次郎

スコット・ピルグリム テイクス・オフの次郎のレビュー・感想・評価

3.7
カナダの漫画をアメリカが映画化した作品を、今度は日本のサイエンスSARUでアニメ化、、って周りくどいな!展開としては映画からは完全独立しているんだけど、作品内で映画に関する言及も多いので観ておくと楽しめるのは確か。というかエドガー・ライト監督に対してエドガー・ワロングが出てきたり、警備員役に監督の盟友であるサイモン・ペッグとニック・フロストがキャスティングされていたりとニヤリとさせてくれるポイント多し。個人的に笑ったキャスティングはアメリカの大御所パロディアーティスト、アル・ヤンコビックがクレジットされているのと、メイン人物の声優は原作準拠のため『キャプテン・アメリカ』で有名なクリス・エヴァンスが出演した唯一のアニメ作品となっているところ。
ストーリーとしては1話の時点で映画のシナリオから乖離していき、元カレ軍団の葛藤と成長をメインに展開していく。1話毎に髪色が変わっていくラモーナは原作以上にキュートで、日本的ともアメリカ的ともいえるキャラクターデザインはかなり好き。終盤の展開については流石に収集が付いてない感もあるのだけど色々押し切られた感はある。個人的にはやはりエドガー・ライト監督の巧みな編集&カット術が好きなだけに、本作にそうした旨さを見られなかったのは仕方のないところか。
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