ねまる

ダウントン・アビー シーズン3のねまるのレビュー・感想・評価

4.3
ようやくメアリーとマシューが結ばれたシーズン2のクリスマスSP。
さまざまな幸と不幸がありつつも、メアリーの味方をしてしまったシーズン2を乗り越えた後では、嬉しさに満ち溢れる。
シーズン3、光と共に始まるシーズンが嬉しかった。

全員が報われる結果なんてない。全員が望む答えなんてそうそう無い。
誰の味方をしていいのかも難しい。
皮肉まみれの人間たちの誰も彼も、そこが愛おしくて、どの角度から観ても心が痛いのは何故だろう。

その中でも、ep4。
こうも全員が不幸になる出来事があるものか。全員の天使が去るなんて。
ep4も、ep5も、しとしと涙を流すのみ。

今シーズンで特に素晴らしかったのは、
トム・ブランソン役のアレン・リーチと、
トーマス・バロー役のロブ・ジェームズ・コリアー。
それから、途中登場のローズ役リリー・ジェームズ。

アレン・リーチは、
アイルランドから逃げてくる回から、さらに演技の完成度を上げてくる。
革命の思想を持った運転手で、気を使わない発言と、強い目力と、シビルへの一途さ、そのキャラを作った上での彼の変化がすごく良かった。

ロブ・ジェームズ・コリアーは、
シーズン1の1話、騙されるシーンから、ずっと心に引っかかってしまうキャラクター。皮肉まみれのキャラたちの中でも特に、強がりで、自信家で、嫌なやつだけど、誰よりも弱くて、孤独で、寂しい男。
特にそのアップダウンが過激で、トーマスにばかり気が取られてしまった。
さらに魅力的になったキャラ。好き。

リリー・ジェームズは、
完成されたダウントン・アビーの世界に新加入するキャラの中で、(個人的に)飛び抜けた知名度の女優さんなのだけど、1シーン目から完全にローズを作っている。あぁ、この子天才の演技力は本物なんだと思い知らせされたよね。

そして、最後の、、、
あ、あ、あ、どうなってしまうの…
フィクションらしくて嫌だったのに、結局手のひらの上。
シーズン4へ続く。
ねまる

ねまる