イドリス・エルバ主演、タイトルにもあるようにハイジャックものの映画。緊迫感のあるサスペンスに毎話、待ちきれなかった。
元妻とやり直したいサム（イドリス・エルバ）はドバイからロンドン行きの飛行機に乗る。だが、その飛行機の中では水面下でハイジャック計画が遂行されていた。計画が実行に移された時、サムはネゴシエーターの職務から、ハイジャックを鎮静化するように動くが…。
面白い点としては、24シリーズと似たような形で、飛行時間の約7時間とシリーズの話数分である7時間がリンクしていること。まさに実際に事が起きているのを体感できるようになっている。
また、機内だけでなく、地上でもまた別の事件が起こっており、その事件が機内のハイジャックとどのような関連があるのかが作品の見どころにもなっている。
サムを中心に物語が進むが、乗客の何人かもストーリーに大きく関わってくる。無鉄砲に犯人に突撃しようとするもの、状況にイライラしてしまうもの、関わりたくないもの。
様々な人間が関わる中で、機内のドラマも動いていくあたりも見ものだった。
特にネゴシエーターという立場であるサムの説得シーンはかなり個人的には良かったと思う。
ただ、重箱の隅をつつくようなことをすれば、いくつも疑問な部分は出てくる。
ネゴシエーターの立場ながら、刑事のような知識や動きを熟知しているのはなぜ？とか、もう少し乗客がパニックになってもおかしくないだろう、とか。
また賛否両論の終わり方をしているのがちょっと気にはなった。いわゆる事件の全てが解決しない感じになるのだが、そのあたりはサムを中心にストーリーが進んでいたというのであれば、あの終わり方はあれで良かったのではないかと思った。
セットもリアルで実際の飛行機を使っていたり、展開が予測できないところが毎話あるところもとても面白かった。
続編はおそらくないだろうが、とても良かった。満足のいく作品を観ることができた気持ちになれた。
