかと思われた。 ところが、紀彗と慶舎の副官・金毛は上策であるはずの慶舎の急襲に、なぜか奇妙な違和感と不安を覚える。 果たして、二人が抱いた“違和感の正体”とは!? そして追い詰められた飛信隊は!?
隊長・信の一言で、飛信隊は趙軍総大将・慶舎を討ち取る作戦を決行する。しかしこれに気づいた劉冬に行く手を阻まれ慶舎のもとに近づくことができない。 そこにようやく戻った羌瘣が合流。劉冬軍との戦いを引き受けた羌瘣隊にその場を任せ、信は隊を率いて慶舎本陣の中を駆け抜ける!! 黒羊丘攻略のための起死回生の一手を狙う信の刃は、敵軍総大将・慶舎に届くのか!?
中央丘の攻略を目指す紀彗、金毛率いる軍の猛攻が続く中、桓騎は突如自軍に丘からの撤退を命令。中央丘は趙軍の手に落ちた。これに納得がいかない黒桜ら副官に対し、桓騎はあることを告げる。 一方、何とか慶舎軍を振り切りもとの戦場に戻った飛信隊は、樹海の先で起きている異変に気づき駆けだした羌瘣を追って、とある集落に辿り着く。飛信隊はそこで、驚愕の光景を目にすることとなる――。
桓騎軍の非道を目の当たりにし、激しい怒りに駆られる信と羌瘣。桓騎軍のやり口を巡り、飛信隊と桓騎軍が一触即発の状況に。 開戦前に行われた隊の入れ替えで桓騎軍に組み込まれた飛信隊の尾平は、この場を収める役目を任されることになるが、その懐から桓騎の手下に無理やり手渡された略奪品が。 弁解もできないまま、信に飛信隊からの追放を言い渡されてしまう尾平は――。
総大将・桓騎から中央の丘の奪還を任され、攻撃の機会をうかがう飛信隊。しかし、趙軍が着々と砦化を進める中央丘を落とすことは難しいと思われた。 その頃、趙軍の本陣では、桓騎によって揺さぶりをかけられた紀彗が、趙将として、離眼城の城主として、究極の選択を迫られていた。 趙国の未来に大きく関わる戦いの最中、紀彗が下す決断とは!? 黒羊丘攻略戦。 その決着の時が近付く!!
黒羊丘の戦い後、改めて他国の動きを警戒する秦国。 そんな中、蔡沢が斉国の王建王と趙国宰相・李牧を伴い、咸陽に帰国。蔡沢の仲介で、急遽、秦王・嬴政と斉王による会談が開かれる。 “中華統一”が成された時、「人が人を殺さなくてすむ世界がくる」と断言する嬴政に対し、これを「空論だ」と断じる斉王。 大国の王同士が思い描く中華の未来とは!?
オギコほんまいいキャラしてるわ
慶舎の髪飾り見る度に炭治郎を思いだす
ここの桓騎のやり方には賛同できんけどやっぱ戦国の時代はこういうのが当たり前やったんやろうなでもこの後の桓騎は超かっこいいんよなー…
黒羊の戦いは見ててわくわくするから好き。桓騎将軍のやり方にはもやもやするところもあるけど強いことには間違いないし、趙の紀彗が離眼のことをとても大事にしてるところも好きだしで、どっちのことも応援したく…
>>続きを読む©原泰久/集英社・キングダム製作委員会