けんくり

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第2期のけんくりのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

やはり傑作。この結末に辿り着くことは必然だと思うが、受け入れ難い気持ちもわかる。

「暴力に頼るしかない」。鉄華団にしてもマクギリスにしても、結局はそんな視野狭窄な生き様を選ばせてしまう世界が間違っているのだということ。彼らが全員痛々しく死んでしまうからこそ、そのメッセージ性はより強固になっていると思う。

それを描くためのプロセス=脚本(アリアンロッド側に都合良すぎる展開、イオクとかジュリエッタとか魅力のない敵役、人が変わったかのように切れ味が悪くなるマクギリス)に言いたいことは確かにある。

でも、いくらカリスマ的なリーダーや最強のエースがいようと、練度が高い確立された「組織」には勝てないのだということ、また自身の実力を見誤って、性急な拡大を見込んでも失敗に終わってしまうことなど、実世界で生かせる学びも凄く多い。

一番の学びは、「手段の目的化に陥らないこと」かな。「辿り着く」ことは「手段」だった、早くそれに気がつけていたのなら…。

まあ、そんな真っ直ぐすぎる鉄華団だからこそ、大人になると忘れてしまう選択肢を取り続ける鉄華団だからこそ、視聴者も熱狂し、そして落胆したのだろう。ここまで感情を動かしてくれるこのシリーズはやっぱり傑作。