勝手に「まどろみ演出」と名付けている。眠たい演出という意味ではありません。なんか夢心地って感じで、居心地が良い。そこには絶妙な間があって、その間を色鮮やかな表情で埋めている。台本では表現できないであろう行間を、演出の塚原あゆ子は巧みに操る。ストーリーに奇想天外なものはない。でも、彼女が映像化すると、どこにでもあるラブストーリーが、ここにしかないラブストーリーになる。それが塚原あゆ子なんだと思う。
最近では「青天を衝け」の黒崎博も推しの一人。「太陽の子」が劇場公開されるので、それもまた楽しみ。こんな演出家たちを大切にしたい。だから無条件に最高点を付ける。そよ風以下かもしれないけど追い風になりたい。私はテレビ局が狙う視聴者層ではないけど、陰ながら応援したい。やっぱり、推しがあるって楽しい。誰かを応援する自分でありたいと思う。
