たかしんぐ

ピースメイカーのたかしんぐのレビュー・感想・評価

ピースメイカー(2022年製作のドラマ)
4.5
『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』を経てのドラマシリーズ。劇中に登場したピース・メイカーのその後と彼の人格や意思を決定つけた過去が語られる。『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』のネタバレからスタートするため、事前に鑑賞しておくことをオススメ。

ピース・メイカーは一命を取り留め、病院を退院。だが、アマンダ・ウォラーの指令により、バタフライ作戦と呼ばれるミッションに挑むことになる。バタフライ作戦のために特別チームが組まれるも、ピース・メイカーとチームメンバーには大きな壁があり、ミッション遂行が難関と思われるも、とある事件をきっかけに物語が始まっていく。

まず言いたいのは、人をとても選ぶ作品だということ。『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』のノリが大丈夫であれば問題ないが、あのノリが好きではない人にとっては鑑賞はオススメしない。

それを踏まえても、やはりジェームズ・ガンの脚本(演出)はとても面白かった。

オープニングのダンス、横道に逸れるもそれが実は伏線になっておりその回収が見事なこと。またお馴染みの劇中に流れる選曲も最高だった。

各エピソードの終わりには大きく物語が動くところで終わるのだが、その動く内容の衝撃がすごい。早く次を見たくなる気持ちにさせる。

また、良心のある人ほど最悪な結末になるというあたりも容赦なさがあり、このあたりは意地の悪さもありつつも、ドラマシリーズとしては盛り上がる部分だった。

ジョン・シナの堅物さがとても良く、それが彼の中での成長物語としても描かれていて、観ている側としては彼の心境の変化を見ていて面白かった。

そして、ラストはまさかのキャスティングがされていて、贅沢極まりない演出には賛辞を送りたい。

今後はジェームズ・ガンが総指揮する作品群がこれから制作され、公開されていく。それらがどのようなテイストになるかがわからないが、今回のピース・メイカーではこのノリが正しく機能して、良い結果となったと思った。
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