"好きな俳優ビル・ヘイダーが主演で、評価も高いらしい"という、ほぼ事前情報ゼロかつ軽い気持ちで見てみたら、想像を遥かに越えて面白く、一気に全エピソード見てしまいました。
どのエピソードもしっかり笑わせる一級品のコメディーである一方で、"過ちと更生"や"夢と現実"と言ったシリアスかつハードなテーマも織り込まれているバランス感が見事。
ビル・ヘイダーの凄まじい顔面力から繰り出される"ユーモラスさ"と"鬱々と秘めた狂気"。
この相反する2つの要素を表現しきった彼の器用さに感服。
「道を踏み外した主人公が、己の犯した過ちの罪深さを直視し、苦しみもがく。」
「人生の真の生き甲斐を見つけたことで更生しようと努めるが、一度足を踏み入れた闇から抜け出すことは困難を極める。」
映画"ベイビードライバー"が生涯ベスト級に好きな私にとっては、まさに好みど真ん中。
主人公バリーがもがき、少しでも正しくあろうとする姿には心を掴まれっぱなし。
"ロサンゼルス"で"役者"となれば、自ずと「LA LA LAND」や「アンダー・ザ・シルバーレイク」を想起させ、この二作と同様に「夢が如何に素敵であり"残酷"であるのか」を苦く味わわせてくれます。
ヒロ・ムライはこっちでも監督やってるのね…！
