kazata

ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきたのkazataのレビュー・感想・評価

4.0
まずはキャストについて。

自分の中で、「お?」と言うだけで惚れちゃう(もしくは「やー!」と言われただけで嬉しくなっちゃう)女優ランキングの揺るぎない2トップの一人パク・ボヨンちゃん(もう一人はキム・ソヒョンちゃん)と、最近「案外やるじゃん」と(勝手に)見直した男ことソ・イングクのW主演に加えて、『ノクドゥ伝』の悲しき二枚目色男ことカン・テオ、『恋のステップ』の頃から比べたら格段に演技力が高まっているシン・ドヒョンちゃんなど……サブに至るまで各キャラそれぞれが魅力的で良き!
(嫌いなキャラがいないドラマはストレスフリーで見られるからいいよね)

さらに、『トッケビ』『ラジオロマンス』『ホテルデルーナ』にも出ていた人気ティーン作家役のナム・ダルムくんは、これまでにイ・ジョンソクの少年時代役を何度も演じてきたそうで(映画『君に泳げ!』もしかり…)、それならソ・イングクとのバチバチな言い合いも(イ・ジョンソクの分身だと思えば)なるほど納得&胸熱のナイス・キャスティング!

次に物語について。

昔から何かと不運に見舞われてきたパク・ボヨンちゃんが、トドメとして脳腫瘍(グリオーマ)で「あと100日の命です」と余命宣告されちゃったもんだから、つい「こんな世界なんて滅んでしまえ!」と流れ星に願ったら、「お前のその願い叶えてやるぜ!」と人間界に絶望していた"破壊神"ならぬ"全ての破滅を司どる存在"のソ・イングク(=通称Doom)が現れる……ってとこから始まる恋愛ドラマなんだけども、、、この「愛は地球を救う」じゃなくて「愛によって世界を滅ぼす!」からの「果たして人は破滅=死を愛せるか?」的な大風呂敷の広げ方が超絶素晴らしくて、即どハマりしちゃいました!
(『トッケビ』が好きな人にこそオススメ!)

その後に二人の間でなんだかんだ条件やら約束的なのが交わされて、その度にボヨンちゃんが究極の選択を迫られる展開になるから「どうなっちゃうの?」とハラハラ&ドキドキ&悶々しちゃうわけだけど……いわゆる"セカイ系"ってヤツだよね。
(『天気の子』的なラブストーリーをより過激にした印象)

ポジティブなボヨンちゃんとネガティブなイングクという相反する二人のキャラの恋愛劇=ラブコメ展開の面白さ、ボヨンちゃんの周りのナイスキャラ達とのワチャワチャ感、何かと"水"にまつわる視覚表現、効果的かつ感動的なシンデレラ設定などなど……のおかげもあって各話楽しく視聴できたし、「彼女の人生は決して不幸なだけじゃ無かった」と分かるep7では大粒の涙。。。
(辛い中でこそ輝くボヨンちゃんの笑顔でもう涙腺崩壊)
(その後のどんでん返しも落ち着いて考えたら疑問だらけだけど……物語の面白さ的に全然OKだから力業&強行突破を断固支持!)

さらに、サブの三角関係の行方問題も良き!
カン・テオの言い分を聞いていると「だからお前はダメなんだよ…」って思うのと同時に、その自分勝手な弱さが過去の自分にもろに重なりまくったりするもんだからワーってなっちゃったのも事実(笑)
(そしてep14のフリ回収シーン="すれ違った二人が…なカット"で案の定な号泣)


あぁ…ep14まではすっごく良かったのに……


(以下、クライマックスにかけてのネタバレと言うよりは文句&自分が求めていたオチについて↓)


何がなんでもハッピーエンドにしたいがためのラスト2話が個人的に許せず!……と言うか現状のオチに至るまでの経緯について全く納得いかないんですが!
(せっかく号泣準備していたのに全く泣けず…)
(イングクがいい奴キャラに豹変し過ぎなのもなんだかな…ぶっきらぼうなままでよかったのに)
(世界のカタチを決定的に変えてしまってでも愛を貫いた『天気の子』の方を断然支持!)

ってか、イングクはフィクション世界内に閉じ込めておいて欲しかったんだってば!
作家となったボヨンちゃんは独り身のまま暮らしていくんだけども、彼女が書く物語世界には常にイングクがいるから幸せで、、、そして寿命が迫ってきた時になって再び彼が彼女を迎えに来る!……って感じの方が良くない!?

(その後もイングクは"破滅をもたらす優男"として少女神と共に存在し、ボヨンちゃんが書き残した小説を読みながら待ち続けて…そしていつの日か生まれ変わったボヨンちゃんと再会を果たして新しい約束を交わす……みたいなエピローグがあってもいいかも)
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