大人になることに逆らいたいと踠き、
知らない間に大人になっていることを知って苦しむ。
なりたくない大人の世界。
なのに、周りが大人に見えて子供の自分にも傷付く。
どうしようもなくつきまとう未来への不安を考えないようにすればするほど、無気力になる。
いっそ何かに打ち込めたらいいのに、一生懸命になる何かすら見つけられない。
『青の時代』に私が求めたものは、ドンピシャでここにあった。
やっぱり答えてくれるのは野島伸司だ。
それはまるで、優しいポエムのようで、
でも心にズキズキ突き刺さるナレーション。
行き場のない感情が爆発した時の断末魔の叫び。
私はまだこの物語にギュンギュンできる心を持っている、
涙を流せる青さを持っている、
その時代にこの作品に出会えて良かった。