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ザ・モーニングショー シーズン1のmendeのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

傑作。
話が進むにつれて息を詰めて見守るような緊張感ある展開になる。

重役陣から王様(男性キャスター)を引き立てる感じのいい女性キャスターとしか思われていなかったアレックス(ジェニファー・アニストン)が、地方局のレポーター、ブラッドリー(リース・ウィザースプーン)を独断で共同キャスターとして発表し、重役会で謝罪を要求されたのに「気づいてないようだから教えてあげるけど、この船の沈没を防いでるのは私」と宣言したのはかっこよかった。事実だし。
さらに最終回の暴露放送は感動的ですらあった。アレックスは番組にセクハラを見逃す風土があったことを認め「なぜなら私は成功していたから」と言い切った。
セクハラの告発でくびになるミッチ(スティーヴ・カレル)は人気キャスターで、誕生日に局から9万ドルのバイクを贈られる番組の王様なのに、自分は「普通の中年男」で「me tooにはめられた」なんて言う。都合の良い時だけ普通の男。権力をふるわれてセクハラを受けた側がどれだけ自尊心が破壊されるかもはっきり示される。

キャスターだけでなく、重役陣やプロデューサーも自分の立場を守ることに必死で、なんでそんなに?という気もするけど、これがアメリカの競争社会ってことなのかな。
失うものがないブラッドリーが嘘臭い紹介ビデオに「いや、私、15歳で中絶してるし、失敗だらけ」とぶっちゃける。嘘をつきたくないというジャーナリストの矜恃が感じられてドラマ序盤の救いだった。
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