ShinMakita

ミスター・メルセデス シーズン3のShinMakitaのレビュー・感想・評価

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☆俺基準スコア:2.2
☆Filmarks基準スコア:3.3


オハイオ州ブリッジトン…

就職紹介フェアの惨事から四年後。
法廷で〈ミスターメルセデス〉を始末したルーを守ろうと、探偵ビル・ホッジスは弁護士を世話して奔走していた。そんななか、町の有名人である作家ロススティーンが殺害された。犯人は複数の強盗で、1人は返り討ちに遭い、残りは逃亡している。ロススティーンの大ファンだったホッジスは犯人探しを決意するが…


「ミスター・メルセデス」シーズン3


作家殺しの強盗モリスは逃亡中に交通事故に遭い、盗んだ大金と未発表原稿を紛失。それをたまたま拾った高校生ピートは、分布相応なバッシュを買ってしまったため両親に怪しまれる…という1.2話の展開。大して面白くないしミスターメルセデス関係ないし…と思っていたら油断禁物。モリスもピートの父親も〈就職紹介フェア〉の生き残りという点でミスター・メルセデスの遺産だし、拘束されたルーなんかモロにミスターメルセデス=ブレイディの幻覚を見てしまうほどなんです。単純な強盗殺人がどんどん死体の山を築くようになり、ラスト2話は怒涛の展開を見せていくのです。

キングのメルセデスキラー三部作のうち、一作目と三作目をシーズン1.2で描き、独立したプロットの二作目をシーズン3に持ってきたドラマ制作チームの慧眼は賞賛に値します。モリスやアルマ、高校生ピートに至るまで小さな町の貧しき者たちがメルセデスのせいで間接的にモンスター化していくという話は理にかなっていますよね。


主人公ホッジス役ブレンダン・グリーソンが変わらぬ名演。作家ロススティーン役でブルース・ダーンも出てきます。脇キャラが素晴らしく、助手のホリーやジェロームはもちろん、影の主役ルー、そして判事が超ナイス。
確かに前半は地味ですが、完結編として申し分ないのでシーズン1から見ている人にはマストかと。
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