明宏

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4の明宏のレビュー・感想・評価

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ストレンジャーシングスって、面白いのがドラマとして何をやって、何を達成すべきかみたいなレギュレーションがかなり明確に決まってるとこな気がする。

80年代のカルチャーを引用すること。その中で先行ホラー映画のコラージュで物語を作ること。キャラクターごとにわかりやすい個性や役割を与えること。群像劇でありながら大まかに3チームに分けて終盤で三つのプロットが合流してカタルシスを産むこと。
とか、これをやっとけばストレンジャーシングスになるみたいなことを確実にやっていく。というのを4シーズンストイックに続けてて固いものにしてるのが面白いというか偉いなと。雰囲気やモチーフのマイナーチェンジはあるけど、あくまで上に書いたようなレギュレーションの範囲だし。

キャラが増えた分とこれまでのシリーズを総括するために上映時間が長くなってるのはこれまでのシーズンと違う点で、ここは配信ドラマの枠を揺さぶろうという意志を感じつつ、それ以外に関しては特に意外なことをしてない印象。意外なことやろうみたいな変な欲を出すでもなく、かと言って楽なポピュリズムに走るでもない、理性によるコントロールっぷりがストレンジャーシングスの面白さという気がする。(そこにちょっと物足りなさも感じる)

新キャラや脇役までとにかく出番作って観客に好きにさせるぞ!という意欲がある群像劇っぷりにも関わらず、マイクとウィルがこれまでのシリーズにさらに輪を掛けてただ居るだけになってるのが不思議で面白い。これまでのシーズンも主にエル、そして各シーズンの新キャラとスティーブ+ダスティンって感じの印象だったけど。
マイクが中盤で「僕はスーパーマンにたまたま最初にあっただけのロイス・レーンでしかない」って言わせてたし。
スーパーヒーローエルに対してダファー兄弟がマイクをどういう存在として描こうとしてるのかがシーズン5での見所になると思うんだけど。
明宏

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