ラスコーリニコフ

最愛のラスコーリニコフのネタバレレビュー・内容・結末

最愛(2021年製作のドラマ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

この作品の主眼は、ミステリーではなく愛ということだろう。
主人公の夢のために罪を犯して離別するか、それとも挫折を共に耐え忍ぶか? これが問題だ。
しかし、弁護士の過去が最後まで語られなかったことにより、この愛はご都合主義と言わざるを得ない。なぜ弁護士と専務の愛、それも家族愛のような崇高な愛が、自明の前提とされているのか?
それに記者は死ぬ必要があったのか? 彼女が死のうが死ぬまいが、真実は露見したのである。そこに悲劇を見出すこともできるが、登場人物を無意味に殺すのは二流のすることである。

もしこの作品が評価されるとしたら、それは脚本ではなく、役者の演技や音楽などの演出が貢献している。