夏のある日。リゾートホテルに4人の男たちがチェックインする。 デビュー作がベストセラーとなったが、以降ヒット作にめぐまれない作家・オサム（眞島）。人気俳優でお忍び旅行にやって来た鈴郎（吉田）。仕事にストレスを抱えるサラリーマン・欣一（瀬戸）。そして、ホテルスタッフのめぐみ（筧）と顔見知りの様子でミステリアスな雰囲気を醸し出す仁（森）。彼らは夏のリゾートにやって来たが、実はそれぞれが大きな問題を抱えていた。オサムは、新作を書き上げるため缶詰になるべくやって来たのだが、集中出来ずにバカンス気分を味わう始末・・。 その頃、他の部屋では拘束された甲斐（カトウ）が、覆面の男から銃を突きつけられていた。

しぶしぶ執筆に向かおうとしたオサム（眞島）に一本の電話がかかってきた。電話の主は、タクヤ（声：長岩健人）という青年だ。オサムにかけたのは適当で、自殺する前に誰かと話したかったのだという。自殺をほのめかすタクヤにオサムは踏みとどまるように説得するのだが・・。 一方、お忍び旅行を楽しんでいた鈴郎（吉田）と、恋人の秋彦（池田）に問題が発生していた。鈴郎に隠れて誰かと電話をする秋彦。偶然、それを耳にした鈴郎は、秋彦が浮気をしているのではないか、と疑う。

徹夜でなんとか原稿を書き上げたオサムだったが、自殺志願者のタクヤのことが気にかかっていた。そんな中、クレーム処理の仕事に追われる欣一（瀬戸）の部屋の窓から中年の男・将大（千葉）が侵入してくる。驚きながらも訝しむ欣一に将大は、自分は生き別れた父親だ、と主張。母親から父親は5歳の時に亡くなったと聞かされてきた欣一は、全く信じようとせず・・。

将大（千葉）と酒を酌み交わした欣一（瀬戸）と、秋彦（池田）にプロポーズを断られた鈴郎（吉田）は、それぞれ失意の中にいた。一方、狂言誘拐の難しさに直面していた仁（森）は、中学時代の恩師だった甲斐（カトウ）と当時の思い出話に花を咲かせる。そして、甲斐が家出した仁を諫めるため、狂言誘拐に手を貸したことを知った仁は、家に帰る事を約束する。そんな中、オサム（眞島）のもとへは、通販番組のかけ間違え電話や、自殺したと思っていたタクヤ、恋人のユカリなどから次々と連絡が来て・・。

タクヤからの電話をあしらうように切ったオサム（眞島）に絡んでいく悪酔いした仁（森）。それに巻き込まれるかたちで鈴郎（吉田）、欣一（瀬戸）を含めた4人は、裸で取っ組み合いを始める。それをきっかけに吹っ切れたオサムは自分の好きなように原稿を書く事を宣言する。サウナを終えガウン姿でテラスで再び乾杯することにした4人は本音を吐き出し合う事に。そして、仁（森）は3年前の甲斐（カトウ）との狂言誘拐について話し始めて・・。