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鎌倉殿の13人のtaruponのレビュー・感想・評価

鎌倉殿の13人(2022年製作のドラマ)
4.3
三谷幸喜、ありがとう!小栗君をはじめ、キャストの皆様ありがとう!
久々、面白い大河を堪能した1年だった。

三谷大河!そしてキャストも、小栗旬、小池栄子、宮沢りえ、大泉洋、山本耕史、菅田将暉、新垣結衣・・・と私的には◎なキャスティング!
ただ、鎌倉でしょ、歴史は基本好きだけれど、源頼朝にそこまで興味がわかないし、ましてや北条義時!・・名前は知っていますが、どこに興味を持って良いのやら・・・
と、思っていましたが、余り今まで興味が無くて知らなかっただけに、まんまと三谷幸喜の術中にはまった気がする。
鎌倉の武士達のキャラの濃さにはまり、気弱な次男坊が悩みながらも闇落ちしていく姿に見とれ、最後の最後までこずるく立ち回る三浦義村@山本耕史に舌打ちし、最後の最後まで気を抜かせることなくの1年間でした。中世であるため、資料も逆に少ないことを逆手にのフィクションの部分がいろいろに効いていて面白かった。
最終回も、この回承久の乱があるのにどこまでいけるんだろうと思っていたけれど、合戦部分はあっさりカットの処理、毒を盛られたというフィクション部分をぶっこんだことで、のえが死後泰時と戦いになることの史実まで描かなくても何となく視聴者としての満足感が得られたり(だって、のえの本性と義時がちゃんと向き合う場面はあってよかった)義時と義村がサシで向かい合うシーンを作り、北条に手を出そうとする義村に対して釘をさすシーン(すごく良い場面だった)を作ることで、あれだけ陰で暗躍していた三浦が北条を支え続ける史実に対して納得感が得られたり。
三谷幸喜は、史実とフィクションをうまくバランスするのがうまい!
これの他にも、実朝のまさかのゲイ設定は、意表を突かれるけれど、全くないとも思えないギリギリの線であるところもすごいって思った。

小池栄子の北条政子もよかったし、真面目で優しくきちんとした長男泰時@坂口健太郎、兄弟親族の絶妙な緩衝材の時房@瀬戸康史、もちろんパパ時政@坂東彌十郎などなどの面々もよかったです。

もともと、小栗旬はかなり好きだった時期があって、映像作品も舞台も色々見ているけれど、ひさびさ小栗旬をたっぷり堪能できた作品でもありました。
そして、三谷作品らしく、出てくるキャラが皆生き生きと立っていて楽しそうに鎌倉時代を生きているのが、見ていて楽しく、鎌倉に対する興味も色々湧いた1年でもありました。
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