ガンニバルのぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

興味本位とちょっとの怖いもの見たさで鑑賞。
別ベクトルで色々面白くて良かった。

村に喰われるという煽り文句ではあるが、断然主人公の方もえらく血気盛んで、咬みつき吠え散らかすのが新鮮でめっちゃ面白い。『その男、凶暴につき』みたいな北野武イズムを感じちゃうようなその様子は、危なっかしさと同時に対・人喰い村としたときの安心感が半端なかった。そのおかげで本筋の謎多きサスペンスへの没入とその進行がスムーズで非常に楽しい。

柳楽優弥の顔面の、独特の鋭さと緩さが絶妙な説得力。
あと吉岡里帆の、姉御肌若妻の色気のない風体が完璧。
全体的に村生活のリアリティーが高くて、心地良くも薄気味悪くも感じられた。
映画みたいな高品質の映像はもうシンプルに見応えあり。
そして片山慎三監督、どうやらアクションもイケる口だとお見受けする。

ただ結末に関しては、大きなしこり（それも悪性の）が残ったままでなんとも言えない。
最近はもう続きがあること前提で観ちゃうけど、クリフハンガーはさておきシンプルにバッドエンドってことになるよな。最悪ここで打ち切ったとしても、、、的な？いやいやどうか続きをやってくださいお願いします。柳楽優弥をどうかもう一度、暴れさせてください。