原作未読。
怖い村vs暴力駐在
『ミッド・サマー』的ないわゆる怖い村ホラーかと思いきや、そこへ誘われた駐在もまた狂っている。
「供花村」独自の土着的な文化に主人公がただ飲み込まれるていくだけではなく、捜査を続ける駐在からも狂気を感じる。駐在は村ないしは後藤家の闇を暴くことができるのか？
柳楽優弥の柳楽優弥力に感服。今作で演じる駐在は完全に『デストラクション・ベイビーズ』
で演じたアイツを彷彿とさせる。モラルギリギリアウトなラインで自分勝手な正義感を盾に暴力に駆れられる姿に「こいつもイカれてやがる」とゾッとさせられた。笠松将演じる主人公と対となる後藤家の当主恵介も魅力的。過去から後藤家の抱える闇および彼を縛っているしがらみが明らかになるにつれ彼にも肩入れせざるを得ない気持ちにさせられるのが憎い。後藤家周りの（特に集合写真のシーンなど）任侠映画的なルックもイカす。
流石、片山慎三監督と言うべきか、特に１〜３話の邦画離れした強気でグロありなアクションとゴア描写で一気に引き込まれた。普遍的な道徳的正しさによらない価値観の対立も片山監督の過去作に通ずるテーマかと。
クリフハンガーとも取れるとっ散らかった終わり方だが、エンドクレジットにより万が一転けたらシーズン1でも終われるように保険を掛けた様にもうつる。回収されていない謎や伏線も多いので是非ともシーズン2を制作して頂きたい。お願いします！
