たかしんぐ

作りたい女と食べたい女のたかしんぐのレビュー・感想・評価

作りたい女と食べたい女(2022年製作のドラマ)
4.0
料理が大好きだが、少食の野本さん。野本さんは少食がゆえに、たくさんの料理を作りたいが作れない悩みを抱えていた。そんな時に同じマンションに住む春日さんと出会う。春日さんは豪快な食べっぷりを見せて、野本さんの料理欲を満たしていく。そこから2人の交流が始まっていく。

通常のドラマのように長尺ではなく、1話15分の短めのドラマ。だが、その短さとこのドラマがとても相性が良かった。
野本さんと春日さんの日常を少しずつ楽しめる感覚がとても愛おしく思えて仕方がない。
また、2人の関係性も少しずつ変わっていくのを1話ごとに追える楽しみもある。

原作の漫画版と違うのは、オリジナルキャラクターである佐山さんの登場。原作ではあまり描かれない野本さんの仕事の話が佐山さんと共にドラマでは描かれている。
いわゆる恋バナをできる間柄の2人だが、野本さんが女性を好きなことを佐山さんに告げるのはなかなかハードルが高いとは思うのだが、すんなりと話せる野本さんはすごいな……と思いつつも、若干リアルさがあるようなないような……とモヤモヤしてしまった。

だが、漫画版では自身だけで自分の気持ちの整理をする野本さんと比べて、そこそこ恋愛経験がある佐山さんとの交流を経て、野本さんが自分の気持ちを確かめていく工程はとても良かった。

ドラマにはドラマの良さがちゃんとあると確信した。

連載中のこともあるのだが、野本さんが春日さんのことを好きだとわかった次の瞬間にはシーズン1が終わってしまったのはもったいない気もした。
だが、原作の流れや今後出てくる新たなキャラクターの登場などを踏まえると仕方ないかな……とも思ったりする。

そういう意味ではシーズン2がちゃんと制作されて本当に良かったと感じる。

少しずつ観るも良し、一気観するも良し。
いろんな楽しみ方があって、まさに料理のように人によって楽しみ方が違って良いドラマ。

もちろん主役の比嘉愛未さん、西野恵未さん共に良かった。
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