ShinMakita

SEAL Team/シール・チーム シーズン5のShinMakitaのレビュー・感想・評価

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☆俺基準スコア:3.3
☆Filmarks基準スコア:4.3



あまり評価の高くないシーズンでしたが、どうしてどうして、いつも通り面白かったです。

興味深かったのは第8話。ブラボー全員がドイツの病院に入院する回ですね。注目はジェイソンが医師に指摘された「ブリーチャー症候群」。日本語で検索しても見つからないから架空のものかと思いきや、実在の病名。いわゆる外傷性脳障害〈TBI〉の亜型で慢性的に頭に衝撃食らって発症する慢性外傷性脳症〈CTE〉の一つ。手榴弾など爆発の衝撃を喰らい続けて起きるCTEのことをプリーチャー症候群というそうな。軍や警察機関の人間に特化した病名だから日本には馴染みがないんですな。ちなみにCTEについては、ウィル・スミスの「コンカッション」で詳しく描かれているのでご参考に。映画やドラマも、結構医学の勉強になるのです。


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1-2
急遽、韓国での演習参加が決まったブラボーチーム。しかしヨンサン基地に到着してみると、実は極秘作戦のために呼ばれたと判る。北朝鮮の兵器開発者ヨンジンが脱北してくるのを介助する任務。韓国側のブローカー、クワンを助け、脱出ルートに仕掛けらた電流線を無力化するため変電所をシャットダウンさせるのだ。交戦はおろか、姿を見られるだけでも失敗という困難な任務である。民間機をチャーターし、飛行中にタラップを下げてパラシュート降下したヘイズたちは無事クワンと合流。ヨンジンが軟禁されている施設宿舎に向かうのだが…

…PTS でソニーたちから不信感をかってしまったレイが現場復帰。トラウマを克服して完全復活してました。クワンが北朝鮮に捕まり、任務失敗確実な時にも諦めないレイの判断が良かったですな。これでブラボー完全復活…でもジェイソンの記憶障害が不安…

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3
ヘイズたちはある「任務」のため機内にいた。今回は戦闘ではない。20年前のあの日に思いを馳せていく彼らは…

…メンバーそれぞれの9.11を描く異色編。ヘイズはエマが生まれたばかりの新米シールズ隊員。ソニーは高校卒業後定職につかないでブラブラしていて、高校生のデイビスは社会科の課題に取り組み、幼いスペンサーは父との休暇を楽しんでいました。レイは大学の奨学金を打ち切られて不良となり、消防士の父と不仲に…彼らの人生を変え信念を植え付けたあの同時多発テロ。結構グッとくるエピソードでしたね。

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4-6
西アフリカで爆弾テロが発生、欧米人の犠牲が多数出た。テロ組織SGSの犯行だ。首謀者3人を狩るためブラボーがブルキナ・ファソへ飛ぶことに。だが滞在先はCIA主導の前哨基地で、作戦はCIA支局長ドライデンの承認が必要とあってヘイズは苛立つことになる。土壇場で作戦を変更したり情報を隠匿したりとCIAのやり方がいちいち気に食わないのだ。そのおかげで、3人のうちの1人ブカリを逃してしまったブラボーだが…

ブカリ追跡中にマンディがSGSの捕虜になっていると知ったヘイズは、なんとかブカリを確保しようと躍起になる。逃げたブカリが首都ワガドゥグ行きの列車に乗ったことを掴んだCIAはブラボーを出動させ、ヘイズたちはヘリから乗り移り客車に入り込む。ブカリたちは爆薬を持ち込み、終点手前のアメリカ大使館前で爆破させるつもりのようだ…

列車爆破は阻止したものの、ブカリはまたも逃亡してしまった。そのためアメリカへ帰還するよう指示されたブラボーチームだが、マンディを助けるまで帰国する気のないヘイズたち。マンディと共に拉致された武器商人サンカラの行方を追った彼らは、SGSの武器工場となっている廃坑を急襲。ついにマンディを発見する。


…西アフリカ編の3エピソード。5話の列車編の緊張感がなかなかで、まさかの「ブカリ途中下車の旅」展開は駄洒落みたいで、つい笑ってしまいました。

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7
デラウェアのレホボスでデート旅行を楽しむヘイズとマンディ。スペンサーは、絶交していた父親と和解の一歩を踏み出していく。テキサスからハンナと娘リアンがやってきて喜ぶソニーは、チームに2人を紹介することに。
そんななか、ブライス・ニコルズというCIA局員がタリバンに捕まり、ブラボーが救出に向かうことに。撤退後のアフガンで、何人もの協力者や通訳がタリバンに追われていることを知ったヘイズは…

…「コヴェナント」を観たときに「ブラボーチームなら助けに行くよな」と思ったら、7話でまさかのコヴェナント風に米軍協力者をタリバンから救い出す話で驚きました。そりゃシールチームならこのエピソードはやるよな、絶対。

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8
フランスGIGNとの合同作戦中、敵のRPGで建物が崩壊しブラボー全員が負傷し、ドイツの病院に入院することに。トレントは重症で脳浮腫となっている。入院中、暇なレイとスペンサーが作戦を見直し、いかにヘイズが有能なリーダーだったかを立証しようとするのだが…

…8話はヘイズの記憶障害が建物崩落を招いたと気づくスペンサーのエピソード。公表すればヘイズのキャリアを潰すし、しなければブラボーチームの危機が増す。まさにジレンマ。

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9
イスラム過激派サイトにヘイズの写真が載ってしまった。ブルキナ・ファソでの作戦中のものだ。ヘイズは家族を保護するためチームを離れ、トレントも離脱することになった。メンバーの欠けたブラボーはイラクに派遣され武器商人ファディル・モラドとコンタクトを取るが、モラドの敵であるイラク人傭兵部隊に囲まれ…

10
スペンサーとステラに赤ん坊ブライアンが誕生する。しかし早産のため集中治療室で介護されることに。そんな時に、ブラボーは非公式の秘密作戦「オメガ」に加わるよう指示される。子供も心配だが、問題を抱えたヘイズがリーダーのままではチームも心配だ。結局スペンサーはチームを選択し、コロンビア・リオアチャに飛ぶことに…

11
「オメガ」の作戦概要は、ベネズエラの核武装化阻止である。ベネズエラの極右的物理学者ギーエンを処理したブラボーだったが、核武装化に2人のイラン人が関与していることが判明。彼らがスリア州のバイクギャングを雇って核物質を運搬していることが分かる…

12
コロンビアでの作戦中、たびたび衝突するヘイズとスペンサー。レイは間に入り、ヘイズに民間療法〈サンペドロ〉を勧める。一方、待機に退屈したソニーは、勝手に歓楽街に出かけ、地元のギャングとトラブルを起こしてしまう…

13-14
核濃縮工場の場所が判明した。ヘイズは作戦前に、自分の記憶障害について正直にメンバーに告白する。それでもメンバーはヘイズを支持。工場爆破に向けて行動することになるのだが……

…10話以降のコロンビアで決定的に対立してしまったヘイズとスペンサー。2人が和解していく過程にグッときたなあ。13話の工場爆破の迫力もなかなか。14話、クレイにとって最後の任務…アブ・アリド捕獲作戦がラストに始まるけど、最悪のクリフハンガーが待っています。

もうここまで来たら、ブラボーの面々が家族に思えて、泣きそうな気分だよ……
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