ロックウェルアイズ

ウルトラQのロックウェルアイズのネタバレレビュー・内容・結末

ウルトラQ(1966年製作のドラマ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ようやくこのシリーズに手をつけられた。
原点にして頂点!
昔の作品でモノクロなのにこんなに飽きさせずワクワクできる作品があったなんて。
日本にこんな素敵なモノクロ作品あることに気づいてない現代日本人多いと思うから是非見てほしい。

日本語が綺麗だから、ちょっとした会話でも聞き入ってしまう。
体裁的には子供向けだっただろうから、子供視点だったり子供が重要なポジションにいる話が多いんだけど、中身はしっかりダークで大人向け。
石坂浩二の当時の社会へ疑問符を投げかけるようなナレーションもとても良い。
アンバランスゾーン、我々の生活のすぐそばにもあるかもしれない。

個人的エピソードトップ10
1.2020年の挑戦
群を抜いて素晴らしかった。
ストーリーも演出もOPもオチもケムール人も全て好き。

2.カネゴンの繭
一見ユーモアたっぷりだが、これこそ真のブラックユーモア。
これも全体の中では特に完成度が高かった。

3.クモ男爵
灯台、沼、洋館、言い伝え、蜘蛛と、不気味な雰囲気をふんだんに使った王道ホラー回。

4.ゴメスを倒せ
初回ながらこれも王道で完成度の高い作品で結構好き。リピートしたい回かも。

5.育てよ!カメ
他の作品とは少し経路が違っているが、竜宮城のシーンなど意味の分からなさが浦島太郎の話とリンクして良い。

6.ペギラが来た!
やたら頭に残るペギミンX。南極という未開の地で怪獣に襲われるというのはありそうな話。やたら反対する髭面の男や恋人探しの女性などヒューマンドラマ色も強い。

7.悪魔ッ子
ちょっと期待しすぎたけど、上質なホラー回。子どもの純粋な狂気のようなものが見れて満足。

8.東京氷河期
ペギラ再登場。なんと言っても別れ際に笑顔で振る舞うものの、父親の遺灰を抱える少年の悲しいそうな表情が切ない。

9.地底超特急西へ
様々な原因が繋がって事件が起きる面白さ。やはりコメディ要素が強いと皮肉が効いたブラックユーモアになるので良い。

10.ガラモンの逆襲
東京タワー大の2匹のガラモンが印象的。セミ人間の切ないラストが忘れられない。


あとは気になったところのメモ。

2話
差別用語が普通に出てくる。
「おし」調べてしまった……

6話
本当に便底メガネしてる人初めて見た。

7話
警官がタケルの挟まった足取ろうとするんだけど、そのやり方だと逆に締め付けてると思う。

11話
2話連続一平くんやらかし回。
結構難解だが暗示的で確かに評価が高いのも頷ける。

12話
いや文鳥じゃん。
動物愛護的に今じゃ絶対撮れない。
ウルトラQのなんたるかが全て詰まっているような話。
愉快なテーマが流れるが普通に正体不明の怪鳥という恐ろしさもあってグッド。

18話
「第一、あたいは嘘つきと大根の煮たのとカマキリが大っ嫌いなんだから」
立った!クララ…じゃなくておばあちゃんが立った!
ピー子が生意気なガキが多いウルトラQの中でもトップクラスのウザさだからあのオチはかなり消化不良。
パゴスに踏み潰されろとか思ってしまった。
おばあちゃんの言う通り、虹の卵が綺麗な心の中に出来るのだとしたら、声の出ない彼とか虹を発見した彼とかの方がよっぽど心綺麗だろ。

21話
OPはトップクラスにカッコいいのに一番のクソ回。
ひたすら弱いボスタングとグダグダバトル繰り広げて、しまいにはルパーツ星人この星にいっぱいいるんです⁈
お前は帰れよだし、サンダルだけだし、友好的な宇宙人なのにホラー締めなの意味不明。

28話
最後まで一平くんの扱いが雑で好き。
ってか、淳ちゃんと由利ちゃんってそういう関係だったんだ。
もうこの3人に会えないと思うと……涙