芽

アンメット ある脳外科医の日記の芽のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とめどなく溢れる様々な感情を、私は抱え込む事が出来ず燻ったままの状態でいる。
この「愛」を、この「希望」を。ドラマを見終わった今も尚、受け止めきれずにいるのだ。

全てが繊細に作られ、制作陣全員が愛を持ってこの「アンメット」というひとつの作品を作り上げたのだろうなと思う。
全てにおいて抜けがなく、セリフの間と間をとても大切にしていた。

「記憶は失っても強い感情は忘れない」
「わたしの今日は、明日に繋がる」

自分の影を消し去り、光を照らしてくれたミヤビちゃんが三瓶先生の全ての基点であり、ミヤビちゃんから貰った沢山の愛や希望を、ミヤビちゃんから貰った通りに本人に渡していくなんて、もう。そんなにも大きな愛でいっぱいだったんだこのドラマ。
それを最後に一気に放出してくるなんて。涙が今も止まらない。

特に好きなシーンは、三瓶先生が「愛」をミヤビちゃんに初めて分かりやすくぶつけるあの10分。2人が本当に愛おしく見えるし、この2人を更に大きな愛で包み込みたくなる。
そして最終回での、三瓶先生の愛おしい寝顔を、忘れたくなくても忘れてしまうから泣きながら絵に残すシーン。自分がこんなにも愛おしいと感じたのにも関わらず、もしかしたら今後この寝顔をまた見たとしても何も感じないかもしれない。“今”の自分は愛おしいと強く思うのに。あの涙で色んな感情をぶつけてくるの、あれは泣く。

ほかの先生達もとても良かった。特に星前先生。千葉雄大、もっと上までいけるよ。
あの先生がいるから自分も前を向いて頑張ろうって何故か思えてしまう。

ミヤビちゃんの今日が、ミヤビちゃんの明日に繋がって良かった。
見てよかったな。幸せだった。
芽