まさみ

チェスナットマンのまさみのレビュー・感想・評価

チェスナットマン(2021年製作のドラマ)
3.8
面白かったんだけど大臣にもっと報いを受けてほしかった。

ネトフリの北欧ノワールドラマ、女刑事と訳アリ刑事のバディ猟奇殺人鬼チェスナットマンを追跡する。この手のネトフリドラマにありがちな初っ端からベッドシーンでちょっとびびる。
児童虐待がテーマなので子供が可哀想な目に遭うの見たくない!って人にはおすすめしない。一人目の被害者の息子のパソコン画像とか、直接的な描写はないもののキツい。

犯人は養父?上司?同僚?鑑識?って皆怪しく見えてくる。捜査パートと並行して娘が誘拐された大臣の家庭の事情が描写され、ギスギスした夫婦・親子のすれ違いが重苦しい雰囲気をもたらす。
いや娘がいなくなって哀しいのはわかるし諦めきれないのはわかるけど、息子大事にしてあげてー!と思いながら見てた。ぶっちゃけ終盤は両親よりよっぽど大人になってたよねあの子。

女刑事は女刑事で幼い娘の学校行事や保護者会(子供の喧嘩が原因で母親参加必須)をたびたびすっぽかすのでうーん……女刑事目線に立ってる視聴者は事情わかってるし、この状況じゃ無理ないよねと思うが、客観的にというかチェスマットマン的にはダメ母認定されてもしょうがないかもしれない。

真犯人は予想の範疇(そこそこ意外)ではあった。
しかしその動機が……大臣嘘かよ!!そりゃ恨みたくなるわ!!
相棒の刑事「子供のしたことだ」って連呼してたけど、真犯人+1名はその子供のしたことで監禁・(性的)虐待・撮影・育児放棄の生き地獄を味わったわけで、世の中許される嘘と許されない嘘があるんだぞ……さすがに「子供のしたことだ」で「なら仕方ないね」とはならねえわ。

大臣は大臣で養い親をとられたくないとかトーリがなんとなく不気味だったとか理由はあるんだろうが、クリスティの名前連呼するだけで本気で悔やんでるとも反省してるとも謝ってるとも思えず、5話後半~6話にかけ、「コイツ別に救わなくていいんじゃない?」って思えてきてしまった……「ごめんなさい」より先に「悪気はなかったの」って自己弁護してるし。なんだこのクソ女。

自分は性格悪いので、大臣の腕を切り落とすか、クリスティがトーリに洗脳されて従犯にされていた→その事でバッシングを受け大臣失職→でも家族は戻ってきたので救いはある……ってエンドにしてほしかった。
もっと皮肉な結末ならクリスティがトーリを愛してたとか、トーリの子供を産んでた位突き抜けた方が好み。
というか大臣のホームドラマパート長かった割に後日談で家庭や仕事がどうなったか語られてないので消化不良気味。

男刑事が娘を亡くした事をリーに言われなかったのは、赤ん坊が焼け死んだなんて子供に聞かせるべきじゃないと思ったのか、辛すぎて話せなかったのか。

てか管理人勝手に立ち入るな業者連れてくんなフリーダムすぎる!!全体的にシリアスなドラマなのに、管理人のムーブが非常識すぎて目を離せなかった。
まさみ

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