あくとる

一流シェフのファミリーレストラン シーズン2のあくとるのレビュー・感想・評価

4.7
"生きがい"

Every Second Counts.
仕事であって仕事じゃない。

シーズン1も最高だったがさらに超えてきた。
シーズン2は登場人物それぞれの修行や、レストラン"The Bear"開業までの準備が描かれるのだが、どのエピソードもとても濃い人間ドラマになっており、全く中だるみしない。
とにかくキャラクターの描きこみが多面的で深い。
特に依存症やトラウマといった陰の部分を丁寧に盛り込んだことが、キャラクターに実在感と親近感をもたらしている。

レストランのシェフとスタッフの物語だが、仕事の経験があれば誰でも響くのではないだろうか。
人生における仕事の責任、やりがい、情熱について考えさせられる。
年齢も性格もステージもバラバラな登場人物たちが、The Bearという店のために、ときに衝突しながらも理想を目指して奮闘する姿が胸を打つ。

特にお気に入りは第7話。
くすぶっていて嫌なヤツを演じていたリッチーが、一流の現場で気が遠くなるほどに考え抜かれたプロフェッショナルな仕事、ホスピタリティに魅せられる。
彼の目が生き生きとし始めたのが、観ていて非常に気持ちよかった。

豪華なゲストのキャスティングも的確。