次郎さんの映画レビュー・感想・評価

次郎

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映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ(2023年製作の映画)

3.7

「すみっこたちが…労働者に⁉️」と思わずちいかわみたいなリアクションを取りたくなる劇場版第3作。1作目の展開で一部大人に異常なダメージを与えてきた角田貴志が再度脚本を書いているみたいだけど、こういう作>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.3

10年ぶりくらいの再鑑賞。やはりべらぼうに面白く、ジョン・トラボルタとユア・サーマンがツイストを踊るシーンは永遠に色褪せない瞬間の一つ。というかこのコンセプト・カフェといい、ビートルズ以前のロックンロ>>続きを読む

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.5

ウェス・アンダーソンがこれ以上なくアンダーソンな画面構図を映し続ける至福の40分。ベネディクト・カンバーバッチってこんなにもアンダーソン味あったんだという驚きもあるけど、上映時間という制約から解き放た>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.2

家族が観てたので途中抜けだけど記録。キアヌ師匠による殺し屋地獄巡りシリーズ・完結編(たぶん)というだけあって、とにかくアクション!アクション!もひとつアクション!でゴリ押しする約3時間。
アクションも
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001年製作の映画)

3.3

傑作の誉れ高い本作だけど思ったより響かず。構成や展開について隙がないのはその通りだけど、それ故にリファレンス先として余りにも多用されすぎて既視感を覚えてしまったが為だろうか。終盤の演出の間延びさに興醒>>続きを読む

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

3.8

記録。ウッドストックと同じ1969年にハーレムでこんなフェスティバルがあったことは全く知らなかった。ブラックミュージックの力を全編にわたって堪能できるんだけど、その中でもスライ・ストーンの異質っぷりは>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

「スミスなんて聴きながら暗殺がうまく行くわけないだろスミスのライブ会場みたいに頭に花束湧飾ってんのか」と突っ込みたくなるのはフィンチャーなりのジョークなんだろうな。終始映像に緊張感を保たせるカメラワー>>続きを読む

サーホー(2019年製作の映画)

3.9

『バーフバリ』で颯爽と現れた現人神・プラバース主演のぶっ飛びクライムアクション。インド映画は全ての演出を200%特濃に盛ってくるのでヒロインが序盤で映る度にいい感じの音楽が流れ出していた。アクションに>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.8

伊澤沙織の尋常じゃないアクション力。自分より明らかに体格の大きい相手に、武器打撃寝技駆使して泥臭く倒していく映像の説得力だけで満点の出来。伊澤のアクションが良過ぎるため、相方である高石あかりの動きに物>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.8

「こういうのでいいんだよ こういうので」と心の中のゴローちゃんが思わず呟きたがる塩梅感。決して何かが凄い訳じゃないけど、いい感じに肩の力を抜いたトーンだからか2時間弱の間ダレることがなかった。ミシェル>>続きを読む

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

3.9

『響け!』シリーズにおけるこれまでの傑作具合に比べると流石に一歩劣ってしまう感は否めない。やはりTVシリーズで演出を手掛け、『リズと青い鳥』で監督を務めた山田尚子の不在は大きいのか、魔法がかったような>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

4.2

内容のアホ具合に対して原題「Scott Pilgrim vs. the World」の無駄なスケール感。女子高生と付き合いつつ二股をかけるスコット君の共感具合はゼロを通り越してマイナスのはずなのに、エ>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.0

2年近く前に観たのに感想書いてなかった。余りにも完成された、真っ当なパフォーマンスの為かついついサントラばかり聴いてしまっていた。デヴィッド・バーンと様々なルーツを持つ演奏家/パフォーマーたちの熱演は>>続きを読む

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

4.9

アニメーション表現における一つの極地点。冒頭における2人が音楽室に向かう一連のシーケンスだけでもその演出の素晴らしさに泣き出しそうになる。アニメ本編より色彩を落とした幻想的なタッチ、歩幅や髪の揺れにま>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.0

今年の映画始めはNetflixに入ってた小津安二郎の遺作から。10年くらい前に予備知識なしで『東京物語』を観た時にはいまいち良さがわからなかったけど、独特のテンポ感や画面の構図、下手すれば棒読みに聞こ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.7

最初のシーケンスがまんま『2001年宇宙の旅』なのしかり、海戦シーンの『プライベート・ライアン』のパロディしかり、引用元を探そうと思えば無数にできるもののそれを「ゴッドファーザーを語りたがるマンスプレ>>続きを読む

映画 プリキュアオールスターズ 春のカーニバル♪(2015年製作の映画)

2.4

歴代プリキュアのED曲でMステをやりたい!という意図はわかるけど、どのプリキュアよりもMC役の声優を務めたオリエンタルラジオ2人の方が台詞量が多くなるというどうしてこうなった感。EDの実写パートといい>>続きを読む

映画デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!(2022年製作の映画)

3.8

はい、みんな大好きオムライスです!ハンバーグです!デザートもあるよ!といった具合にテンポ良く話が進む、お子様ランチそのもののような60分弱。展開のテンポが良いだけじゃなく、シーン毎に何を見せたいのか、>>続きを読む

映画 プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち(2014年製作の映画)

