デパルマ

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だったのデパルマのレビュー・感想・評価

5.0
我らが大九明子監督・脚本のNHKドラマ。1話から死ぬほど面白くてビビりまくり。今期のドラマではダントツ。たぶん今年NO.1。まじで面白い。天才。「家族の死、障害、不治の病。どれかひとつでもあれば、どこぞの映画監督が世界を泣かせてくれそうなもの。それ全部、うちの家に起きてますけど?」というユーモラスな語り口としょうもないギャグで、ある家族の姿を描く。シングルマザーのお母さんは車椅子に乗っててカフェに入りづらいくだりは同クールで放送された「日曜の夜くらいは…」にもあった。主人公の弟役は実際にダウン症のある吉田葵が演じており、他にも車椅子ユーザーや聾者が登場。デフォルトで不幸、悲しいから自分の人生を悲劇ではなく喜劇にしていくのだってなんだかチャップリンみたい。ばあちゃんは若い頃に家族から奉公にだされて、その奉公先から嫁いで子供産んで育てて夫と姑にこき使われて、そして今認知症になったことを知った娘(主人公の母親)が「お母さんの幸せあったんかな…」と涙する。7話のラストで子供の頃の記憶と目の前の年老いた母がオーバーラップし、優しく幸せそうな表情で娘を見つけるそのシーンの美しさよ。泣いた。地上波でも放送されると良いな。絶対見てくれよな!
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