8年前――青い提灯の怪しい光に包まれた祭に紛れ込んだ一人の少年。誰もがお面をつけ無言で踊り続けている。それは人が決して立ち入ってはいけない祭だった――少年はそこで死んだはずの祖父に出会う。 「尚哉、お前はこんなところに来ちゃいけなかったんだ……」 大学生になった深町尚哉(神宮寺勇太)は孤独を抱え生きていた。青い提灯の祭の日以来、人の嘘が分かるようになってしまった尚哉。人が嘘をつくと、その声がゆがみ奇妙な音になって聞こえてしまうのだ。尚哉の能力に気付いた両親は尚哉を遠ざけ、尚哉もまた親しい人間を作ることなく生きてきた。 そんな中、何となく受講した「民俗学Ⅱ」のイケメン准教授・高槻彰良(伊野尾慧)に興味を持つ尚哉。高槻の言葉は「ウソ」が全くなく、その声は心地よく耳に届いたのだ。 見たものをすべて瞬時に記憶できる完全記憶能力を持ち、世の中の怪異現象にしか興味がないという高槻。そんな高槻に、尚哉はなぜか引き付けられていく――― そんなある日、平原まりか(志田未来)、真鍋和夫(温水洋一)が勤める小学校で「コックリさん」を巡る怪異事件が起きる。 「コックリさんに連れていかれる―――」 たまたま出会った児童の言葉に驚く尚哉。その声は一切、歪まなかったのだ。つまり、本物の怪異が起きている!? 「素晴らしい!」 思わぬ怪異現象にテンションが上がる高槻と、そんな高槻を保護者のように見守る高槻研究室の大学院生・生方瑠衣子(岡田結実)とともに、なぜか助手として一緒に謎を追うことになる尚哉。 果たして本物の怪異は存在するのか!? 完全記憶能力を持った准教授と、嘘が分かる孤独な大学生の凸凹バディが送るヒューマンミステリー。堂々開幕!
青和大学・陸上部の期待の新入生・山崎綾音(山田杏奈)のトレーニングシューズから一本の針が見つかる。姉の琴子(金澤美穂)は「自分が何とかする」と告げるが、その直後、無数の針が突き立てられたわら人形が見つかり――― 怪異好きの民俗学准教授・高槻(伊野尾慧)の助手として、怪異事件の調査の手伝いをすることになった尚哉(神宮寺勇太)。そこに「誰かが妹を呪っている」と琴子が相談に来る。 入学以降、綾音の身辺でタオルや靴から針が見つかることが続き、記録が伸び悩んでいるというのだ。呪いというより誰かの嫌がらせなのではないかと思う尚哉。だが、そんな尚哉の思いをよそに、高槻は「素晴らしい!」と依頼を引き受けてしまう。 「周辺調査は助手にやらせましょう!」「え?」 人の嘘が歪んで聞こえる能力を得て以来、人と距離を置いて生きてきた尚哉。さりげなく人間関係を探るなど最も苦手なことなのに……警戒心をあらわにする綾音を前に案の定、大苦戦する尚哉。絶対無理だ。そう思ったその時――救世主のように偶然通りかかる同級生の難波(須賀健太)。尚哉はそこで綾音のとある言葉が歪んだのに気付く――― 一方、瑠衣子(岡田結実)は綾音のチームメイトを調べていた。陸上部の同期・細木まりな(喜多乃愛)らは綾音の才能を妬んでいるという。そんな中、尚哉は古書店で怪しい男(吉沢悠)に出会い… 人を呪う動機は古来より恨みと嫉妬。果たして高槻たちは“わら人形の怪”の真実を解き明かすことは出来るのか!?