3.8

NS三部作完結編にして10周年記念作品という大舞台で「過保護な毒親」を親子連れの客層に提示する心臓の強さよ。NS2に出てきた見習い妖精が引き続き登場しつつ、NS1の幻のプリキュアが再登場するという展開>>続きを読む

映画 プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち(2013年製作の映画)

3.6

1作目と比べて割と好き。妖精界を舞台にすることで登場人物の幼稚さも気にならなくなったというか、アッ……ウッ……とか言ってそうなエンエンのちいかわ感が凄い。そして性格が正反対の見習い妖精2人の成長物語と>>続きを読む

映画 プリキュアオールスターズ New Stage みらいのともだち(2012年製作の映画)

3.2

DX3部作に続く、プリキュアオールスターズNS3部作の第1章。と言いつつOPの導入はDX1作目の展開をなぞるものであり、Phase2というよりリブート物といった方が正しいのか。「女の子は誰でもプリキュ>>続きを読む

映画 ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?(2010年製作の映画)

4.3

OPのパリの街並みの背景にスタッフの名前が描かれている演出、センス良過ぎ。それ以外にもキャラクターの造形と物語の展開、演出の巧さも相まって、70分の作品が体感30分くらいに感じてしまった。特に映画オリ>>続きを読む

コマンドー(1985年製作の映画)

3.6

地上波放送ということで再鑑賞。OPからカルチャー・クラブの話題とか80年代ど真ん中過ぎて今の子は絶対理解できないだろうし、当時ドイツは東西に分かれていたという事実にビビる。吹替が定番のせいですっかり忘>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.1

36年振りの続編という期間もさることながら、トム・クルーズは既に還暦に達しているという事実に何よりビビる。もはや歳を取ることを諦めたというか、若手俳優と一緒に上半身裸になってもその肉体美に一切の衰えが>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.6

例によって間違えまくった、サイバーパンクの趣すらある日本の風景やブラッド・ピットのゆるゆるな感じには苦笑したものの、決して嫌いになれないのは『デッドプール2』監督だからか。柑橘類の兄弟二人組の会話がま>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

思わず自分語りをしたなくなってしまう、圧倒的距離感の近さよ。無数に挙げられる音楽や映画、小説のチョイスだったり、住まいは調布駅近く多摩川沿いというロケーションだったりと、サブカル臭さの「微妙に嫌な感じ>>続きを読む

アテナ(2022年製作の映画)

4.5

これって劇場で観ていたら一生ものの経験になったのでは…と思わずにいられない、圧倒的な映像の暴力。警官による子供の暴行死事件を契機に起きた暴動を描いた作品なんだけど、OPの延々と続くワンカットからして否>>続きを読む

ケイト(2021年製作の映画)

3.7

OPのカーチェイスで流れていただけでなく、30分頃にはバンド自身が演奏するライブシーンまで用意されているBAND-MAIDの優遇っぷりよ。演奏される「Choose Me」はMCU界で最も音楽センスがあ>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.1

思った以上に合わなかった。。
そもそもからしてゲーム的でない世界、ゲームでは描けないものを求めて映画を観ている身としては本作については本末転倒であったのであり、設定から構図まで既視感を終始拭えず。終盤
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デッドプール2(2018年製作の映画)

4.0

やるじゃん俺ちゃん人気者じゃん。前作はX-MENの中でも人気イマイチなコロッサスを弄り倒していたことしか記憶にないが、本作ではギャグもアクションも増し増しで余裕で前作越えのクオリティ。監督を確認したら>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.7

前作より更にはっちゃけたバカミスならぬ登場人物馬鹿ばっかりなミステリ風娯楽映画。ハイテク企業の億万長者、炎上を繰り返すファッションアイコン、マッチョでミソジニーなインフエンサーと「現代のムカつく奴ら」>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.1

ライアン・ジョンソン監督ってSWEP8でのやらかしが有名なせいで巷ではイマイチなことも言われたりするけど、自分的には名ドラマ『ブレイキング・バッド』で屈指の奇エピソード「Fly」ならびに史上最高の1話>>続きを読む

マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

3.6

わーい、みんな大好きジェームズ・ガン監督から僕たちに最高のクリスマスプレゼントだよー。GoGの新作撮影の合間に製作された40分足らずの本作は、ピーター・クイルへのクリスマスプレゼントのために奔走するマ>>続きを読む

目指せメタルロード(2022年製作の映画)

4.0

本物の「ぼっち」はなぁ…「ロック」じゃなくて「メタル」を演るんだけよ!掻き鳴らせ!俺たちの!!ぼっち・ざ・メタルロード!!!
という時期的な流行りや邦題の微妙なセンスに突っ込みつつも映画としては普通に
>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.4

世代だけど原作のファンだったことはなく、後追いで山王戦ぐらいはちゃんと読んだ…くらいの距離感だったおかげかびっくりするほど面白かった。とにかく、3DCGで描かれる試合の臨場感が破格。地面を擦るバッシュ>>続きを読む

グレイマン(2022年製作の映画)

4.1

OPからエドワード・ホッパーの引用とか小洒落てんなー。『アベンジャーズ:エンドゲーム』で映画の最大公約数を提示したルッソ兄弟の新作は、Netflix独占でのアクション映画。体感で上映時間の7割はライア>>続きを読む

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