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silentのdxdxdのネタバレレビュー・内容・結末

silent(2022年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

単なるメロドラマじゃなくて、
分かり合えなくなってしまった誰かと言葉を尽くしてその断絶を残り超えようとするコミュニケーションにまつわる誠実さに満ち溢れたドラマだった。

その終着として、最終回での声によるセリフがほぼなき想と紬の黒板での話し合いおよびスピーチの再演はドラマ史に残る名シーンだと思う。

最終回の予告で使われていた「人それぞれ違う考え方があって、違う生き方してきたんだから、分かり合えないことは絶対ある。それでも一緒にいたいと思う人と一緒にいるために、言葉があるんだと思う」のナレーションがまさか紬の手話による台詞だったとは…。この一連の台詞はずっと大切にして胸にしまっておきたい。

お裾分け、パンダ、ハンドバッグ、作文、花束、交換しただけ、あらゆる要素がどっとやって来てエンドゲーム みたいだった。最終回のみならず、ずっと細かくフリの回収をやって来ていて、なんか精巧な工芸品を見ているようだったなあ。伏線回収というよりは脚本の中で韻を踏んでいる。

ラストも安易な結婚とか告白とか、万人に分かる言葉じゃなくて、二人にしか分からない耳打ち「魔法のコトバ」で締めているのが本当に綺麗。
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