ネットに上げられた1本の動画。何者かが、とある村の洞窟に入っていく。暗がりの中、古ぼけた祠に打ち付けられる金づち。次の瞬間、獣のような雄たけびが洞窟内に響き渡り、カメラが地面にたたき落される。動画には謎の声が残されていた。 『全部、鬼のせいだ――――』 高槻(伊野尾慧)の元に調査の依頼が入る。動画の洞窟がある村役場が、動画のせいで問い合わせが殺到し困っているというのだ。尚哉(神宮寺勇太)に動画を見てもらった高槻は謎の声が歪んでいないことを知り喜ぶ。 「この動画は本物なんだね。素晴らしい!」 早速、尚哉、瑠衣子(岡田結実)とともに村を訪れる高槻。そこには、かつて村を襲った鬼を退治したという伝説が遺されていた。役場の職員・山村肇(冨田佳輔)の案内で村を見て回る中、洞窟で彼らが目にしたのは額に穴が開いた髑髏だった。 村には鬼を退治したという一族の末裔が住んでいた。毛皮を羽織り猟銃を手にした異様な姿の老人・鬼頭(久保酎吉)。そしてその後ろで無表情に赤子を抱いた鬼頭の息子の妻・実和子(奥村佳恵)。高槻たちは実和子にいざなわれ鬼を守る家に足を踏み入れる。 そんな中、尚哉は高槻の背中に“あるもの”を見てしまう。尚哉の反応に気づいた佐々倉(吉沢悠)は尚哉を鋭く睨みつけ―――
「私、幽霊を見た事があるんです」 高槻(伊野尾慧)のもとを訪ねてきたのは女優の藤谷更紗(市川由衣)。青和大在学中に女優デビュー、主演映画で注目されたがその後はパッとせず、最近は幽霊が見える『霊感女優』としてバラエティ番組などで再ブレイク中だった。そんな更紗が主演する新作映画の現場で怪異現象が起きているという。 早速調査を約束する高槻だったが、更紗のマネージャー・宮原(馬渕英里何)は何故か苦い顔を浮かべる。 一方、尚哉(神宮寺勇太)は耳の不調で病院を訪れていた。中耳炎と診断され治療を受ける尚哉。帰宅すると嘘を見抜く能力が消え去っていて…。 不安を抱えたまま始まった調査。高槻は尚哉、瑠衣子(岡田結実)、難波(須賀健太)らと聞きこみを始める。だが怪異現象のたびに撮影が止まり、現場には嫌な空気が流れていた。監督の佐竹(時任勇気)には「ただの見学だ」と言ってくれと更紗に釘を刺される高槻たち。スタッフらも高槻たちをあまり歓迎していないようで…。 そんな中、突然、高槻の父の秘書・黒木(夙川アトム)が佐々倉古書店へ現れる。その場にいた高槻と佐々倉(吉沢悠)に、
嘘が分かる能力を失い「助手を止めさせてほしい」と尚哉(神宮寺勇太)が言う。高槻(伊野尾慧)は「分かった」と受け入れるが…。そんな中、何故か不幸続きの難波(須賀健太)が尚哉に泣きついてくる。原因は不幸の手紙にありそうだが、事もあろうに高槻は自分が代わりに呪われると言い出す。指定された5通の不幸の手紙の一通を高槻に渡す難波。その瞬間、薄暗い影が研究室を包み込み… 『隣のハナシ』に新たな相談が入る。相談者は桂木奈々子(鞘師里保)。一人暮らしの部屋で何度引っ越しても怖い体験が続くのだという。 「最初になんとか予算に合うアパートを見つけたのが…むかし、『黒髪切(くろかみきり)』が出たという場所でした」 奈々子が何かに取り憑かれたのか、それとも部屋自体に怪異が潜むのか…原因を調査すべく瑠衣子(岡田結実)と不動産屋に向かった高槻は、そこで店主の山口(螢雪次朗)と息子の雅史(金井浩人)に会う。山口は奈々子の母親と同郷だという。瑕疵物件は一度誰かに貸せば、報告義務がなくなることから、瑠衣子は山口を疑うが…。 そんな中、調査のため奈々子の部屋を訪れた高槻が不可解な転落事故で怪我を負ってしまう。 「いつか先生が本物の怪異を引き寄せてしまうんじゃないか…」 瑠衣子の不安に、高槻と距離を置いていた尚哉は自ら怪異の解明に乗り出すため、佐々倉(吉沢悠)に決意の告白をする。 「俺、嘘が分かるんです」
図書館から帰宅途中の女子中学生・美弥(横溝菜帆)。ふと気配を感じ立ち止まると、“黄色いワンピースを着た少女”がふわりと道を横切っていくのが見えた。次の瞬間……美弥に向かって大型トラックが猛スピードで突っ込んできて…。 女子中学生が“図書館のマリエさん”に呪われたかもしれないという話が高槻(伊野尾慧)のもとに舞い込んでくる。“マリエさん”とは図書館に棲みついている女子高生の幽霊で、図書館の本に書かれた数字の暗号を声に出して読むと呪われるという。 「三日以内に暗号を解かないと、マリエさんに殺されてしまう――」 聞いたことがない暗号解読型という珍しい呪いにテンションが上がる高槻。一方、尚哉(神宮寺勇太)は瑠衣子(岡田結実)の様子が少しおかしいことに気付き…。 呪われた少女・美弥は難波(須賀健太)の彼女・愛美(吉田あかり)の妹・柚香(平澤宏々路)の親友だった。美弥と柚香に話を聞き、謎を解くため難波と共に図書館へ向かう高槻。 一方、尚哉(神宮寺勇太)は留守番を命じられ高槻の研究室で手持無沙汰にしていた。ふと、とあるスクラップブックを見つける尚哉。何気なく開いたページには新聞記事が貼りつけられていた。「誘拐」「一か月後に鞍馬で発見」「12歳男児」「保護されたのは高槻彰良くん」、衝撃的な記事に尚哉は言葉を失い…。 「暗号を解くのは難しいかもしれない」 高槻の言葉に不安を募らせる美弥と柚香。図書館職員の雪村桃子(松本若菜)に話を聞こうとするが雪村は「マリエなんて知らない」と答える。呪いの発動まであと数時間。追い詰められた美弥の蒼白な顔を見た柚香は、あろうことか携帯に保存していた数字の暗号を読み上げてしまい…!? 高槻の過去、瑠衣子の異変、呪いの悲しい背景―――淡く切ない思いから生まれた最もピュアな都市伝説、感涙必至の第6話!!
