主演2人がキレイすぎてめちゃくちゃ絵になる☺️
ババアがとにかくウザい。

いくら女女とは言えなぜわたしはこんな設定も筋書も何もかもツッコミどころしかないCEO×新入社員ラブコメに夢中になっているのだろうと首を傾げながらめっっっちゃ楽しんだ。全部フリーン・サローシャのせいだ。最終回のサムのあの顔よ。泣くよ。弱くて強くて優しくて厳しくて可愛くてかっこいいサムが大好きだし、そんなサムに惚れて揺るがないモンがいて本当によかった。よかったよぉ〜〜

とりあえず私は制作発表からいつかないつかなと待って毎話ようやく観てたと言っておくよ。その制作発表のこともクィアギャルが話していたから知った。以下観ながら残してたメモ。

製作発表されてから何ヶ月も待ってようやくの1話目で既にmon sam foreverになっている。
優しいけれど気弱なsamは年の離れた三女として家母長制の家で規律に縛られながらも可愛がられそのままで大学まで成長したけれど、長女の勘当、次女の死によって実質的な家長相続人となり支配的な祖母の影響を受けながら最適化した人格形成、つまるところ打たれ弱い自身を武装防御するため尊大な自己を確立していったぽいな…放送前はカークを鼻持ちならない奴かなと思ってたけど、様々なケアを柔らかく人当たりのいいカークに一任する姿は、私にはそれがsamがカークを搾取しているように見える。機嫌も含めケアされるのが当然みたいなsamの態度はまんま家父長制においてケアされる性である男性のムーブに激似だから。祖母にとってもsamにとっても直系血族はお互いしかいないから、このたった一人を独りにはさせないと互いに縛られている部分があるのがな。芸術を愛すneungに、同じ性を愛すsongに、ビジネスを愛すsam。二人は望むもののために去った。samは何を選び取るのかという話でもあるよね。選び取れるのか。monとsamが「ほら最後には私はあなたを笑顔にすることができます」という言葉の通りになれることを願っているよ。
タイドラマって家父長制とその下敷きになる人間、繰り返される苦しみの描写というかその嫌な所の滲み具合がマジなんだよね。今回のGAPはmotherlandのように権威の属性を逆転させることでそのシステムの歪さを指摘し批判する表現がなされているけれど。(タイドラマといったけれどIF制作プロットは特に上手い。Dream然り)

小さな喜びを感じても次の瞬間には否定の繰返しで精神的に追いつめられ、近づくほど遠く感じるの言の通りで。電話で耐えきれず涙を流したmonの私はなぜこのように彼女を想い、なぜ彼女にこのように思われるのかという問いの苦しさが際立つ。始まりはあなたが他者に対して慈しみ深く、幼い私の言動にも感謝してくれる人ような人であったからなのに、だから12年間会わずとも焦がれていたのに、思い続けていたという情だけで人の精神を傷つけ損なわせる人に好意を抱き振り回されている今の状況にまず悲しさを感ずるmonの真っ当さ。私はmonの真っ当さが好き。後に関係を続けるための策としてsamがあなたの生活に責任を持つからこの家にいてほしいと提案したことに、この関係を財産目当てだヒモだ愛人だとなぜ不誠実だと非難されるような形でなければならないのか、なぜ異性愛者のように恋人だと婚約者だと公言できないのかと苦しみ断っていたmonにも繋がる。

samはmonのこと可愛い人だなと思えど自身に婚約者がいるように彼女には当たり前に男性の恋人がいると思っているし、仕事に対する情熱を自分に対して向けられた気持ちだと取り違えないようにしようと意識しているけれど、それでも心を揺らし一緒にいることが楽しいこの状況を手放したくない感じがね。手放したくないというより逃したくない、かもな。手にできている訳ではないから。この手からこぼれ落ちてしまわなければいいというような。魅力的な人だから言動や容姿を魅力的に思うのだと特別なことは何もないと思っていたら、その人は自分のことを尊敬してて好きでファンだった勘違いじゃなくて私に対する愛がそこにあったのだと認識したsamの浮かれ具合かわいいね。自分の会社が好きで経営し続けたいsamは売上で示さなきゃいけなくて、売上が掛かっている新コンテンツページを新人のmonに任せるのが、人生において自分の望みを叶えてくれる女の図で不夜城の代表とセジンじゃんと思った。この頃は逃れられないからあの性格であるsam、とも理解を示せるようになってきた。

