危険人物を探知して、
どうして探知したのかを調べて、
未然に防いで万歳って、
人が死ぬところから動きが始まる刑事ドラマに比べて、
なんだかハッピーな気がするけど、
このドラマはそのハッピーさを描かず、
未然を犯罪に防ぐことの難しさや、
どうして犯罪が起きてしまうのかの、
苦しみを重く描こうとしていて、
主人公こそがその犯罪を犯す側に
回ってしまいそうな存在になっている、
ことがキーポイントだと思う。
アクションシーンも含めて、
他の刑事ドラマとは、ある意味一線を画していて、楽しめる作品。
ただ少し残念だったのは、
新キャラクター柄本明を除いて、
TV向けのお芝居だったこと。
水島歩くんはまあまあ良かったかな。
他の方、泣かれても、叫ばれても、
なんだかこっちが恥ずかしくなっちゃう演技なんですよね。
(最近それを共感性羞恥、といって全員にある感情ではないことを知ったのですが)
こういうテイストで作るなら、
こっちが役の側にのめり込んじゃうくらいの芝居をしてくれる人が良かったかなって。
ハラハラドキドキで楽しい頃は良かったけど、
前半から小出しにされていたどうなるの展開の回収につれ、
感情が冷めていってしまう悲しさね。