たかしんぐ

ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界からのたかしんぐのレビュー・感想・評価

4.0
映画『ジョン・ウィック』シリーズの前日譚となるドラマシリーズ。
ザ・コンチネンタルの支配人であるウィンストン・スコットがどのようにして支配人の座に登り詰めたかが描かれる物語。

『ジョン・ウィック』シリーズを未視聴でも充分に楽しめるが、シリーズを通しての用語や元ネタなどがあるため、シリーズを観ておいた方が存分に楽しめるはず。

なんといっても、メル・ギブソンの存在感たるや。第2話ラストのあの恐怖を超える暴力は名シーンと言えよう。『ジョン・ウィック』シリーズにはない特別な人物。このシーンを観るだけでも価値あるものだと思う。

第1話は起点となる話ながらも、アクションの見どころは抜群。どのような話になっていくのかがわからないまま、ラストでようやくこのストーリーが始まった!と思わせるあのセリフが出てきた時の興奮!まさに最高だった。

そして、第2話は第1話と第3話をつなぐものになっていて、アクションは少なめながらも、いわゆる振りが効いたものになっている。

ラストの第3話は約1時間半の長編。
これまでの振りがこの話で炸裂する。『ジョン・ウィック』シリーズほどの長回しはないものの、登場キャラクターごとのアクションが多彩で見飽きないと個人的には感じた。

ドラマシリーズだからこそ成立する複数のキャラクターの背景部分が語られていて、とても満足できるものになっていた。
とはいえ、そのキャラクターのほとんどがシリーズ本編ではその後が語られないものになっているので、そのあたりはもう少し欲しいなー、と感じてしまった。

だが、『ジョン・ウィック』ユニバースとしてはこのスピンオフ作品のクオリティの高さはとても良かった。とにかく世界観の作り込みが高くて、オープニング映像はすごい。
続編を少しは期待しているものの、また違うスピンオフ作品(例えば、シャロンが主演のものとか)も観たいと思う。
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