諭志

deleの諭志のネタバレレビュー・内容・結末

dele(2018年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

見返した作品。

光に気づこうとする、見つけようとする真柴祐太郎。闇があることを知っている坂上圭司。このふたりの組み合わせがとてもよくて、見ていて飽きない。

特に好きだった回は、第二話。コムアイ演じる宮内詩織はデータの消去を望んでいたのに、死ぬ間際にやっぱりデータを残すことにした。それに対して最終的に「よかった」と安堵する祐太郎と、「あれは復讐だ」と推察した圭司。個人的には両方なのではないかと思いたい。どちらかひとつではあまりにハッピーだし、あまりに苦しい。死ぬ間際に両方の感情を抱いたかどうかは分からないが、親と離れた生活の中でどちらをも思う瞬間はあったはず。だからこそ、死ぬ間際にデータのことやdeleのことを思い返えせたと考えます。

考えさせられたのは七話。誰が犯人なんだろう、どんな結末を迎えるんだろう、とワクワクしていたことを反省したい。笹本の死刑が執行されたことで全てが終わってしまった。あの町の人たちはリスタートしてしまった。こんな苦しい結末に驚いたけれど、とても考えさせられた。考える必要がある。

たった八話しかない切り取られた物語の中で、ふたりに救われた人がたくさんいた。法律を厭わないやり方や選択には全く賛成できないけれど、それでも確かにそこには救われた人たちがいた。

スーパーハイスペなうえに少しだけ優しくなった圭司、いつも圭司のことを考えてくれている最高の姉の舞、相変わらず太陽みたいで誰かの居場所を温めてくれる祐太郎。最後のシーンでこの三人を見れたのはとっても嬉しい。
諭志

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