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ブギウギのhuaのレビュー・感想・評価

ブギウギ(2023年製作のドラマ)
3.8
福来スズ子を演じる趣里さんが本当に素晴らしかった。
ずば抜けて歌が上手いわけではないのだけど、透き通るような声で暖かい気持ちになる。
ダンスはさすがだが、歌はかなり努力されたんだろうな。

最終回を観終わって思い返すと、梅丸の舞台で子役のスズちゃんから趣里さんに変わるシーンが大好きだった。
鼻にシワを寄せて笑う趣里さんが可愛くて。
「東京ブギウギ」も「ラッパと娘」もよかったが、汽車の中で歌う「ふるさと」が印象的だった。

引退コンサートは圧巻。歌手としての集大成は本当に輝いていたし、歌だけではなく、舞台での挨拶の言葉一つ一つが心に響くものがあった。

辛いこともたくさん乗り越えた人生だったが、どんな時も、優しさに溢れ、周りの人に愛されるスズ子が私も大好きだった。


以下、前半の途中で書き留めたもの。

戦争の時代が長くて、重くて苦しくて、視聴するのを躊躇い離脱を迷う時もあったが、ようやく終戦を迎え物資不足などの貧しさも徐々に解消されていく。
戦後の復活公演が決まり明るさを取り戻していく回が胸のつかえが取れるようだった。

最愛の母と弟を亡くし、体の弱い愛助がいなくならないでほしいと毎日祈るように観ていた。
そして2月2日の回。
胸が締め付けられ、本当に苦しかった。こんなに泣くことがあっただろうか。
しかし、山下の言葉がまた心に染みる。「ボンの分も生きられるのは、福来さんあんたしかおられへんのです。あんたはボンの分まで生きなあかんのです。何があっても支えますから。」
そして愛助の手紙。
「つらいことがあったら歌ってください。その子は僕らの宝物。その子と一緒なら何があっても生きていける。」
辛すぎるのに愛に溢れる回だった。


スズ子は羽鳥先生夫妻はじめ、家族も仲間も大野さんやター坊もタナケンやりつ子など、周りの人にとても恵まれていたが、
モデルとなった笠置シヅ子さんは、ドラマでいうところの愛助の母(小雪さん)とも良い関係を築いたようで、その辺のエピソードも観たかった。
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