Kapporiya49

デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃のKapporiya49のレビュー・感想・評価

2.9
ラジオで紹介されていて速攻で観はじめ、夏休み実家への往復移動で一気に゙観た。

ドラマ中では不自然なほど言及されていないが、既に出演者がインタビューなどで明らかにしている通り、1970年代のFleetwood Macのゴタゴタが題材。

FMは70年代、バンド内が結婚、不倫、離婚でグチャグチャになるというスキャンダルがありながら、その状況を読み込んだ歌詞と共に大ヒット曲名盤を作り出した。
このバンドの音楽とバックグラウンドを知らずに本作を楽しめるのかと疑問に思うけど、2023年になっても定期的に映画やドラマの題材として擦られ続けるのも凄いこと。

私自身、アルバムRumors (1977) 前後の作品群が大好きなので、このドラマに飛びついた。

曲は全て本作オリジナルでも、単なるラブソングではなく相手への恨みや孤独などを織り込んだFMっぽい歌詞と、特にギターがFMのリンゼイ バッキンガムぽいし、ライリー キーオ演じるデイジーの衣装はスティーヴィー ニックスそのもの。

劇中で何度も歌い演奏されるLook At Us NowやRegret Meなどの曲もどれも素晴らしいし、特筆すべきはエルヴィス プレスリーの孫(今回wiki読んで初めて知った!)であるライリー キーオが余りにもロックスターとしてハマリすぎで驚いた!

ただ、ここまで書いたとおり、Fleetwood Mac的なゴタゴタや70年代のロック界を再現することに注力しているだけで面白さはあるものの、2020年代の今、コレを描く意味性みたいなテーマは感じられず(サブテーマとしてはあるが)それ故にただの70年代ゴッコにも観える時もあり、惜しいな〜という感想に落ち着いた。
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