あなたが望むのなら何であろうと私は叶えるとsamは言った。だからmonも口に出して伝えなければいけないんだろうね。結婚しないでほしい、私と恋人になってほしいと。周囲から二人の様子はまるで恋人のようだと指摘されても敬愛の意で以前からずっと好きだったけれど？とそういう言い方しかしなかった。

6話を再びみてカークの結婚してsamに泣いてしまった。彼が全くの邪気なしでこの異性愛規範まっただなかを貫くことが。フォーマルな場でmonはsamの部下・友人でしかなく、婚約者のカークが当然のように隣に立ち、周囲も二人の結婚を待ち望む。上流の交流関係の中で、異性愛規範によって締め出されるmonの心許なさと、心が通じたとしても思うようには生きられぬという閉塞とが影を落とす様子がよく表れていたね。GAPでカーク見てると辛くなってくる。交際してた人と重なって。最悪じゃないから。むしろ異性愛規範に則るのならその中では最善の人だから。ソフトで道徳的で社交的じゃない自分をケアしてくれて。苦痛というほど苦しくなく、これが続くとしても全くもって耐えられない訳じゃないから。しんどい。でも私はこのしんどさを引き受けたい。

今も毎週観ているけれど、原作がどうなのかも知らないけれど、初の唇接触シーンがゲームという体だったあたりから引っかかるようになって。脚本がというよりこの監督への不信感が芽生えて。監督の視線が。この人がしているのは結局は性的客体化なんじゃないかって。視聴にブレーキがかかってきている。あまりドラマを毎週観るという経験がないので、1週間を待ちわび、毎回感想が生まれ、それを書き留めているものも今は他にないし好きではあるんだれど。難しいね。

samが祖母かmonかどちらかを選びどちらかと決裂しなければならないというような状況になっていたけれど、本当は一方しか選べない訳じゃない筈なのにあらゆる要素や環境や問題によってそう追い込まれて、それってこの社会が異性愛規範な家父長制で価値の相続には婚姻と生殖が欠かせないという通念の上に人を踏みつけてきたってことなんだよ。愛する大切な人と決裂や絶縁をしないとクィアは望むものを得られないというのが常だったから。
誰にも祝福されないだから人生から立ち去ってくれ→あなたが祝福すればいいんだよ
法律でさえ認めていないものを認められるか→認めるべきだと主張すべきなんだよ　

私達は脆くていいし逃げてもいいしこのcruel worldでいろんなものを失いながらそして愛されながらどうにか生きる術を見つけていくけれど、最後にsamとmonが望む形で望むものを手にできたことに賞賛を贈りたい。様々な国でクィアドラマ作品があるけれどタイドラマの大手は、例えばGMMだけれど所謂BLドラマを数多く制作しているのに女女メインではゼロだし、2gether現場も本人談で女性俳優がLoveさんとFilmさんしかいなかったり、エンパワメントとしても代表がいうように資金回収としての手段としても何であれ女性に対する機会の少なさやそのミソジニーを批判されてきてて、InkPaの人気が出てきてやっと腰をあげて結果的にGAPに遅れを取ったし本当に停滞してた。GAPはプロットもエンタメとしてもエンパワメントとしても広く波及する力があって、現在のアジア圏のウォメンスドラマ旋風の先駆けとしてのイメージがあるけれどそれに見合う作品であろうと思う。