千葉県警記者クラブ所属の記者・畑中(森永悠希)、村田(西村直人)、林(大水洋介/ ラバーガール)、大野(大朏岳優)の4人が軽い遊びで始めた“四時四十四分の呪い”。ホワイトボードに円を描き、4時44分に4人が同時に左手を円の中に入れると四次元の扉が開き呪われる――軽い遊びのはずだった。だが、次々と記者たちに災難が襲い掛かり…。 畑中の大学時代の剣道部の先輩である佐々倉(吉沢悠)から相談を受けた高槻(伊野尾慧)と尚哉(神宮寺勇太)。呪いの被害に遭ったのは記者クラブのベテラン・村田とエースと呼ばれる林だった。落ちてきたレンガで足を怪我したという村田。書棚が突然倒れ下敷きになった林。一歩間違えれば命にかかわってもおかしくない状況に畑中も怯えている様子だった。 しかし、呪いなど信じていない佐々倉は、どうも畑中が嘘を吐いている気がすると言う。佐々倉の勘を裏付けるように、畑中の言葉は一か所だけ歪んで聞こえ…。 そんな中、県警広報官の遠山宏孝(今井朋彦)との出会いが尚哉の運命を大きく揺り動かす。高槻たちの調査を見張るように、付きまとう遠山。間違いなく今回の「呪い」に何かしら関与していると判断した高槻は、遠山を問い詰める。案の定、遠山の声は歪み、思わず反応する尚哉だったが、そんな尚哉を遠山が冷たく見据える。 「――君は嘘が分かるんじゃないか?」 尚哉の秘密を知る男の登場で、事態は思わぬ方向へ。残り二話、尚哉にかけられた「孤独の呪い」は解けるのか!? 物語はクライマックスへ加速していく――
『べっこう飴を選べば、お前は孤独になる』 人の嘘が分かる呪いをかけられてから8年。尚哉(神宮寺勇太)は高槻(伊野尾慧)とともに、再び“青い提灯の祭”に足を踏み入れる覚悟を決める。 「俺、行ってみたいです。あの祭がどういうものなのか、確かめたい」 佐々倉(吉沢悠)の運転で亡き祖父母が住んでいた村へ向かう3人。村ではもう祭は行われていないというが、祖母の知人女性(ふせえり)や謎の老人(モロ師岡)の言葉は、それが嘘であることを示していた。 一方、瑠衣子(岡田結実)は佐々倉古書店で「のろいの盆踊り」「青い提灯」などと書かれた一冊の本を手にする。高槻の身を案じた瑠衣子が知り合いの神主(ベンガル)を訊ねると、そこで得たのは、「のろいの言葉が死者を呼び起こす」という不吉な情報だった。急いで高槻に連絡を取ろうとする瑠衣子だったが…。 その頃、高槻と尚哉、佐々倉は“尚哉の記憶にある神社”にいた。村人たちが「お盆の間は行かない方が良い」と話す“お山の神社”には山神様が住むという。 「下りるのは夜8時を過ぎてから。子どもがいてはいけない祭りに行くよ」 高槻のその言葉の意味とは…。尚哉らが目にする怒涛の展開に、誰もが手に汗握る! 凸凹バディのヒューマンミステリー第一章、ここに完結!!
起承転結しっかりしてる怪異事件系
どハマりしてあっという間に最終回!!!
絶妙な感じがハマる人はハマるやつ
孤独な陰キャ大学生の深町くんが
リアルすぎてめっちゃお似合いだし、
実際よく見るとお顔整…
民俗学がテーマなのが良かった
伊野尾慧の優しい語り口が嵌まる
「そう簡単に本当の怪異には出逢えないみたいだ」謎が解けて人間による行為と断じた時の決め台詞が良い
面白いが、淡々とした語り口同様、地味…